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お腹の赤ちゃんの栄養源はお母さんの身体に皮下脂肪として備えられている


妊娠中の胎児の発育は、種の維持のために、最優先されるべきことです。

妊婦が少々摂取できる栄養状況が悪くても、胎児の基本的な脳神経系の発達は問題ない仕組みがないと困るんです。


そのためには、胎児の脳神経系の発育は、「母親が食事から摂取できる糖質の量」のような「不安定で、必須でもない栄養素の多寡」に頼っちゃダメなんですよ。

そんな不安定な外部要因に胎児の発育をゆだねていたら人類は滅んでしまいかねない
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_216.html

外部環境にできるだけ左右されないメカニズムが必要です、たとえば鳥の卵の中みたいに。


では、いったい何がそれを確保してくれているのか?


それをサポートするのが糖質ではなく、ケトン体中心の栄養供給だと思うのです。

一瞬でも止まっては困る心臓のエネルギーがブドウ糖ではなくてケトン体であるように。

赤ちゃんの脳神経系の発達を守ってくれているのは糖質ではなくてケトン体です。


宗田先生の研究結果からそれはかなり可能性の高いことだと思います。

おそらく胎盤がケトン体を産生する、胎児にとっての肝臓の役割をするのだと思います。

そして、胎盤で産生するケトン体の原料の供給源の一つが、女性が食べる糖質ではなくて、女性にとくにたくさん蓄えられる皮下脂肪ではないかと思われます。


皮下脂肪として普段からケトン体の原料を備蓄しておく。

そのおかげで、妊娠中に、時には妊娠直後に、食糧が手に入らないような危険な状況が訪れても、胎児のためのエネルギーは確保される。

そのおかげで人間の(というか哺乳類の)胎児の脳神経系は問題なく発達していくのだと思います。



このシステムが現代でも必要かどうか、考えてみましょう。


現代の先進国に飢餓はありませんが、つわりで苦しむお母さんは多いですよね。

つわりの時には水分を摂取するのもやっとで、二週間かそれ以上、ごくわずかの食べ物しか食べられない人って結構いらっしゃいます。

その時期、妊娠6週から12週ぐらいは、胎児の脳神経系が最もダイナミックに発達する時期です。


では、

つわりがひどくて毎日たっぷりの糖質を摂取できなかったお母さんから生まれた子供の知能指数は低いですか?

つわりがひどくて毎日たっぷりの糖質を摂取できなかったお母さんから生まれた子供の運動能力は低いですか?


そんなことないですよね。

2週間ぐらい悪阻がきつくて、ほとんどまともに食べることのできないお母さん、たくさんいます。

でも、立派な赤ちゃんが育ちます。(きわめて重症の悪阻を除いて)


ほとんど断食の状態でも赤ちゃんに注ぎ込まれる栄養は、お母さんの体の蓄えを分解して受け渡されるものです。

そのための皮下脂肪なのです。


女性の体がふくよかで丸みを帯びているのは、ただ単に子宮周辺の体温を保つためや衝撃を吸収するためだけのクッションではない。

妊娠した時に赤ちゃんの脳神経系が正常に発達するための「栄養リザーバー組織」として準備されているからだと考えられます。


そして昔の人類は、皮下脂肪の豊富な女性が無事に元気な赤ちゃんを産む確率が高いことを知っていた(飢餓に強い)。

女性の体にある程度の皮下脂肪がついているのは生物として大事なことなのです。

Dogu_Miyagi_1000_BCE_400_BCE.jpg

"Dogu Miyagi 1000 BCE 400 BCE" by World Imaging - Own work, photographed at Ueno Museum Tokyo. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons - http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dogu_Miyagi_1000_BCE_400_BCE.jpg#/media/File:Dogu_Miyagi_1000_BCE_400_BCE.jpg

だから、土偶に見るようにふくよかな女性が太古の時代、好まれていたとも思えるのです。


(以上はカルピンチョの推測です、あしからず)



・・・逆に考えると、子供が産める年齢の間は糖質制限しても皮下脂肪はそう簡単には減らない。

内臓脂肪と異なり、皮下脂肪は比較的安全な脂肪ですから、

石器時代の、飢餓がいつ訪れるかわからないころに完成した生殖可能な女性の体の設定としては、


一度身につけた皮下脂肪は簡単に失いたくないわけです。



だから若い女性の糖質制限は中年おやじのそれに比べると効果が目に見えにくいわけですね。

(レディ・ガガさんも皮下脂肪が抜けきれなくてちょっと焦ってた風がありましたよねww)

おっさんのお腹なんかあっという間に引っ込みますけどねえ。



⇒ 女性の丸いふくよかな体を作るのに最適の栄養素はなに? (準備中)



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2015年4月14日 22:19

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コメント(12)

なるほど…もともと内臓脂肪量は何とか平均値でおさまっていた私が糖質制限で何キロか痩せた後ちっとも体重が動かないのは、そういうことなんですね。
スタイルは良くなったといわれるので、まぁ良しとします!


