ラグビーWCクラスの選手の運動能力を維持できるのは糖質
ラグビーのワールドカップでの日本の快進撃、びっくりしますね。
1987年に始まったラグビーワールドカップにおける日本、良いイメージなかったですよね。
弱いのに単に地域枠で入ってるだけという印象だったかと思うんです。
140点ぐらい取られて負けたこともありませんでしたっけ。
でも、今年はふつうにワールドカップ参加国ですね
ワールドカップの参加国20国の中で3戦して2勝、結果を出しています。
おかげで思いがけずラグビーの試合をじっくり見る機会をいただいていますが、
まあ、サモアにしてもニュージーランドにしても、なんですかあの驚異の肉体は・・・(;'∀')
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驚異の肉体と運動能力を支えるのは糖質摂取
日本代表にもサモアやニュージーランド出身の日本に帰化した選手がたくさん入っています。
彼らの突破力なくしては今回の快進撃はなかったでしょう。
そこに日本のチーム力、ほかのチームにはないスキルアップされた実現可能な戦術が加わっての勝利だと思います。
体力的に劣る部分を知略で上回ろうという戦略。
そんな小賢しい相手は個の能力で吹き飛ばせばいい!と思っているとサモアみたいな結果に陥ります。
(南アフリカの場合は、初戦だからなめていたのが大きいんでしょうけどね、それ見て修正したスコットランドに日本は勝てなかったし)
でも、ほんとにサモアの選手の体のすごさは驚きでした。
そのままヘビー級のプロレスラーで戦えそうな連中ばっかりなんだもん。
試合前のウォークライのダンスなんかこわかったす。
あの体を作り上げるためには大量のたんぱく質と脂質が必要だと思います。
そして何よりも、維持して活動させるのに大事なのは糖質摂取でしょうね。
あれだけの筋肉量と運動量をサポートできる食べ物は効率よいエネルギー源である糖質以外にないと思うんですよね。
たんぱく質も脂質も体を作るうえでとても重要な栄養成分ですが、エネルギーとして使用する効率から行けば糖質の足元にも及びません。
肉弾戦で最強クラスの戦士の体を作り、活動を支えるためには糖質摂取が必須です。
マサイ族の身体能力を支えてきたのは糖質ではない
人類の進化の話をときどき私、ここで書きますよね。
人類という猿がほかのサルに比べて優れている身体的能力は、走るという能力です。
長距離を走る続けりことができる我々の体は、草原で広範囲獲物を探し、追いかけ続けるために発達した。
そのように考えられています。
高い身体能力で有名なマサイ族のことに関して以前にここでも触れました。
「マサイ族が本気で出てきたらもう勝負にならないよ。」
アフリカ出身の陸上選手たちがそういうほど(リップサービスを含むにせよ)、彼らの走力は優れているようです。
そのマサイ族の伝統的な食事は、放牧して維持している牛などの乳と血液でした。
20世紀半ばに至るまで、小麦粉や米粉なんて食べ物、農耕生活でしか手に入らない糖質は食べていませんでした。
でも、強靭な体と運動能力を身につけていました。
草原を走り続けて狩猟するために必要な走力とそれを支える足腰の筋肉
必要とあれば獲物を狩り、あるいは牛をつぶし、素早く分解して運搬する腕や手の筋肉
それらを身につけた彼らの体で目立つのは長い手足と細めの体です。
石器時代の人類の暮らしを考えてみると、マサイ族の体つきや身体能力は
人類に望まれていたデフォルトの姿に近いのではないかと思うのですね。
(放牧している時点で狩猟採集生活者じゃないんですけどね、少なくとも農耕はしてないってことで^^;)
筋肉質だけどスリムですから、ラグビー選手としてはよわっちそうですけど、
マサイ族の体つきと身体能力こそが、温帯から亜熱帯の草原に生きる人類の理想の姿だったんじゃないでしょうか。
ラグビー選手のような戦士の体は人類同士の戦いのために手に入れたもの
翻って見て、ラグビーのサモア代表選手たちのような瞬発力のある筋肉の塊の体。
あのような体は狩猟採集生活を過ごしていた人類の中には存在しえなかったと思われます。
