糖質制限してるのに全く痩せないという人たち
糖質制限食であればお腹いっぱい食べても太らない、という風に言われますけど、限度ってもんがあります。
「糖質制限したらカロリー制限しないでいいって聞いたのに痩せないじゃない、ウソつき!」
っていう人、たまにいるみたいです。
この場合、考えられるのは4種類。
1.糖質制限していると言いながら、実は糖質制限していないという人がいます。
たとえばご飯を一口だけにしても、ハンバーグの付け合せのポテトやにんじんをがっつり食べていらっしゃったり。
ハンバーグだけ食べて、付け合せのフレンチフライも食べない、でも、サイドメニューのサラダバーのプチトマトとレンコンとスイートコーンを山のように積み上げておかわりしてらっしゃったり。
そしてノンオイルドレッシングをたっぷりかける、あれは清涼飲料水並に糖質比率高いのですよ。
2.糖質の比率を下げた食事にしているけれども、それをたくさん食べている人もいます。
「低糖質食ならいくら食べてもいいって言われたんや、食べまくるで!」と、焼肉を10皿と焼き野菜を4人前、甘いたれに漬けて食べたりして。
けっきょく糖質摂取量が減ってない上に摂取カロリーは増えているわけで、痩せるどころか太るのは明らかなわけです。
(・・・食べ過ぎの責任を他人になすりつけようという確信犯かなとも思いますが(笑)。)
3.中にはほんとにきっちり糖質は制限しているのに、痩せない人がいます。
この中には
A.基礎代謝が低いとか、
B.運動量が非常に低いとかいう人がいます。
つまり身体がエネルギーを少ししか必要としないわりに食べすぎ、あるいは運動量があまりにも低い人の食べ過ぎなんですね。
A.普通の人に比べると消費エネルギーが少ない「倹約遺伝子」を持っているために一般的な標準摂取カロリーよりも200~300kcalほど少なめで十分な人。
こういう人にも低糖質ダイエットは有効ですが、摂取カロリーそのものを標準計算よりは低く抑えなければなりません。
生まれつき基礎代謝の低い人はもちろんですが、お年を召された方の場合もそのつもりで考えましょう。
「おじいちゃんは昔はたくさん食べたのに最近ちっとも食べないから私ががんばって食べさせるのよ。」
というおばあちゃんがいて、おじいちゃんが見るからに肥満していたら急いでやめさせましょう(^_^;)。
B.運動量の非常に少ない方
都会には少ないのですが、地方都市の子どものいない主婦の方やニートな方にけっこういらっしゃいます。
家事をできるだけしない、移動は全部自動車、パソコンやテレビに向かいながら一日過ごしている。
そういう方の場合、標準摂取カロリーとしては最も低い係数で計算してください。
糖質制限ダイエットがいくら効果的だとは言っても、差し引きで摂取過剰では意味がないですからね。
それを忘れないようにしましょう。
・・・もう一つだけ忘れてました!
すでに十分に健康でスリムな方もそれ以上痩せませんよ。
BMIが19で体脂肪率は18%なんだけどもっとやせたいと思っている若い女性の方、もう十分です、痩せようとしないでください。
スポンサードリンク 2012年7月 5日 14:17 スポンサードリンク
初めまして
いつもブログを拝見させていただいています。
とても為になることを書かれてらして
いつも勉強させていただいています。
リンクさせていただきたいと思います。。。
不都合がありましたら、仰ってくださいませ
これからも更新を楽しみにしています。
めるみーさん
コメントありがとうございます。リンクもありがとうございます、嬉しいです。
(後程こちらからもリンクさせていただきたいと思います。)
糖質制限を楽しんでらっしゃるんですね、50日間で7.2kg減量とはすばらしい!
ぜひこのまま続けて健康で軽快な体を取り戻してください。
私も頑張って低糖質続けますし、できるだけ関連することを書いていきます。
初コメントです。
ス-パ-を始めて、じき1年が経ちます。私のような例は珍しいと思いますが、BMI24のまま体重が1キロも落ちず、現在に至ります。
Hb.A1cは9.2%から6.7%になりましたが、それ以下にはここ4カ月落ちてくれません。
苦しい思いで先生のこちらの記事にたどり着きましたが、カロリ-過多や運動不足にもせず、まじめにス-パ-ができていると思っております。
新陳代謝は低いと自覚ありです。
カロリ-を減らしてみると力が出なく、
もし先生の患者さんで同じようなかたがいらしたら、どのようなアドバイスをされているか、どうか教えてください。
まずいことに体重が皆さんのようにきれいに落ちてゆかないことに疲れを感じ開始後9か月経った昨年末頃から、次第にストレスで食事量や甘いものを、予め打ったインスリン量よりも多く食べてしまうことが徐々に増え、食後200台後半の高血糖になったり、すると夜中反動で低血糖を招いたり、インスリンの効きが悪くなり決められた単位で理性的な食事内容に戻しても高血糖が続き良好な値に戻るまで2,3日かかってしまったり、追加で即効を打っては乱高下を招くのは当然のこと、一日の血糖幅変動が200以上になってみたり・・・と・・
ス-パ-に沿ってかなりきちんと摂生し血糖値の安定を練習してきたものが、前述の悪習慣が今年も続いており、このままでは合併症のリスクも・・と不安がよぎり
どうしようも自己コントロ-ルがうまくいかず、ジレンマ続きなのです。
どうにかしたいです!
