糖尿病の治療薬を見れば低糖質食が優れた糖尿病食とわかります。

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2009年から日本でも認められた境界型糖尿病の進行予防薬に、実は糖質の吸収を抑制する薬剤があります。

(ずっと以前から糖尿病治療薬としては使われていたものです。)

αグルコシダーゼ阻害剤というものです。


低糖質食とか糖質制限食のことを激しく批判する糖尿病専門医の方々はいまだに数多くいらっしゃいますが、そういう先生方に訊きたいです。

糖尿病治療薬の一つであるαグルコシダーゼ阻害剤の作用はどんなものかもう一度思い出してみてください。

あるいは、豆鼓やグァバ茶などの血糖を下げる効果があるとされる「トクホ」の食品の効果も見てみてください。


ここでαグルコシダーゼ阻害薬についてWikipediaの説明を引用しましょう。

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アルファ・グルコシダーゼ阻害薬 (αGI薬) は食物性糖質の1000倍も親和性の強い糖質類似物質(アナログ)である。糖質が吸収されるためには澱粉のような多糖類から消化酵素の作用を得て二糖類(麦芽糖蔗糖)、単糖類(ブドウ糖果糖)に分解される必要がある。その酵素、α-グルコシダーゼを阻害し、消化吸収を緩徐にすることで、血糖の上昇をおさえるので、食後過血糖改善薬ともいわれる。
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このように、この薬は食事から糖質が吸収されるのを阻害する薬です。

そしてこのαグルコシダーゼ阻害剤は糖尿病の治療薬、あるいは境界型糖尿病の予防薬として認められて(ベイスン)いますよね。

「低糖質食否定派」の先生方も使ったことがあるはずです。


これらの薬剤やトクホ食品の作用はでんぷんを分解して単糖化するαグルコシダーゼの機能を阻害して、その結果、血糖値の上昇を遅らせるものです。

そうすることが糖尿病の治療薬として、あるいは境界型糖尿病の進行予防薬として認められているわけです。

豆鼓やグァバ茶をずっと摂取し続けることで血糖を下げる効果があると認められていることについても、薬理作用的には糖質の吸収を遅らせるということが重要だとわかっています。



つまり、血糖を上げるような食事を避けることが糖尿病治療や進行予防に効果的だということを厚生労働省が認めているわけですよね。

それどころか、糖尿病専門医の先生方はこれらの薬剤を実際に使っているはずです。

それなのに

「低糖質食は危険だ!」

「糖質を60%摂取して上がりすぎた血糖は薬で下げるのが正しいのだ!」

という、マッチポンプな話に固執される理屈がよくわかりません。

高糖質食が糖尿病の治療にとってほんとうに大事であるのならば、αグルコシダーゼ阻害剤は禁忌の薬ということになるのではないのでしょうか?


そこのところ、高糖質低カロリー食を推進している人から合理的な説明を聴いてみたいものです。

・・・説明できないと思います。

糖質が上がらないようにする薬が糖尿病の治療薬として認められている事実、

そして食後高血糖を促すのは糖質だけであるという事実、

それがあるのに「糖尿病食は炭水化物60%の高糖質食でないといけない」という理屈が、さっぱりわかりません。


最もシンプルな糖尿病食

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このブログ記事について

このページは、実践管理人が2012年5月 6日 19:04に書いたブログ記事です。

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