乳腺細胞を発達させる植物由来エストロゲン様物質を摂取すると?
乳腺細胞を発達させるいくつかの方法について
お手軽な方法で植物由来エストロゲン様物質を摂取する場合についても触れてみます。
糖質制限でバストアップ記事の続きです(笑)。
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat12/post_219.html
最後にとても大事なことを書いているので、できれば最後まできちんと読んでください。
基本的に、乳腺細胞+乳腺周囲の脂肪の増殖と発達をコントロールするのは
「女性ホルモンと成長ホルモンの同時作用」です。
しかも基本的には性的に成熟する前、思春期の時期の発達が重要で、性的に成熟すると乳腺の発達は止まります。
Wiley Interdiscip Rev Dev Biol. 2012 Jul-Aug;1(4):533-57.
Mammary gland development.
Macias H1, Hinck L.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22844349
ただし、これはマウスなどの乳腺発達の基礎研究を根拠とするものです。
人間の思春期の乳腺の発達の研究ができるはずもなく、マウスの実験と培養細胞の実験を根拠に、人間でもそうであると考えられています。
マウスと人間はしかし、ホルモン環境が大きく異なります。
主な違いは排卵周期の違いにあります。
人間は排卵のたびに子宮内膜が増殖して受精卵の着床の準備をしますが、これはかなり特殊な動物です。
マウスの排卵周期は約4日で・・・とか書いてるときりがないのでやめておきます(笑)。
シンプルに言えば、マウスの乳腺は思春期と妊娠した時しか育ちませんが、人間の乳腺は排卵のたびにある程度の濃度の女性ホルモンにさらされ、反応します。
(マウスの乳腺の先端もホルモンに反応して短期間だけ分葉したりします。)
エストロゲンとプロゲステロンの両方の分泌量が増える排卵から生理直前ぐらいまで、人間では乳腺細胞がある程度増殖します。
成人してからも、若いうちは生理前には乳腺の張りを感じる人が少なくないと思います。
そしてこの時期がバストアップのチャンスなんですね。
http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ABreast_anatomy_normal_scheme.png
バストアップは、この時期を利用します。
自然な効果で言えば、睡眠リズムをきちんと取ることと、ある程度の筋トレをすることです。
「糖質制限+筋トレ+排卵から生理までは規則正しく寝る。」
というのが効果的なはず、です。
なぜなら、これにより、多少ではありますが、成長ホルモンの分泌がアップします。
成長期に比べれば全然少ないけど、成長期を5から10だと考えれば、0.1~0.2が0.2~0.4ぐらいになることは期待できます。
さて、成長ホルモンの方はそれでブーストするとして、卵巣の方ですが。
年齢とともにその分泌量は落ち気味になります。
そのホルモンの作用を少々ブーストしての乳腺も発達をもっかい促してあげる、というのがまた効果的なようです。
エストロゲン様物質
植物の力、具体的にはレッドクローバーとかブラックコホシュとか大豆サポニンとかの「エストロゲン様物質」の力を借りるという手があります。
これで内因性の、自分の卵巣から出る女性ホルモンにパワーを上乗せしてやるということですね。
効果的な時期(排卵から生理直前まで)に、寝る前に飲んでみるのがお勧めです。
サプリメントとして信頼できる販売会社の錠剤を服用する。
あるいはハーブティになっているものを寝る前に飲む。
効果があるかどうかは、月経三周期くらいは、服用してみて、自分の体に聞いてみてください、個人差がはっきりしている物質です。
三周期試しても効果が感じられない人は、たぶん効きません。
効く人と効かない人がいる理由としては、腸内細菌の違いによること(がある)も最近、わかってきています。
例えば、大豆サポニンの場合、腸内細菌によって別の物質である「エクオール」というものに変換されないと女性ホルモン作用は弱いらしいのです。
そして、そういう変換能力を持つ腸内細菌が誰のお腹の中にでもいるわけではありません。
大豆をよく食べる日本人でも50%程度しか持ってない、欧米人だと30%程度しか持ってる人がいないとか。
つまり、大豆サポニンのサプリを飲んでもあまり効果がない人はけっこういるだろう、ということです。
だから、効けばラッキー程度で服用するのがいいと思います。
(レッドクローバーやブラックコホシュについてはサポニンからエクオールのような変換が必要なのかどうか、知りませんが、全員に効く可能性は低いでしょう。)
ちなみに、エクオールそのものが、大塚製薬などからサプリメントとして販売開始されています。
高いサプリですが、こちらであれば腸内細菌がない人でも効果が見込めるわけですから、大豆サポニンや豆乳で効果がなければ、試してみるのはありでしょうね。。
http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ALaitche-P013.jpg
本来、乳腺は子供に授乳するための器官であり、これの大きさや見た目を競うのは変な話なのですが、リクエストもありましたので書いてみました。
最後に大事な注意点
実験動物に大豆サポニンを大量に摂取させると、乳腺やその周囲の脂肪が増えて、乳がん発症の危険度が上がる、という実験報告は以前からあります。
エストロゲン様物質は弱いながらもエストロゲンの作用があるわけですから(乳腺細胞が反応するのですから)、
理論上、エストロゲンに反応するがん細胞や、性ホルモンに良く反応する細胞にも影響します。
1.妊娠している可能性のある人
2.乳がんの可能性のある人、乳腺症などで経過観察している人
3.子宮体がんや、ある種の卵巣がんの可能性のある人
4.身近な家族(血縁)に複数の乳がん患者さんや、若くして乳がんになった方がいるという人
そういう方々がむやみに服用することはよろしくないことだと思います。
服用前に、妊娠検査や子宮がん検診、乳がん検診を考えてみてくださいね。
そこで問題なしと判断できたときに自己判断で飲みましょう。
でも、できれば「糖質制限+筋トレ+規則正しい睡眠」だけで頑張ってみてください。
コメントする
(お気軽にコメントして下さい☆丁寧にお答えします。コメントは承認されるまでは表示れませんが今しばらくお待ち下さい。)