主治医は糖質制限の理解者でなく、相談できず自身で解決してゆくしかないのですが、悶々とする日々がいい加減長くなりすぎました。
1型主婦さん
コメントありがとうございます。
>私のような例は珍しいと思いますが、BMI24のまま体重が1キロも落ちず、現在に至ります。
いえ、珍しくないですよ、BMI24ならまったくおちなくても不思議ではありません。
いろんな方へのコメント返信で書いていますが、糖質制限は体重を減らす魔法ではなくて、体重に関して言えば過体重の人を標準体重に戻す方法です。
BMI24ならば標準体重の範囲内なので、簡単には減りません。
>新陳代謝は低いと自覚ありです。 カロリ-を減らしてみると力が出なく、 もし先生の患者さんで同じようなかたがいらしたら、どのようなアドバイスをされているか、どうか教えてください。
それならなおさら体重は減らしにくいですね。
1型主婦さんということで、1型糖尿病の方だと判断して新しい記事を書きました。
参考にしていただけたらと思います。
私自身はプロフィールにも書いているように外科系で、糖尿病専門医でもないかでもないので、糖尿病の治療にあたっているわけではありません。
(だからこそ糖質制限に積極的であれるのでしょうけれども)
ですから、提示できる一つの方法はバーンスタイン先生の著書を何度も読んで、自分で噛み砕くことができるまで読み倒して糖質制限に臨んでいただくことです。
そして、糖質制限先進国のスウェーデンでさえ1型の人が糖質制限を続けることは簡単ではないことも知っておいてください。
あなただけが悶々としているのではない。
1型糖尿病の人はみんな苦しみながら、でも、良い状態を勝ち取るために糖質制限を継続しているのです。
カルビンチョ先生
昨日、1型についての2回にも渡る連載記事を読ませていただきました。
嬉しく、ありがたくて、直ちにお礼コメント書きたかったのですが、遅くなり申し訳ございません。
これほど共に考えてくださり、アドバイスをいただけたこと感謝しております。
心からのエ-ルも、しっかり受け取りました。
これまでバ-ンスタイン氏の本は自分が読んでも到底読解できないだろうと、
様々なブログや本に資料として引用・掲載されているものを、参考にしてきただけでした。
これからは自分で読みます。何度も読んでみます。
1型主婦さん
1型糖尿病の方の血糖値変動は2型のそれと全く異なり、コントロール不能で悩まれている方が多いと思うのです。
日本糖尿病学会の先生方がケトアシドーシスや低血糖発作による昏倒を恐れて高糖質食を食べさせてインスリンをたくさん打つことでコントロールしようと考える気持ちも、私個人的には理解できないわけではありません。
これを打開して、本当に「有用な糖質制限」を広く普及させるためには、「患者さんたち自らが科学的にきちんと理解した上で自分で自分の身体を管理することに取り組む」しかないと思うのです。
尾籠なたとえで恐縮ですが
「自分のケツは自分で拭く。」
患者側が本当にその態度に立った時に、医者の側も安心して「かじ取りが難しくなるかもしれない(その実はたいして難しくないと思いますが)糖質制限食指導」に踏み切れるのではないかと思うのですよね。
その意味で、徹底的に学習していただくと思ってくださったこと、とてもうれしいです。
「誰かの保証を求めるのではなくて、自分の頭で考える」
これができることが人生において最も重要なことなのではないかと思います。
先日はありがとうございました。
続きで余談になりますが
先生から伺って初めて、1型の皆さんはそれぞれご苦労なさっていることを知りました。
‘1型で糖質制限をされている方々の情報量’が実際とても少なく、これほどひどいのは自分だけかと強い孤独・不安感に襲われ次々目に飛び込んでくる2型のかたの成功例を読んでは焦っておりました。
おかげさまで気を新たにしたのと同時に、
どんな医師に付いても、自身でやってゆくことには変わりませんが、毎月受診しながらも、肝心な糖質制限について触れないのは、やはり・・意味のないもので虚しく感じます。
遠方でも、1型と・糖質制限にもう少し知識と理解のある医院へ転院するのがよいのか
現在のままでよしとするのか、体力的なことも含め考え始めております。
1型主婦さん
1型は少数派な上に、完全にインスリンのない状況というのは2型糖尿病の方とは全く別に考えて治療にあたる必要があるので(生体内では微調整されている基礎インスリン分泌をどう補充するかということですが)、どうしても後回しにされてしまいますよね。
私も実際、バーンスタイン医師の本を読み、友人の1型糖尿病の方の症状を伺うまでは、2型とそんなに違うものだとは実感していませんでした。
学んではいたけれども、腑に落ちていなかったということです。
主治医を変えられるということ、考えられてもいいかと思います。
次の記事で触れますが、世の中の糖尿病専門医の先生のところ、医者だけでなくて、糖尿病療法士の方々も、かなり問題ありの方も中にはいらっしゃるようで・・・
深い知識もないのに権威だけを振りかざす人たちとかかわっても不愉快なだけですから、自然体の方々を探される方が今後の人生を考えたら豊かに生きられるのではないかと思います。