炭水化物と糖質と糖質以外の区別を明確に

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低糖質ダイエットという言い方が今では主流ですが、数年前までは低炭水化物ダイエットの方が言葉としては主流でした。

そもそも、最初に「Low Carbohydrate Diet」の見直しを主張してブームを引き起こしたアトキンス博士はその区別がきちんとつけられていなかったみたいで、そこにちょっと問題があったのですけれども。

彼のやり方では一部、食物繊維まで制限の対象にしていましたからね。

でも、今では違います。


前に「低糖質ダイエットと低炭水化物ダイエットの違い」という記事で書いたみたいに、英語では「炭水化物 carbohydrate」という言葉しかなくて、日本語のような「糖質」と「食物繊維」の区別はないから困ったものだと思っていたのですが、実は英語なりの区別があるんですね。

英語でも最近は「nutritional carbohydrate (栄養になる炭水化物)」と、「non-nutritional carbohydrate (栄養にならない炭水化物)」という言い方で糖質とそれ以外のもの(食物繊維や糖アルコール)をちゃんと区別しています、最近の論文では。

日本人の感覚からすると「糖質」と「食物繊維」とか「糖アルコール」の方がしっくりくるのですけど、まあ、なんでもひとくくりにするアバウトな言語ってところがありますからね、日本語に比べれば、西洋文化圏の言語は。

(間違ってたらごめんなさい、誰か教えてくださいね。)


こういう風に英語でも線引きが明確になってきたように、糖質と糖質以外の炭水化物は身体への吸収され方が異なります。

基本的には分解されてブドウ糖として吸収されるのが糖質であり、ある程度以上には分解されないで栄養として吸収されずに排出されるのが食物繊維、あるいは糖アルコールの大部分の特徴。

(例外的に、低糖質ダイエッターの甘味料としてお勧めのエリスリトールは吸収されるけど栄養として利用できない糖アルコールです)


この「栄養にならない炭水化物」の中でも、「食物繊維」は腸内環境を整えるのには非常に良いものです。

というのも、我々の体は食物繊維を栄養として利用できませんが、腸内にいて我々の体にとって良い働きをする善玉菌(ビフィズス菌など)は食物繊維を栄養として繁殖してくれるからです。

また、ほとんどそのまま通り抜ける食物繊維はお通じもよくしてくれます、食物繊維の豊富なこんにゃくや豆類が便通を良くするというのはよく知られていますよね。


さらにいえば、糖アルコールに関しても吸収されにくいから便を緩くする作用があるという意味ではお通じに貢献するかもですが、こちらはあまりよろしげではありません。

人工甘味料の使われている飲み物や人工甘味料そのものの注意書きには「摂取しすぎると便が緩くなることがあります。」とあり、善玉菌をうんぬんというより消化吸収できないから下痢しちゃうという傾向が強いです。



話が脱線気味なので戻ります。

ともかく、英語の分類では糖質は「栄養になる炭水化物」であり、それ以外の炭水化物は十派ひとからげに「栄養にならない炭水化物」として記載されているのに最近気が付きました。

で、この違いは「低糖質ダイエッター」の方々も常に念頭に置いておかなければなりません。

お通じのことや善玉菌のことを考えると、低糖質食で摂取しないようにするのは「糖質」のみであり、それ以外の炭水化物はむしろ積極的に摂取することをお勧めします。

食物繊維までひとくくりにして「炭水化物摂取制限」してしまったのがアトキンスダイエットの反省点だったと考えてもいいでしょう。

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このページは、実践管理人が2012年4月21日 13:49に書いたブログ記事です。

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