ところで、ケトン体が危険だと思っている人、まだまだたくさんいますよね。

私の親戚のおじさんは生化学を大学で教えているにもかかわらず「糖質制限をするとケトン体ができるから危険だ!」といって聞く耳持ちません。

生理的なケトーシスと、病的な糖尿病性ケトアシドーシスの区別が付かないのかな??と思うと脱力してしまいますが、感情の起伏が激しく子供っぽいヒトなので議論する気にもならずスルーしていますけどね。


はじめまして。
いつも楽しみにしておりました。
3月末から再開されまた楽しみが戻ってきました。
今回も興味深く読みました。

「悪阻(つわり)とは、糖質中心のエネルギー消費の状態から体脂肪等の脂質(ケトン体)エネルギーを常態とするためのスイッチ転換に伴う体調不良」

という解釈でよろしいでしょうか。

今後のますますのご活躍を楽しみしております。

ほぼスーパー糖質制限で三年半になります(48歳女です)。
内臓脂肪は速やかに減り最低レベル。でも皮下脂肪はなかなか減りません。
あまりに減らないので「皮下脂肪は何かの役にたっている」と思うことにしていたので、今回の記事はとても納得がいきました。

体脂肪で思い出したことがあります。
わたしは二十年ほど前に第一子を妊娠出産しました。
当時はダイオキシンの害が盛んに言われていて、グレープフルーツを食べると一緒に排泄されるとか、摂取したダイオキシンは脂肪に蓄積されるなどと言われていました。
そして脂肪に取り込まれたダイオキシンを排泄するのは唯一妊娠と授乳のときだけと。
産後は2ヶ月ほどで体重が妊娠前よりも減り「体脂肪が解けて母乳になって子供にダイオキシンが転移したのだろうか?」などと思っていました。

実際はどうなんでしょう。

 人間になりたいよー、じゃなくて、ふくよかになりたいよー(特に上半身。。。)
な、私は、次の記事を熱烈希望してます。
 43キロ155cm。糖質制限(カロリー無制限、糖質量一日20から50gくらい?)はじめて、午後の眠気はやや良くなったが、全然太りません。カロリーが足りないのか?
 臀部にはそこそこ脂肪はあるけど、欲しいのは上半身(露骨)。
 母ちゃんを真面目にやってると、かなり体力いるから、背油ためておきたいんです。

今回の一連の記事、すごく納得します。「胎児と卵の中の雛の状態はよく似ている」なんて、なんと解かりやすい!

卵こそ、生きていく上で必要な栄養素がほぼ全て揃っている、理想的な食物なんですよね。ただし、卵の中の雛は、成長過程で卵殻のカルシウムも利用するようです。産みたての卵に比べ、雛が孵る頃には卵殻は相当薄くなっている、と聞いたことがあります。卵の殻をバリバリ食べてもおそらく人間は消化吸収できないでしょうから、カルシウムはほかから摂取するしかないでしょうが^^;。


私の母は、私を妊娠中、ひどい悪阻に苦しんだと聞いております。
おそらく、ケトーシスが発生していたはずですが、それが胎児の脳の発達に悪影響を及ぼすならば、私の知能は低いはずですね(^_^;)。まあ、自分が「お馬鹿」であることは否定しませんが(爆)。


ついでに、ひとつ伺いたいことがあります。
糖代謝からケトン代謝に移行した時、ビタミンなどの消費に変化があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
糖質がエネルギーに変換されるとき、ビタミンB類が消費される(従って、ビタミンBの欠乏は脚気などの致命的な病状を引き起こす)わけですが、主なエネルギー源としてケトン体が使われていれば、ビタミンB類は、一般的な食習慣で必要とされる分量よりも、はるかに少なくて済む、ということになるのではないでしょうか(もしかしたら、糖質摂取量を減らしたら体調が改善する、という理由の一つとして、従来の食生活では不足しがちだったビタミンBが、消費量が少なくなったことによって十分足りた状態になる、ということも考えられるのではないでしょうか)。

それとも、ケトン代謝でもビタミンB群は必要なのでしょうか?。
あるいは(妄想ですが)ケトン代謝では他のビタミンや微量栄養素などが消費されるのでしょうか?(寡聞にして、糖質を減らした場合に必要量が増えるビタミンや微量栄養素、といった話題は見たことがありません)何かのファクターがあるとすれば、「糖質制限をして体調が悪くなる」ケースへの一つの回答になるかもしれません。

あくまでも素人の思いつきにすぎません。お暇な時にご教示いただければありがたく思います。

 待望の記事、ありがとうございます!
 低糖質高カロリー食続けても、一向に体重が増えない…でも、午後の眠気がマシになったのは、マジにありがたいことかも、と、最近考えるようになりました。
 低血糖で通院していた人が、意識を失って、追突事故を起こした、と、先日報道されたからです。私は、これがよくある半生を送ってまいりました。車でも午後は頻繁に危ないレベルまで意識が落ち、逆に今でも夢に見るくらいです。自分でドクターストップかけて、午後の車の運転を控えて10年になります。 眠気は無くなりましたよ!
 因みに、上半身は…。記事を拝見して、なるほどと思いました、もしかしたら、卵巣機能が早く落ちる家系かもしれません。出産という大きなダメージで、下垂体ごと何か食らっているかも。たった一回の人生ですから、植物ステロールもせいぜい利用して、元気に生きていきたいです。
 何となくですが、油は、単純に飲んでも(業を煮やして、シーチキンを3缶、油全部飲むレベル)私のような体質のものの場合、体重を増やさない気がします。油から体脂肪を作り上げるサイクルが、回らないのでしょうね。ナッツ、油、脂三昧でも、1g9Kカロリーの計算上のパワーが感じられませんでした。

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