走り続けて獲物を狩るという生活には、無駄にでかい筋肉でしかない。使う用途がないのものです。
でも、農耕文明からの有史以来、強い国には戦士がいて、戦士の体はものすごい筋肉の塊ですよね。
それはなぜかと言えば、人間同士の戦いに勝つために必要だからです。
狩猟採集生活から、定住して農耕するというテリトリーを守る猿としての生活に、1万年ほど前からスイッチしてきた人類。
今度は、農耕する場所をを確保し、それを守るという手段を必要としました。
そのために建物を作り、人と人との戦いというものに特化した戦士たちが必要になってきたのです。
村を守り、自分の生活を守るためには「戦士」という、狩猟採集生活では存在しなかった(あまり必要とされなかった)タイプの人たちが重宝され、大事に育てられるように変わっていったのでしょうね。
大事な財産である糖質を守るために、糖質で維持できる筋肉を装着した戦士を必要とするように変化していったのです。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AAncient_Greek_Football_Player.jpg
そういう目で見れば、レスリングや柔道という格闘術はもちろんのこと、
身体を直接ぶつけあうようなサッカー、ラグビー、バスケットボールのような球技というものは
いずれも人間同士の戦いを競技という枠にあてはめて、そこで戦いへの抑えきれない衝動や興奮を発散しているものと思えます。
農耕文明の発達の後に培われた興奮でしょう。
人類がみなラグビー選手であれば糖質を食べ続けても多分大丈夫
ラグビー選手や格闘技の選手の筋肉量を維持し、活動を支え続けるのは糖質。
あれだけ運動しまくってたら糖質を大量に食べる必要性も納得です。
しかし、その戦士たちが食べるようなご馳走を、運動もしないで食べ続ければ生活習慣病で苦しむ羽目に陥るのは当たり前ですよね。
運動で消費しない糖質を摂取すれば、体脂肪に代わっていくだけなのですから。
ローマ皇帝や貴族たちが生活習慣病に苦しんでいたのは当然の結果です。
博学の徒であったとしても、血糖値のことまではわからなかったでしょうし。
先進国に住む現代人は、江戸時代やローマ時代の人々で言えば貴族などの支配階級上位の人しか食べないような食生活を続けています。
ラグビー選手たちのように運動しまくれば、食べても大丈夫ですけど、そんなに激しい運動なんてごく一部の人しかしませんよね。
おまけに現代人は、石炭や石油という化石エネルギーのおかげで、体温調節でもエネルギーをほとんど必要としません。
冬は暖かく、夏も涼しく過ごせるから、日常的に体温調節のために消費するエネルギーも極小で大丈夫です。
糖質のような効率の良いエネルギーを摂取する必要はないのですよね。
糖質をガンガンに食べても健康なのは、ラグビー選手のような運動を日常的に続けている人だけだ、ってことです。
日本代表がラグビーのワールドカップで優勝する日はいつかやってくるのか?
南アフリカとスコットランドに勝ち点では追いつけなさそうなので、今回は決勝トーナメント進出は非常に難しそうです。
(日本がアメリカに勝ち、サモアやアメリカが上の二つの国に勝てば話は別ですが。)
でも、日本はいつの日にか決勝トーナメントには出れるだろうなと思います。
世界の強国すべてが日本のような戦略と戦術を考えてそのためのチームとしての努力をするようになれば相手になりませんが、
そうなるまでにはまだ何十年もかかるのではないかと。
でも、優勝するのはちょっと無理かなあ。
人類同士の格闘術において最も能力の高いのはヨーロッパ系の人たちだと思うのですよね。
領土を守るための国単位の大きな戦いに臨んできた歴史が長いですから。
日本人はその戦いに負けて次なるニッチを探し続けて移動し続けた人類の末裔だから。
日本人の体格や性格に有利な競技というニッチで上を目指すのが基本でしょうね。
2015年10月 4日 11:38 スポンサードリンク
サモア戦の前にサモアの人の体を見たとき、日本負けたなと思いましたが、勝ってしまいました。日本人凄い!!
次の試合も頑張ってほしいものです!
