STAP細胞と糖質制限の類似性について
いや、決してミーハーな気持ちでは・・・あります、はい、すみません。(^^;)
論文を掲載したNatureのNews&ViewsはPDFがフリーでダウンロードできます。
http://www.nature.com/polopoly_fs/1.14600!/menu/main/topColumns/topLeftColumn/pdf/505596a.pdf
小保方さんやSTAP細胞についての概要を説明しようと思ったけど、実は、すでにWikipedia(日本語)も作成されていました。
手っ取り早いのでそのまま拝借します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%BA%E6%BF%80%E6%83%B9%E8%B5%B7%E6%80%A7%E5%A4%9A%E8%83%BD%E6%80%A7%E7%8D%B2%E5%BE%97%E7%B4%B0%E8%83%9E
刺激惹起性多能性獲得細胞(しげきじゃっきせいたのうせいかくとくさいぼう、英: Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells[1])は、動物細胞に外部刺激を施して分化多能性を持たせた細胞である。英語名の頭字語から STAP細胞(スタップさいぼう、STAP cells)とも呼ばれる[1]。
概要
pH 5.7の弱酸性溶液[2]に浸して刺激を与え、白血病阻止因子(LIF)を含む培地に移して培養することにより作成された多能性細胞である[3]。
これは理化学研究所などが作成に成功した。「動物の細胞は外からの刺激だけで万能細胞にならない」という通説を覆す画期的な成果である。命名したのは理研発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーである[1]。
研究成果は、2014年1月29日付け[※ 1]のイギリス科学誌『ネイチャー』に掲載された[2][4][5][6]。それ以前には、ネイチャーへの最初の論文投稿では「何百年の細胞生物学の歴史を愚弄している」とまで否定され、論文掲載を拒まれたという。それだけこの発見は常識を覆すものであった[7][8]。
さて、どうしてこのSTAP細胞の話をここに持ってきたのか。
ネイチャーに最初に論文を投稿した時のレビューの人からのコメントがすごかったからです。
上に書いてありますね。
「何百年の細胞生物学の歴史を愚弄している」
とまで否定されてリジェクト(掲載拒否)されています。
・・・すごいこと書かれたんだなあ。
小保方さんが投稿した科学の本質に対する反論ではなくて、
「歴史を尊重しなさい、それを否定するようなこと言ったらだめです」
ってことだから・・・。
NatureにしてもScienceにしてもNew England Journal of Medicineにしても、科学論文雑誌というのは掲載する際に、投稿された論文を複数の人が査読して掲載に値するかどうかの評価をします。
それを「査読」といいますが、その査読に当たるのはその分野の名前の知られた研究者たちです。
いわば、権威なわけです。
その権威たる科学者たちからのコメントが「歴史を愚弄してる」だから笑っちゃいますよね。
でも、仕方のない面もありますよね。
完全なパラダイムシフト、自分たちの常識を覆すような新しい発見や概念に対して、それまでの「権威」と呼ばれる人たちほど、こういう反応をしてしまう傾向にあります。
自分たちの積み上げてきたものが否定されて、立場がなくなることを恐れるのです。
糖質制限もそうですよね。
糖質制限を躍起になって否定する権威の皆さんも
「日本人は古代から伝統的にコメを食べてきた国民であり、その習慣や国民性を尊重しなければならない。」
なんてことを言っていたような気がします。
Natureのレビューの人と同じ臭いがしますぞ(笑)。
彼女が留学していた先のVacanti教授は上のNews&Viewsの中でコメントしています。
"The generation of these cells is essentially Mother Nature's way of responding to injury," says Vacanti, a co-author of the latest papers.
