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インスリン抵抗性と「耐糖能」という概念は同じ能力を表すのか?

コメントいただくまで、気づきませんでした。

私自身の概念が一般とずれているかもしれないのですが。


たびたび取り上げている「耐糖能」という概念。

これは75gOGTTの結果から言える、ブドウ糖を大量に摂取させたときに血糖上昇を抑え込める能力のことだと思っていました。


これは、前の記事でも書いたとおりに、その前の食事摂取状況次第で大きくぶれるものです。

ですが、「インスリン抵抗性」というものはそんなにぶれるものではないと、わたし、勝手に思っていたのですよね。





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インスリン抵抗性というのは病気を厳密に測る概念であると


私の解釈の中では、インスリン抵抗性が上がるというのは、追加分泌インスリンがその人の極量に達するような状態、つまり毎食60%の糖質を摂取し続けているときに、インスリン受容体から入るシグナルが一般的な人(異常でないとされる人々)に比べて弱くなっている状態を指すのだと思っていました。


それに対して、「糖質制限すると耐糖能が落ちるから危険だ!」という「耐糖能」という概念

こちらは、糖質を摂取し続けているとかそういうこと関係なしにただ単に、いきなり75gOGTTをやったときに血糖が下がらない場合を指して「耐糖能」と称することだと思っていました。


糖質制限していると、食後血糖上昇がほとんどありません。

ですから、追加インスリン分泌はないし、受け手側の末梢細胞も大量のインスリンにさらされることがありません。

このために、インスリンを作る側の膵臓もアクセル全開ではなくてクルージングの低速走行しているし、受け手側の受容体の発現量なども低く抑えられていると思うのですね。


膵臓も末梢細胞も、どちらも追加分泌インスリンどばどばの極限状態への備えなんかしてません。

だから、大量の糖質負荷である75gOGTTをやると、どちらも反応が鈍い。

糖質摂取崇拝の方々が声高に主張する、「糖質制限すると耐糖能が落ちる」という状況が生じるわけです。


だから、インスリン抵抗性というのは科学的な概念で、耐糖能というのは非科学的な概念だと私は考えていたのですね。

インスリン抵抗性はその人なりにほぼ決まっている数値。

でも、耐糖能というのはいい加減な概念。

そう思っていました。


概念の理解について間違っているのは私だったのかも


というのも、耐糖能をとても気にされる糖質60%摂取の人たちは、常に追加分泌インスリンをどばどば出している、あるいは注射までされている方々なので、

「耐糖能(随時75gOGTTの結果)」=「インスリン抵抗性」

と同義と考えていいのですね。

毎日400m走を何本も走っている人が、ある日その数値を計測されるだけのことです。


でも、糖質制限している人からすれば

「耐糖能(随時75gOGTTの結果)」は実際の「インスリン抵抗性」を全く反映しない。

毎日まったく走ってない人がいきなり400m走をさせられて計測されて、あんた走るの遅いね、といわれるようなもんです。


だから、耐糖能という言葉はばかげている言葉だと私は思っていたのです。


だってそうじゃないですか、「糖質制限すると耐糖能が落ちるぞ!」といってる人たちは75gOGTTの検査条件である糖質摂取を指せないでいきなり検査して、「ほらみろ耐糖能が落ちてるだろ。」っていう人たちだと勝手に思い込んでいたのでw


でも、そう思っていたのは私だけで、「耐糖能」と「インスリン抵抗性」という概念が、裏返しの同義であると考えている人の方が多いのかなと気が付きました、コメントいただいて。

毎日、がっつり60%の糖質摂取している人からすれば、それでいいです。


何が言いたいかというと、、、

前の記事を読んで、75gOGTTの結果をもっていう「耐糖能」という言葉が何を指すのかについて、各人で把握しておいていただければ、ということです。

長くてすみません。


2015年7月30日 07:50

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コメント(14)

さらにツッコミというか、すみません愚痴に近いかもしれません。

たぶんお医者様や学者様の中でも、「インスリン抵抗性」と「耐糖能」を明確に定義付けしてそれを公表した上で、使い分けている人は少ないと思います。


これは僕の定義というか、漠然としたイメージなんですけどね。

インスリン抵抗性=インスリン1mg/dlあたりに血糖値を下げる作用の総合的な強さ。(いわば、抜き打ちテストでの成績。)

耐糖能=食後に血糖値測定をした場合の、経過時間に対する血糖値の変化に対する評価。(いわば、一定期間テスト勉強した上での定期試験での成績)
糖尿病と診断するべき基準が決まっている。

こんなかんじかな?

