血糖値は語る~ラーメンマンとフレンチレディ~ ラーメンマン編
2017年4月から販売開始されたフリースタイルリブレという血糖値測定装置があります。
センサーに装着された針を二の腕の皮下脂肪の部分(振袖ってところね^^)に刺して二週間は測定できます。
これの優れているところは、針装着部分に測定器をかざすだけで瞬時に血糖値が測定できるところにあります。
(正確には血糖値ではなくて皮下脂肪組織の組織間糖値ですから、血糖値とはずれがあります。)
2017年9月には保険適応となり、インスリンを投与されている1型糖尿病の患者さんなどでは安く利用することができます。
わたしはもちろん自費で装着してみました。
リブレを付けてみてわかったことは、何も食べなくても状況次第で血糖値はいくらでも激しく動くし、まったく同じものを食べても食後血糖値は人それぞれ、ものすごく違ってしまううということでした。
なにを食べればどうなる、ということが非常に言いにくい。
1型糖尿病の人だけの問題かと思っていましたが、健常人(少なくとも見かけ上の)でも同じことです。
・・・面白いけどどうしたものか。
記事にするのを悩みましたが、個人的な記録をシェアして考察していただくということで公開していこうと思います。
リブレで実験するんだから仕方ない!
という名目で様々な糖質摂取チャレンジに取り組んでいるカルピンチョですが、一人でやってもつまらないのでパートナーにお願いしてリブレをつけていただきました。
ということで被験者は以下の二人です。
カルピンチョ
56歳 ♂
179.6㎝、85.3㎏
現時点では血糖、血圧、脂質は正常値です。
(とある理由でγGTPと尿酸はちょっと高め)
ブランコ
49歳 ♀
159.0㎝、43~45kg(詳細不明)
現時点では血糖、血圧、脂質は正常値です。
(羨ましいことにたくさん食べても太りません)
この二人で食事をしながら食後血糖値の推移を見ていたのですが、同じものを食べているにもかかわらず、二人の血糖値がしばしば、全く違う挙動を示すのです。
おかげでカルピンチョはブランコさんから「ラーメンマン」の称号をいただきました
ブランコさんのことは「フレンチレディ」と呼ぶように、といわれているのですが・・・
<神戸は大倉山の「もっこす」はとても美味しい豚骨ラーメンです>
昨年末に神戸に引っ越してきたカルピンチョですが、神戸のラーメンをまだ一度も食べていませんでした。
糖質制限する前は大のラーメン好きだったカルピンチョのことを憐れんで、神戸で一番あなたが好きそうなラーメン屋さんに行って実験しましょうとのことで、大倉山の「もっこす総本山」に行ってまいりました。
こてこてで衝撃の豚骨ラーメンだそうです。
お店のテーブルが赤で1980年代の博多の元祖長浜屋をほうふつとさせます。
高まる期待♪
平日のお昼ごはんでいただきました。
うおお!ラーメンを覆う透明な油、その奥で静かに待つ細めん様!
これは素晴らしそうです。
まずはスープを一杯。
「あっさりで美味しい!」
そう伝えると、神戸で生まれ育ったブランコさんが目を丸くします。
「こ、これがあっさりしてるの?」
確かに脂ぎらぎらなんですが、豚骨のパンチはそれほど激しくないんですよね。
熊本で生まれ育ったカルピンチョからすると、「桂花」や「黒亭」のコクとパンチに比べればあっさり系です。
あえていえば健軍にあった「一力」のラーメンに似てるかなあ。
でも、ひさびさでおいしいことおいしいこと!
おはしでリフトしたたたずまいも素晴らしか!