そう、創傷治癒の際に、組織が再生するためには様々な細胞が新しく作られる必要があります。
もしかすると、創傷部分のpHが低く保たれること、それが速やかな創傷治癒のためには極めて重要なことなのかもしれません。
ということは、これまた最近になって見直されている「湿潤療法」による創傷治療。
これもまた、同じ環境をはぐくむ治療法であり、成体の本来持つ能力を最大限に引き出すためのメカニズムのひとつがpHで決まるのかもしれませんね。
もともと皮膚なんて角質とその直下は弱酸性だし、それだからこその
「常時弱酸性環境にある角質近辺以外の細胞は、外傷などの非常事態を「弱酸性環境」に触れることで認識して、創傷治癒に向けて多能性を再獲得して再生を始める」
ということだったりしてね。
湿潤療法についてはこちらを参照に
夏井先生、すっごく面白い方です。
スポンサードリンク 2014年2月 1日 14:38 スポンサードリンク
結局、権威なるものの存在は何なのでしょうか。
森鴎外の「脚気論争」しかり。
権威(?)あるものがその立場を離れて、「謙虚に議論する」それなくして何の科学なのでしょうか。
できれば、それほどの権威であるのならば、「自分の不明であった」と反省の言があれば「さすが~」と思うのですが。
ライフワーク光野さん
コメントありがとうございます。
森鴎外の話はそのまま現在の糖質制限の話に似ていますよね。
あれは海軍と陸軍で比較実験をすることになったので比較的速やかに「白米がダメ」という結論がついたのですが、その事実すらなかなか認められなかったみたいですしね。
夏井先生も書かれていますが、ほんと、人間には二つの傾向があって
「自分の頭で考えることができる人」と「誰かの教えに従って行動する人」
の二つのどちらかに偏るように思えます。
「権威」になれる人は本来、前者の能力が高かったはずで、だからこそ独創性などを認められて上ることができたはずなのですが、上に立つと「落ちたくない」から、後者のスタンスにどんどん近づいていくんですかねえ。
STAP細胞の脱分化は細胞を「半殺し」のストレス環境下に置くことにあります.
湿潤療法は,傷口を「細胞培養」の状態に置くという考えでしたね.
記憶が正しければ,真皮のような中胚葉の治癒は血流によって線維芽細胞がやってきて急速に肉芽が成長する,外胚葉の表皮はゆっくり育てる,というような話だったと思います.
胚葉レベルでの脱分化のある話ではありません.
でも指尖部とか,再生医療といってもいい成果が出てるんですよね.
Keigo Nitadoriさん
研究現場からのコメントありがとうございます。
そうですね、何もEMTのようなレベルのことが創傷治癒の場所で発生しているとまでは私も考えていません。
ですが、例えばご指摘のようにこういう症例があります。
http://www.wound-treatment.jp/next/case/case989.htm
こういう症例の改善を見ていると、かなりさまざまな組織が再生していることが推察されます。
一方、表皮の酸性度の高い部分というのは最外層の顆粒層と角質の部分であり、これが何によって維持されているのか私はわからないのですが、仮に空気と触れるという状況が弱酸性の状況をもたらしているのであれば、面白いなと。
湿潤療法で湿度を保ってはいるものの、表皮というガードからは守られていない創傷部分のpHが弱酸性になっていることもありうるのではないかと。
そういう状況下では、さまざまな細胞が非常事態を認識してできる範囲で、少し前までの分化能を獲得しているのではないか、つまり真皮の細胞であれば、mesenchymal stem cellに近いものが創傷部分で生まれるのではないか、それに弱酸性環境が貢献しているのではないかということが書きたかっただけです。
と、こういう具合に書いちゃうと一般の人は理解できないですからねえ。。。
あ,理研所属ですがバイオは全くのアマチュアです.
お返事ありがとうございます.
そうですね,イモリの四肢のような再生能力,
ヒトでは失われていたと思われたが,
閉鎖湿潤環境を整えれば指尖部は再生,
となれば,創傷治癒過程である程度の脱分化が
起きていても不思議ではありませんね.
いえいえ、理研の方からのコメントいただけると嬉しいです。
細胞培養は通常は5%CO2環境下で行われることを考えても、やはり湿潤療法であっても普通の空気の中に存在する外傷部分の細胞さんたちはかなりハードな状態にあるんじゃないかと思います。
いろいろ考えると面白いです。
初めまして、かるぴんちょ先生。
いつもブログ更新を楽しみにしています。
(そして寄せられたコメントとそれへの返事も♪)
先生の髪の毛に関する記事を読んでいて気が付いたことがあります。生まれつきくせ毛、いわゆる天然パーマという人は別にして、幼い頃はまっすぐで毛質も良く、という人が殆どではないかと思います。何もつけてないのに天使の輪が出来て、さらさらで寝ぐせもちょっと水をつけて櫛でとけば大丈夫というのが、少なくとも昔は当たり前だったように思います(当方40代前半)