うわー今回も弁舌冴えまくりですね。で、
例によって10回ぐらい通読しないとダメだこりゃ。

>膵臓も末梢細胞も、追加分泌インスリン
どばどばの極限状態への備えなんかしてません

ハイオク・アブガス厳禁のカローラに、
あえてアブガス注入して有意なデータが
とれるのかな?とやや疑問だったのですが、
このトビラを読んでスッキリしました。

回転数一定、ちんたらクルージングがふつうなら
ちんたらクルージング時の燃料効率指数?
が本来の有意なデータだと思うんですが。

う~む結局BMIと食後の血糖値を細かい
刻みで測定する程度で必要十分なんでしょうか?

それにしても本当に勉強になりました。

かるぴんちょ先生、タダで勉強させて頂いて
本当に感謝。

カルピンチョ先生 失礼します。

私も同じものとは捉えていませんでした。
「インシュリン抵抗性↑⇒耐糖能↓」
はあるけれども、
「耐糖能↓⇒インシュリン抵抗性↑」
ではないと思っていましたので。(^^;

一つ気になるのですが、糖質制限していると追加インシュリンが無いということですが、たんぱく質の摂取でも追加インシュリンはあると思っているのですが、間違ってましたでしょうか!?

モデル:耐糖能とインシュリン抵抗性

もさ@北の住人です。

個人的に変なモデル作ってます。ご面倒ですが間違ってたらご指摘頂けると嬉しいです。

耐糖能とは、一定量の糖質を経口摂取したときの血糖値の上昇量を時間積分した指標。少なければ少ないほど良いとされる。(食後血糖上昇が少ない)

インスリン抵抗性とは、追加インスリン分泌によって、GLUT4の蛇口が開いて細胞中にグルコースが取り込まれるスループット。追加インスリン濃度とスループットの関数。少ない追加インスリン濃度で蛇口が大きく開くのが抵抗性が低い=良いとされる。(少ない追加インシュリンで血糖値が下がる)

合ってますか?

かるぴんちょ先生

先日(7月5日)福島県のA先生と会食(ほぼ飲み会)した時インスリン抵抗性の話で盛り上がりました。
全国広しといえども「糖尿病(Ⅱ型)は病気じゃない!」と主張するのは私とこの先生だけですが・・・

・糖尿病体質の人は長生きする。
・ある年齢(境目がどのくらいかは未確定)が過ぎるとインスリンは毒として作用する。
・合併症はこのインスリンよるものだ。(AEGはさておいて)
・インスリン抵抗性はインスリンの毒性からの防御作用である。
・インスリン抵抗性はいいものだ。
・とにかくインスリンを出させてはいけないのだ。

まあ、こんな話で盛り上がりました。
それと、「糖尿病体質」という表現はどうもおかしい。
次回お会いする時までになにかいい言い方を考えましょう、ということで、解散となりました。

下らない話で申し訳ありませんでした。

>見直し無しで好きに書いちゃった

十分過ぎるくらい分かりやすいです。

10回読むぐらいの心がまえでちゃんと何度も
読まないと、意味がない気がするんですよ、
Dr.かるぴんちょ先生の文章って。

非常用の備蓄ガソリンの量だけを熱心に
勘定してもあんまし意味ないですもんねぇ

カネかけてデータ取るなら、ふだん使ってる
ガソリンの燃料効率指数?を計ったほうがよさそう

シロウト考えですが、代謝がおかしくなってくると
リッターあたりで走れる距離が日によって
ばらばらになってくるんだと思います。

んでもって非常用ガソリンを使う事が多くなって
そのうち備蓄分もなくなっちゃう。

カルピンチョ先生 もさ@北の住人 です。

モデルチェックなどという、厚かましいお願いにご返答頂き、大変感謝しております。インスリン抵抗性、頂いたコメントを踏まえ訂正します。

インスリン抵抗性は、追加インスリン分泌によって細胞中にどの程度グルコースが取り込まれやすくなるのかを示す概念。追加インスリン濃度と取り込まれるグルコース量スループットの関数。少ない追加インスリン濃度上昇でスループットが上がるのが抵抗性が低い=良い とされる(少ない追加インスリンで上昇した血糖値が下がる)

Fat Adaptationの話題から辿り着いてますのでGLUT4に固執しておりました。

教えて頂いたHOMA-IRですが、当たり前ですが、糖質中心の食事を摂ってるヒトが前提の評価に見えます。糖負荷試験に関するカルピンチョ先生のコメント通り、糖質制限者にとって何が正常なのか? はこれからの課題なんだと感じてます。データを集めねば・・・

初めまして。長年の断続的な関節痛や円形脱毛症に加え、空腹時の震え倦怠感と四十を越えていよいよ危機感がつのり、血液検査をして抗核抗体➕でした。
母がリウマチでしたし驚きはありませんでした。主治医の勧めで糖質制限を始めたら関節痛の頻度は下り空腹時の震えから解放され、倦怠感も軽くなりました。程々しか呑まないのに毎年健康診断で脂肪肝と結果が出ていました。糖質制限を始めて6カ月、次回の健診結果に変化があるか楽しみです。

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