話は変わりますが糖質を取らないようになって、スタミナが落ちた気がします。
今度主人と自転車のレースに出るのですが、スタミナが心配です。2時間のレースで、主人と1時間ずつ走るのですが、1時間走り続けられるか(交代はできます)…練習で1時間も走れないんです。前はもっと30~35kmで走り続けられたのですが、この頃は25~28km位でしか走り続ける事ができません。うーむ。
レースの3日前からヒレ肉などの糖質が少し多い肉を取る様にしようかと思うのですが、カーボローディングになるかな?それともやはり炭水化物?…炭水化物は取りたくないのでカロリーを多めにとるか。でも、これで直ぐに運動燃えるのだろうか。悩みます。
>もっきーさん
サモア代表、ごつかったですよねえ。
ルールのないストリートファイトだと彼らの圧勝かなあ。
いや、ストリートファイトでも、そういう日本人なら空手の練習をしてるでしょうから、いい勝負かな(笑)。
>糖質を取らないようになって、スタミナが落ちた気がします。
あれ、そうなんですね。
スポーツというのは目的をどこに置くかで取り組み方は変わりますよね。
健康と病気にならないことや、論理的に好ましい栄養摂取を優先するか
結果や、運動能力の最大の発現を重視するか
どちらもありだと思うのです、選択するのは自分です。
例えば今回のトライアルとして、カーボローディングをやってみるのも一つの選択肢ではないかと思います。
トライアルしてみるか、コンサバティブにいくか、どっちでもよく考えて見られたらいいかと思います。
でも、理屈と感情で悩んだ時には、感情に従った方が後悔はしないように思います。
結果がどうなっても、そっちの方が納得できるんですよね。
と、医者としてではなくて一人の人間としての意見でした。
なぜスタミナが減ったのか少し考えてみたのですが、糖質制限を始めて少し筋肉がついたかもしれません。脂肪が減ったのかな?そのせいかなぁ…なんて思います。
カルピンチョ先生が仰って下さった様に「迷った時は感情に従うべし!」に背中を押されました(^^)/私は炭水化物を取らず戦ってみます!!!(大げさですみません)
10月最後の日曜日が決戦の日なので、結果が出ましたら、報告させてください。(散々な結果でも報告します!)
今はそんな所です。これからも糖質制限頑張ります!!
>もっきーさん
背中を押しちゃいましたか(笑)。
倒れない程度に楽しんでくださいね。
英語圏の自転車乗りのおっさん(医者だったと思います)のブログで糖質制限しながらいろいろ調べてる人がいます。
んっと、ブクマがわかんなくて(;'∀')
記憶の限りでは、その方は自転車競技に関して言えば糖質制限しても問題ないってことでしたが、開始後2年程度の時点でのデータだったかと思います。
体が慣れるなれないもあるかもですね。
最大血糖値は高くても問題にならない?
…さいきん思い始めているのは、最大血糖値は必ずしもHDA1Cつまり、糖化とは関連しないばあいがあるのではないか?
…という話。
ちと、事情があり、首がむち打ち症になってしまい、筋トレを1月ほど休んでいます。
#腹筋ローラやってる時に脳天ハンマーで流血騒ぎになっただなんてワケじゃないんだからね!orz
食生活は食事量を控えめに、でも、内容そのものは変わらずに摂り続けました。
血糖値の変化は筋トレを休む前とそれほど変化はありません。
相変わらず、タンパク質に対しても、血糖値は反応します。
でも、HDA1Cは6.5%に上昇…
中性脂肪も300に上昇…
つまり、食事内容と血糖値のコントロールよりもむしろ、運動量にわたしの場合はHDA1Cが反比例して連動してる感じです。
なので、一時的な血糖値の上がり下がりや食後高血糖を気にするよりは、1日の運動量をコントロールしたほうが、どうも健康には良さそうです。
実はこれとは対照的に運動量を変えずに糖質量を増やすという実験もしたんですが…当然食後血糖値は320とか異常な値が出ます。
しかし、それとは対照的にHDa1cは6.2%→6.1%と低下するというなんとも首をかしげる結果がでました。
もう、通常の医学の領域を超えてるような結果です…
どうかんがえたら良いものやら…
やっぱり、運動にまさる健康法はないってことなのかな…orz
>AWC34さん
食後血糖値のピークが極めて急峻で、下がりも急峻であれば、基礎血糖値より高い部分の面積は小さくなります。
底辺の小さな高さの高い三角形の面積を考えてください。
それに対して、たんぱく質を食べての糖新生の時間が数時間続いたりすれば、基礎血糖値より高い部分の面積はけっこう大きなものになります。
底辺の大きな、高さはそこそこの三角形を考えてください。