でも大人になるにつれ、へんなくせ(毛がうねる)が出てきて、ストレートパーマをかける人が増えます。くせ毛とまっすぐストレートの違いは毛穴の形で楕円と丸の違いだと読んだことがありますが、これって生まれたときは毛穴は丸かったのに成長するにつれて楕円になってきた、ということだと思うのです。なんで変形するんだろう?と思っていたのですが糖質制限を知り、糖質過多の及ぼす影響の幅広さについて知るにつれもしかして関係あるのでは?と。シャンプーレスを実践しているので、糖質過多だけでなくシャンプーリンス、トリートメントなどの界面活性剤の影響もあるだろうけど、身体の内からの影響も見逃せないと思うのです。
もう一つ「あほ毛」という言葉お聞きになったことがありますか?いわゆる縮れた毛で見た目よろしくありません。これはストレートの髪質であろうと出ます。これは毛根の栄養不足でそうなると美容師さんから聞きました。若かりし頃むちゃくちゃなダイエットをしたときに大量のあほ毛が発生しました。髪は東洋医学で毛余(血の余り)といい字のごとく、血液で作られてると言われたことがありますが、納得です。いわゆる普通の食生活(ダブル炭水化物の食事や砂糖たっぷりの飲物など)を続けていたら身体の末端である毛根にまで栄養がいくはずありませんよね。
最後に夏井先生のブログで紹介されていた「日本の長寿村・短命村 近藤正二著」を取り寄せて読んで衝撃でした。糖質制限だ、カーボカウントだとたくさんの本を読みましたが、今から40年以上前に全国を調査して「米をたくさん食べる村は短命だ」と結論付けられた先生がおられたとは。戦後米離れが進んだとはいえ、40年前の日本ならまだまだ米の消費量は多かったでしょう。糖尿病の記載はなかったように思いますが、脳卒中や脳溢血について書かれていたり、疲れやすいなど今読んでも示唆に富む内容でした。
長々と書いてすいません。またかるぴんちょ先生のお考えお聞かせください。楽しみにしています。
きなこもちさん
コメントありがとうございます。
どれもやや漠然としていてそう簡単に答えられない質問なのですが(^^;)
かいつまんでお答えしますね。
> でも大人になるにつれ、へんなくせ(毛がうねる)が出てきて、ストレートパーマをかける人が増えます。くせ毛とまっすぐストレートの違いは毛穴の形で楕円と丸の違いだと読んだことがありますが、これって生まれたときは毛穴は丸かったのに成長するにつれて楕円になってきた、ということだと思うのです。なんで変形するんだろう?と思っていたのですが糖質制限を知り、糖質過多の及ぼす影響の幅広さについて知るにつれもしかして関係あるのでは?と
糖質摂取が髪の毛の質に影響するかと問われれば、直接的には関係しないけれども、間接的には関係する可能性があると思われます。
私は、第二次成長期以降の毛の縮れに影響を及ぼすのは性ホルモン(性ステロイド)だと思っています。
毛包には性ステロイドホルモン受容体がいろいろ発現しており、中でも強く関係するのがジヒドロテストステロン受容体なわけです。
これへの作用が強く働くと、縮れ毛も招けば「お医者さんに相談だ~」の、AGAも招くわけです。
現代人の食生活、継続的な糖質摂取は不要な体脂肪の蓄積を招き、それが正しい、バランスの良い性ステロイドの産生を妨げますからそれが毛包に良くない影響を及ぼす、それは間違いないと思います。
たとえば男性型の発毛に悩む多嚢胞卵巣症候群の女性がメトホルモン内服で体毛の症状や不妊症の症状が改善することは良く知られています(もちろん糖質制限も)。
(ここは私、性ステロイド結合タンパクの話を引き合いに出して過去記事で推測を書いておりますのでそちらをお読みください。)
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat1/post_52.html
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat1/2_1.html
その意味では糖質摂取が縮れ毛に影響を、間接的に及ぼすと言えなくはありません。
ただ、子供のころのサラサラヘアーが第二次成長期に癖毛に変わることが糖質摂取に起因するとは言えないと思います。
たとえば、糖質を摂取していないマサイ族やエスキモーが大人になった時に子供のころと同じような髪質なのかといえばそういう話は聞きませんしね。
(そうなんですかねひょっとして?調査してきてください(笑))
毛の形を制御する分子に関してはステロイド関係以外のたくさんの遺伝子が知られています。
毛の断面が丸くてまっすぐなのか、楕円形など変形していてシャフトがねじれるのか、そこにも一つだけではない、数多くの遺伝子がかかわっていることがマウスの研究などで分かっています。
