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食後低血圧と糖質摂取とαグルコシダーゼ阻害剤


食事から糖質を減らすことで、急激な食後高血糖やそれを是正するためのインスリンの緊急分泌を減らす。

それが糖質制限による糖尿病の治療の基本です。


実際に糖質制限していると、たまに糖質をたくさん食べる羽目になると食後60分から120分あたりからけだるくて眠くて眠くて。

毎食後にこんな高血糖状態に陥ってたんだろうなあ、体に悪いなあ・・・と、思ったのですが、ふと、あることに思い当たりました。


食後高血糖でけだるくて眠くなると思っていたのですが、そのときに血圧はどうなっているのだろうか?

もしかして、血糖値の変動と連動して血圧も上がっているのではないだろうか??

・・・でも、血圧が上がってるにしては眠いって、血圧は下がっているような症状だぞ・・・?



そう思って調べてみたら、「食後低血圧」というのがあるのですね。

食事をすると消化器官に血流が集まり、その分、体のほかの部分の血流が減るので、本来であれば体のほかの部分の血管は収縮して血圧が落ちないように保つのだけれども、高齢者や糖尿病患者などではそれがうまくいかずに、食後低血糖に陥ってしまう。

これは食前にカフェインを摂取する、食べてすぐ運動をする、血管を収縮させる昇圧剤を食前に飲んでおくなどで改善できる、とありました。


ただ、説明書きの中で気になったのが、「特にご飯やうどんなどの炭水化物を食べた後に症状が強く出やすい。」というものです。


これって、ひょっとして食後高血糖、あるいはインスリン分泌と連動しているのではないのか?

そこにインスリン抵抗性上昇による高インスリン血症がさらに一役買っているのではないのか?


そう思ってさらに調べてみると、

「食後高血圧の治療(予防)にはαーグルコシダーゼ阻害剤(Acarbose)の内服が有効である。」

という学会発表を見つけました。


以前にも書きましたが、αグルコシダーゼ阻害剤は摂取した糖質の小腸での吸収を抑える薬です。

これってまさしく、糖質摂取による血糖値の急激な上昇が「食後低血圧」に関係するんじゃないか、そう思えてきました。

それだったら、たまにお付き合いで糖質をがしっと食わされると、眠くてしんどくて生汗が出るのは実はやはり低血圧になってるんじゃないかって思えます。


ということで、「食後高血圧と糖質摂取」について、もう少し調べてみたのですが、それは次の記事で。



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2012年7月 3日 14:02

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