セックスホルモン結合グロブリン低下が2型糖尿病と男性ホルモン型禿毛症に関係する

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糖質制限で髪の毛が太くなったという、前の記事で話が小難しくなって途中でやめたのですが、実はまだ続きがあります。

調べてみたら面白かったので、それについて書きますね。


私は糖質制限して半年以上たってから次第に髪の毛が増えてきましたが、AGA発症者にはインスリン抵抗性の高い人が多いという疫学的調査が多数あることから、その逆が起こるのもリーズナブルかなと。


・・・では、なぜ、「インスリン抵抗性が高い」ことと「AGA(男性ホルモン型禿毛症)」が同時に起こりやすいのでしょうか?


二つの疾患の関連性について考えたときに、可能性は三つあります。

1.「インスリン抵抗性が高い事やそれを誘導する事態」が「AGA」を招いている。

2.「AGAを誘導する事態」が「インスリン抵抗性」を上げる。

3.何かの因子が「インスリン抵抗性」と「AGA」の両方を招く。


私の低糖質ダイエット実践後の髪の毛が太くなった結果からすると、1の可能性が高そうに感じられます。


ではなぜか?関連性はどうなるのだろうか?

めんどくさいあなたにはこちら(笑)

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インスリン抵抗性が高いというのは、肝臓の細胞や脂肪細胞が糖質を取り込まなくなるストライキを始めた状態です。

それ以上脂肪をため込むのが困るから、インスリンが作用して糖質を取り込んで脂肪に変えないように、細胞の側がストライキするわけです。

このストライキが始まるとインスリン受容体からのシグナルだけでなく、様々な信号伝達系が抑え込まれるので、細胞の機能も抑えられます。


もしも肝細胞や脂肪細胞が、男性ホルモンの機能を程よく調整するような物質を常時生産していて、その生産量がインスリン抵抗性が高い状態では抑えられてしまうのでは?

そう考えると、なんか話のつじつまが合ってきますよね。

メトホルミンでインスリン抵抗性を改善するとPCOSの女性のテストステロン値が下がってニキビなどの症状が改善するという、前の記事で引用した研究結果とも話が合います。


では、肝細胞の正常な機能がその産生に関わっているであろう、血中テストステロンの数値を下げる物質とはなんでしょうか?

これではないかと思われます。

Sex hormone-binding globulin セックスホルモン結合グロブリン(SHBG)


このセックスホルモン結合グロブリンというのは男性ホルモンであるアンドロゲンやテストステロンにより強く結合し、女性ホルモンであるエストロゲンともマイルドに結合します。

これが結合することで、ホルモンが作用するべき臓器まで効率的に運ばれるというものです。

これが低下していることは2型糖尿病患者で以前から指摘されていて、発症していない人でもセックスホルモン結合グロブリンの濃度を調べておくことで、2型糖尿病の発症予測に使えるのではないかと言われていました。


これの低下が、2型糖尿病だけでなく、AGAとも関係しているということが報告されるようになってきています。

つまり、低糖質ダイエットで、低下していたセックスホルモン結合グロブリンの産生量が改善するのであれば、私の頭の薄毛が改善してきたことともつながるというわけです。

めでたしめでたし。



・・・ここでさらに気になることがあります。(爆)

これ、本当につながるのか?

つまり、

肥満⇒インスリン抵抗性上昇⇒セックスホルモン結合グロブリン低下⇒糖尿病&AGA

の逆として、

低糖質ダイエットで痩せる⇒セックスホルモン結合グロブリン産生量増加⇒インスリン抵抗性の低下⇒糖尿病&AGAの改善

という逆の経路が成り立つのか?


・・・気になりますか?

どうでもいいですか?

気になる人だけ次の記事も読んでくださいね(笑)。



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このページは、実践管理人が2012年6月 8日 09:16に書いたブログ記事です。

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