それらの数多くの遺伝子と糖質摂取との関係について、関係はあるのかもしれませんが、私は直接それらがつながるような文献は知りません。
毛に関する話はほんとに奥が深くて、しかも重要なことなので簡単には断定できませんし、
脱毛で悩まれている方からのコメントへの返事も書けないままでおります。
いつか、別の記事に書きたいところです。
> もう一つ「あほ毛」という言葉お聞きになったことがありますか?いわゆる縮れた毛で見た目よろしくありません。これはストレートの髪質であろうと出ます。これは毛根の栄養不足でそうなると美容師さんから聞きました。
栄養失調になれば毛への栄養は後回しになります。
激しい、もしくは非常に効果的なダイエットをすると脱毛を経験される方は大勢いらっしゃるようですね。
これは人間に限らず動物でも同じですよね、栄養失調の野良犬や野良猫の毛並みはひどいものです。
あれを「あほ毛」と呼ぶのは知りませんでしたが、糖質制限しているとそういう毛は、ほとんどでなくなる気がしますね。
> 最後に夏井先生のブログで紹介されていた「日本の長寿村・短命村 近藤正二著」を取り寄せて読んで衝撃でした。
読んだことありませんが、自分の足で歩いて疫学研究を長く続けている人はずっと昔から気づいていたことだったんでしょうね。
白米を食べる量の多いところ、豊かなはずなのに病気になる。
江戸時代、大名の奥さんが江戸に預けられている間に、屋敷の中で白米ばかり食べさせられて具合が悪くなり(脚気などでしょうね)、「江戸病み」と呼ばれていたのも知る人ぞ知るだったようですが。
その本に書いてあるのかどうかはわかりませんが、秋田、青森などの東北では高血圧患者が多いのは塩分摂取量が多いだけでなく、砂糖の使用量が非常に高いからではないかという推測をどこかで読んだことがあります。
味付けがものすごく甘くて、しかも塩気もたっぷりという料理が多いと。
厳しい気候のところで生きていくためには塩漬け、砂糖漬けのどちらかに頼るしかなくて、それを使って調理していくのに慣れると、どうしてもそういう味付け中心になるのでしょうね。
ということで、米食が多い村ではどうしてそういう食生活になっていったのか、そういう背景を調べていくことも面白そうですね。
かるぴんちょ先生のコメント読んでいて何度も「なるほどなぁ」「へぇー」と声が出ました。糖質過多の影響を知るに
つけ、何かよろしくないことについて「これも糖質だ!」と
つい決めつけてしまっていたのですが、遺伝子や性ホルモン
のことまで言及して頂いて(間接的に糖質が影響していたと
しても)いろんな角度から見ないといけないなぁと思いました。
今までも楽しく読ませて頂いていましたが、初めて(結構勇気がいりました)コメントを投稿してあんなに丁寧なコメントを返して頂いて嬉しくますますこのサイトを覗くのが楽しみになりました。ありがとうございました。
きなこもちさん
そうですね、いろんな角度から見ましょう。
質問はもう少し絞っていただけると助かります。
漠然とした質問なので、何を聴きたいのか考えて答えるのに、2時間ほどかかりましたので。。。
糖質制限って、初めてあったときは、ホンマかいなと思いました。
正直。
でも、バーンスタインの話は、実に理にかなっていたのです。
そこで まず、私自身で試してみようと思いました。
私は、メタボでしたが、まだIGTにも至っていませんでした。
頻回に血糖を測定し、低血糖で倒れないことだけを心がけました。
すべて体調が良くなり!!!
検査データも全て正常化。脂質異常症の改善にも驚きました。
酒飲にありがちな、ガンマの高値や中性脂肪高値も、
食べているのに、、
飲んでいるのに、、 改善したのです。
ほんと、驚きました。
こういう本があるけどと、こっそり糖尿病専門医に相談したら、
そうなんだ、、(悔しいけど) 効くんだよなあ、、
と。 あまり人に言っちゃあ駄目。まだわからんから、と言われました。
ごく限られた範囲で、話して理解できる人だけにこの治療を薦めていました。
頭がオカシイと思われないように、人に宣伝しないことを条件に。
江部先生がでて、間違っていないのだと本当に嬉しくなりました。
バーンスタインって、偉かったんですね。あのスェーデンの女医さんも。
いま、糖質制限が大流行して、時代は変わるものだなあと思っています。
山田先生は、やんわりと方向転換する道を開いており、
学会も、いずれこの方向へ、さらにスーパーな糖質制限に向かっていくのだと思っています。
follifoliさん
そうですね、糖質制限を試してみた人はことごとくその効果に驚かれますよね。
私もそうです。
余りにも劇的なその変化に、いったいこれまでの
「カロリー制限+運動」
は何だったんだと、悲しくなりましたよ。
何の苦労もいりませんもの、旧来のダイエットに比べれば糖質制限は。
糖尿病専門医の先生方、承知の上で否定されるかと思っていたら、
学会のお偉方に気を使って知らないふりをされているのですね。
患者よりも学会が大事、と思われちゃうんですけどね。