HbA1cの値は、基礎血糖値の上にある血糖値の状態、つまり三角形の面積を反映しますので、AWC34さんのHbA1cの結果は三角形の形がそうなっているのではないかと考えればいいかと思います。
で、どちらが血管に悪いかといえば、急峻な方ではないかと思いますよ。
AWC34さん、運動の中に、ランニングとか入っていらっしゃいませんか?私がもう一つの要素として疑うのは、運動性貧血(赤血球破壊)です。
ランニングをすると、かかとで叩かれて、赤血球が潰れます。
すると、赤血球の産生・破壊のサイクルが短くなり、ヘモグロビンA1cや、GAは、見かけ上低くなります。
なお、私も、血管に悪いのは、血糖値の上がりが急峻なほうだと思います。インスリンも大量に出るはずだし。
初めてコメントします。
ラグビー選手のように、運動をしていれば糖質を摂っても大丈夫との仮説?ですが、私の周りには運動をしているのにもかかわらずか、心筋梗塞や脳卒中で倒れた方が沢山います。週に1.2日、1万メートル走る知人も心筋梗塞で倒れました。個体差や体質はあるとしても、これは運動量が足りないということでしょうか。
>ソマトスタチンさん
コメントありがとうございます。
>~前略~心筋梗塞や脳卒中で倒れた方が沢山います。~中略~個体差や体質はあるとしても、これは運動量が足りないということでしょうか。
・・・う~ん、まずはサイドバーに書いてあることを呼んでほしいなと。
それを読まれた上で書かれているのであれば、あえて揚げ足をとるようなコメントをいただいたということなのでその点についてお返しします。
運動量が足りないということではありません。
無理をしたのが体にたたっているということです。
ブログ全体を読んでいただければわかると思いますが、私は現代人のほとんどは糖質のとりすぎが体に害をなしていると思いますし、できればスーパー糖質制限をしてほしいなと考えています。
運動選手もそうです。
ユーミンの歌で「NO SIDE」というのがあります。
「何をゴールに決めて 何を犠牲にしたの」
という歌詞が含まれていると思いますが、まさしくあれだと思います。
ラグビーや格闘技、あるいは激しいスポーツで人よりも優れる、良い成績を上げる、戦いに勝つということは、それを目標にする方々に取ってみればもっとも大事なことです。
そういう方々に「健康のために大事なのは糖質をとりすぎないことだし、過剰な運動を避けることだし、筋肉もりもりにならないことだ。」と言ったところで、聞く耳持ちません。
彼らからしたら、自分の老後の健康なんて価値が低いものなわけです。
オリンピックを目指すような選手たちの多くがそうだと思います。
そういう方々は、ラグビーのワールドカップクラスの選手たちも含めて、わかった上での狼藉をしているわけで、そしてそのためには糖質を摂取するのが効率的であることは、私は止めない。
私はそう言っているだけのことです。
全く同じことを、糖質を摂取しながら運動やカロリー制限で血糖値を下げようと努力している人に対しても、私、言うことにしたわけです。
ベストの方法ではない、糖質摂取して運動やカロリー制限で血糖上昇を抑えるのはマッチポンプな話である。将来的には生活習慣病も出やすい。
それを理解した上で、それでもなお糖質を食べることをやめたくないと主張される方々を止めることを私はもう、しません、そういうことです。
生き方を選択するのは自分の責任です。
糖質摂取を極力減らすのが生活習慣病を回避する最も良い方法であるということ、それを私は今でも強く主張し続けています。
で、も、
「何が何でも私は糖質を食べたいんです!(理由はスポーツだったり嗜好だったりいろいろ)」
という方々を止めるのはやめましたよ、それはそれで自己責任で選ぶ人生ですから。
ということです。
理解していただけましたら幸いです。
一つの記事の中の一部分だけを抜きだして噛みつかないでいただけたらと思います。
ほかの記事やコメントへの返信もよく読んでみてくださいねえ。
カルビンチョ先生、ご返答ありがとうございます。
噛み付いたと感じられたのであれば、至極誤解であります。
大変申し訳ありません。糖質制限の記事を読んで疑問に思った事を直ぐに質問した次第です。カルビンチョ先生やたがしゅうさん先生の記事は順次拝読しているのですが、もの凄い量であり、まだ完読しておりませんm(_ _)m
理解不足か頭が悪いのか…分からなくなって質問してしまいました。
本日。また質問してしまいましたが、何処かに答えがあるのであればスルーして下さい。本当に申し訳ありませんでした。頑張って完読に励みます。
先生分かりました!
サイドバーはパソコンサイトだどサイドにあるんですね。
私はスマホで拝見していますのでサイドに何もありません。
これからはパソコンで読んでみます。時系列の関係も分かるかも知れません。何度も失礼しました。