この後は血糖が爆上がりするんだろうなと思いながら、箸が止まりません。
一気に食べ終わって隣を見ると、まだブランコさんはふ~ふ~言いながら半分ぐらい食べたところです。
むかしジローラモさんが堂本君に言ってたイタリアのことわざ(なぞ)を思い起こしつつ、美味しいラーメンは早食いに限るよなあと。
そして来るべき血糖値上昇を覚悟したのです。
・・・ですが。
もちろん、カルピンチョの食後血糖値は上がったのですが、ブランコさんと比べてみると驚くべき結果になったのです。
カルピンチョに比べるとブランコさんの血糖値は爆上がりでした。
食べるのが早かったにもかかわらず、私の血糖値上昇は40~50程度であるのに対し、ブランコさんの血糖値上昇は80~100でしかも長時間続いたのです。
左がブランコさん、右がカルピンチョです。
この驚くべき数値の違いを見よ!
そのほかの食事をしたときにはカルピンチョの方が血糖は長時間にわたって高かったので、耐糖能が低いのはカルピンチョの方だと思っていたのですが、
豚骨ラーメン耐性はカルピンチョの方がはるかに高い!(;^ω^)
熊本生まれ育ちのカルピンチョにとって、豚骨ラーメンはやはりソウルフードであった!!
ということで、これは次なる検証実験に続くのでありました。
あ、いや、糖質を食べたいんじゃないんですよ、実験ですよ、実験。
むふ。(#^.^#)
カルピンチョ先生、こんにちは!
私も今、とある理由によりリブレを腕に装着しています♪
これはものすごく面白いですね、あんなことやこんなことまで丸わかりです。
ラーメンですが、私は糖尿人なのでラーメンは食べていませんけど、周囲の人の話によると糖質量が同じでも小麦製品ではダラダラと高血糖が続く人がいるらしいです。
血糖のピークは米のほうが高くても、小麦のほうがじわじわ続く感じ?
そういう個人差もあるので、やはり血糖測定は重要だなと改めて思いました。これからも先生の投稿楽しみにしていますね。
やはり、やってみないと、わからないですねー
体系化すべき事と、個人の傾向は別ですね。
いろんな人で、データ溜まると思い白い事わかりそうですね。
>よっしーさん
・・・リブレ仲間ですね。
そうですね、食べ物だけでなく、運動とか精神的ストレスとかでリブレの数値はめまぐるしく変わりますよね。
お酒飲んだ時の考察も、かつて一生懸命していた考察が合うときもあれば合わない時もあり。
細かく細かくチェックすることで見えてきます。
やってみるまでほんとわかりません。
>naoさん
はい、いろんな人のデータがたまってくると、「個の医療」ならぬ「個の食餌療法」であることがはっきりしてくるのではないでしょうか?
経験的にわかっている大枠が何種類か決まっていたら、それをガイドラインにするだけでよいと思います。
万人に通用する基準はない。
糖質摂取量は何グラムにすべきとか、糖質を必ず摂取すべきだとか、細かい対応をどうするかは個人が自分の体の反応を見て対応すべき個人の問題であり、他人が自分の理想を押し付ける問題ではないと思います。
ましてや、糖質制限やビタミン・ケトン療法に対して数十万人を数十年間前向き研究してエビデンスをそろえるべきだとか考えているおバカな学者さんはほっておいていいと思います。←これ関係なかったですね、すみません。(;^ω^)
私も個人的趣味でリブレ装着しています。
2型生粋の糖尿びとです。
ほんと精神的ストレスで嵐に翻弄される小船の様に数値が激しく上下しますね。
先生も同じようで安心しました。
あ、先生と同い年とは思いませんでした。
フリースタイルリブレて、結構やすいんですね・・
リーダー、センサーとも8千円弱なんですね。
(武井薬局の通販でみると)
個人の興味でも買えそうな値段ですね。
>tamaさん
はい、小舟のよう~に~揺れてあなたの~♪ ←古い
血糖値(少なくともリブレ装着の皮下脂肪の糖値)ってかなり動きまくりですよね、面白いです。
>naoさん
そうなんです、個人の趣味で買える範囲です。
2型糖尿病の人はできる限りの装着をお勧めです。
そのうちどこかが妙な規制をかけてくるかもしれませんし。
> そのうちどこかが妙な規制をかけてくるかもしれませんし。
米は小麦を食べると血糖値が上がる事がわかると困るところとかでしょうかねーー