レスポンスが遅くなりました。
今回の記事やいくつかのコメントで、色々と考えさせられたことがあります。
「専門家」が陥る権威主義の陥穽。そして「学会のお偉方」に気を使わねばならないアカデミズムのヒエラルキー。おそらくこれは、どのような研究分野でも多かれ少なかれ見られる弊害なのではないかと思います。
> 糖尿病専門医の先生方、承知の上で否定されるかと思っていたら、
学会のお偉方に気を使って知らないふりをされているのですね。
これ、よくわかります。己の権威の上に胡座をかいて、十年一日(と言うか、数十年一日)の如き過去の主張を繰り返す「大先生」を、私も間近に見たことがありますし、そんな「大先生」に逆らって機嫌を損ねたら、えらいことになる、というのも、充分に理解できます。ええ、よ~く分かりますとも。私自身過去にそれをやらかした経験がありますから(_ _;)。←本物のばか。
一旦「やらかして」その世界からドロップアウトしてしまうと、怖いものがなくなることは確かなんです(なぜあんなつまらないことに汲々としていたのだろう、という開放感はあります)が、その後はいろいろな面で著しく不便になります。賢い人はこういうことはやめておきましょう(^_^;)(北里研究センターの山田悟先生は、きっと「賢い」方なのでしょうね)。
こうしたアカデミズムの中のヒエラルキーも問題ですが、今日のアカデミズムが陥っている問題として、「あまりに専門分野が細分化されている」ということにも注意する必要があるのではないでしょうか。極めて細分化されたそれぞれの専門領域の中だけで研究や議論が進められ、外の領域には目が向かない、というよりも、「自分の縄張り以外には口を出さないのが仁義」みたいな感覚があるように思われるのです。
話題に登っている小保方さんは、途中で専門領域を変更されたんですね。それで、より幅広い、柔軟な発想ができたのではないかと思います。
糖質制限を推進しようとしている方々のほとんどが、糖尿病の専門医ではない、ということは、「細分化されすぎた専門領域」が本質的に抱えている問題点を如実に示しているように思われるのです。
先生の別のコメントにある
> 私自身はプロフィールにも書いているように外科系で、糖尿病専門医でもないかでもないので、糖尿病の治療にあたっているわけではありません。
(だからこそ糖質制限に積極的であれるのでしょうけれども)
というご発言も、現在のアカデミズムの抱えている問題点を浮き彫りにしているように思います。
閉鎖的なアカデミズムの内部での「異論を唱えにくい空気の醸成」「大御所に逆らえないヒエラルキー」。これらは決して医学(糖尿病学会)だけが抱えている問題では無いはずです。何よりも権威主義が幅を利かせる世の中全体のあり方、ここから変えていかなくてはならないと思います。一人ひとりが自分の頭で考えて判断する。まずはそこから始まるのだろうと思います。
Toshiさん
>そんな「大先生」に逆らって機嫌を損ねたら、えらいことになる、というのも、充分に理解できます。ええ、よ~く分かりますとも。私自身過去にそれをやらかした経験がありますから(_ _;)。
・・・いろいろとご苦労がおありのようで(^^;)。
>一旦「やらかして」その世界からドロップアウトしてしまうと、怖いものがなくなることは確かなんです(なぜあんなつまらないことに汲々としていたのだろう、という開放感はあります)が、
・・・迷ったときには理性と感情のどちらに従った方が後悔しないか?
そのときには感情に従った方が後悔はしないと思いますから、それはそれでよい選択だったのだと思います。
理性に従って自分を曲げ続けていると、どこかではじき返さざるを得なくなりますからね。
最初からはじいてしまえば自分は壊れにくいです。
>「自分の縄張り以外には口を出さないのが仁義」みたいな感覚があるように思われるのです。
・・・見事なまでにそうですね。
というか、僧であることを平然と前面に押し出してきて「うるさい!我々の邪魔をするな!」という人、けっこういますから。
論理的に間違っていても、それを指摘されても「うるさい!じゃまするな!」なバカな人たち。
>何よりも権威主義が幅を利かせる世の中全体のあり方、ここから変えていかなくてはならないと思います。一人ひとりが自分の頭で考えて判断する。まずはそこから始まるのだろうと思います。
・・・ありがとうございます、勇気づけられます。
自分の頭で考えて判断する。
わからないことは納得いくまで自分で調べる。
みんながこうであれば世の中はもっと住みよくなる・・・かどうかはわかりませんが(^^;)、少なくとも自分と自分の周りはそうありたいなと思います。
STAP細胞も糖質制限も出鱈目で間違ってたって事ですね。めでたしめでたし。
>おぼこさん
アンチ糖質制限の人からの厳しい突込みがないかなあと手ぐすね引いて待っていました。
でも、それだけですか?
つまんないの(笑)。
餃子は美味しいけど、食べ過ぎないようにしてくださいね。