糖質は単なるエネルギーでしかない
医師、看護師はもちろん栄養士や薬剤師などの、栄養学を学んでいる人は、栄養というものは大まかに次のような図に分類することができるのを知っていると思います。
われわれが食べるものは、エネルギー素材、生体構成成分素材、生体機能調節素材の三つに分けることができます。
これらのうち、タンパク質と脂質は三つのすべてにまたがる栄養分です。
三番目の生体機能調節にかかわる素材は、ビタミン・ミネラル、そして食物繊維です。
では、糖質はどこに入るかと言えば、一番目の「エネルギー」のところにしか入りません。
以前にも書きましたが、必須脂肪酸や必須糖質という概念はあっても、必須糖質という概念はありません。
糖質はあくまでも体を動かすためのエネルギーとして吸収される栄養素なのです。
(ただし、摂取後はインスリンの作用によって体脂肪へと変換することができますので、その意味では脂肪の前駆体を摂取しているに等しいとも言えますね。)
さて、現在の日本で糖尿病患者の方々に多くの医療者や栄養士の方々が強く指導している「糖尿病食」はどのような栄養比率で構成されているでしょうか?
それは以下の図です。
圧倒的に糖質が主体、エネルギーを摂取するだけのの食事になっています。
そして糖質の摂取量を増やすのといれかえに、体にとって必須の栄養素であるタンパク質と脂質の比率は減らしています。
どうしてこんな食事の比率にしているのでしょうか、いくつか理由はあるようです。
一つの理由は、日本人全体の食事を分析した時にこの構成比に近いから標準食だという考え方。
もうひとつは、動脈硬化を促すのは食物から摂取する脂質の量に問題があるのだという1970年代に提唱された考え方にしたがって脂質摂取を悪者視している態度。
さらに、カロリー制限こそ大事であるという考え方に基づいた時に、カロリーの高い脂質を下げるのが手っ取り早いこと。
そして最後によくわからないのが、タンパク質をたくさん食べると腎臓に負担がかかるから、最終的に腎機能が悪くなる人の多い糖尿病患者には最初からタンパク質摂取を低めにしておいた方が安心だろうという考え方。
でも、根本的なところを考えてみてください。
インスリンの分泌量が減る、あるいはインスリンの反応性が落ちることで、糖質を処理しきれなくなっている病気が、糖尿病です。
その糖尿病の人にこんな食事を食べさせて、それを組み換えインスリンで治療するように持って行くという日本の医療は、おかしいと思いませんか?
高価な薬を使いたいがために糖尿病患者を悪化させているようにも思えるのです。(ただし、それで儲かるのは薬を売っている人で、医師や看護師にはほとんどメリットはないことも言っておきます。)
さて、このブログで宣伝している低糖質(糖質制限)食ですが、その構成比は以下のようなものです。
この方がずっとナチュラルだと思いませんか?
本来、食事の構成比とはこうあるべきなのではないだろうかと。
私自身、低糖質食にしてみて、肥満が解消したのはもちろんのこと、血液検査の様々な数値はよくなるし、頭の回転もよくなりました。
(ついでに髪の毛もふさふさしてきました。\(^o^)/)
実際にやってみて、「糖質を過剰に摂取することの身体への悪影響」と、われわれ現代人が「糖質を慢性的に過剰に摂取している」ことを実感した次第です。
三つの絵を、よく見比べてあなたも考えてみてください。
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こんばんは。(迷いましたがこの記事のコメントにしました)
今月の前半にキリマンジャロ登山にタンザニアに行ってきました。
糖質制限を始めて2ヶ月ですが、移動中の機内食は、糖質だらけで半分も食べられず閉口しました。今度から糖尿病(ではないですが)という理由で特別食をお願いしようかと思ってしまいます。
それはそうとして、登山中の食事は、同行のコックが作ってくれるのですけど、目玉焼きやソーセージなどのたんぱく質系も出来てますが、食パンや米、トウモロコシの粉をベースにしたウジ、パスタが主でした。まぁ日々の消費カロリーも大きく、カーボローディングと考えると許容範囲でした。
で、アタック日の行動時間は12時間ぐらいで、普通は行動食として糖質たっぷりのエネルギージェル系の補給を採るのですけど、今回は(ハンガーノックに備えてジェルは準備しましたが)、基本、水のみで登頂、下山することができました。
同行のガイド(普段糖質主体のタンザニア人)も補給なしでしたので、なんとも比較評価しにくいですが、糖質制限はハンガーノック対策になっているかと思いました。
エヴァンゲリオンのアスカ風に言うと、
グリコーゲンが枯渇したって、
こちとらには6000gの体脂肪とケトン体があるんだからっ!
と、いう感じでしょうか。
(非アニメファンには分かりにくい)
春からはロードバイクも再開しますので、どんなパフォーマンスになるか楽しみです。
50代男性さん
コメントするのをためらうような記事を上げてしまい、失礼しました。(^^;)
機内食はほんとに糖質オンパレードですよね。
それだけ糖質は携帯や保存に優れた食事であるということの表れでもあるということでしょうか。
東日本大震災の時に避難所で二~三週間過ごされた方々が毎日菓子パンとカップ麺とおにぎりばかりで4~5kg太ったという話もありますね。
>目玉焼きやソーセージなどのたんぱく質系も出来てますが、食パンや米、トウモロコシの粉をベースにしたウジ、パスタが主でした。
うわあ、食べたい。キリマンジャロ山は登れるとはとても思いませんが、500メートルクラスの山の尾根をトレッキングするのは好きなので、そういうところで食べたらとてもおいしそうです。(しょぼい山歩きの感覚と一緒にしてすみません)
>アタック日の行動時間は12時間ぐらいで、普通は行動食として糖質たっぷりのエネルギージェル系の補給を採るのですけど、今回は(ハンガーノックに備えてジェルは準備しましたが)、基本、水のみで登頂、下山することができました。
なるほど、それはよかったです。
効果は確実に出てきていますね。
>グリコーゲンが枯渇したって、 こちとらには6000gの体脂肪とケトン体があるんだからっ!
アスカちゃんのそう叫ぶさまが見えましたwww
先生、
折角コメントいただいたようなんですが、閲覧できないような気がします。
50代男性さん
おかしいですね、私からは見えていますが?
F5を押してみていただけますか?
エネルギー記事にレスします。同じエネルギーになるならバター(しつこい)の方が断然いいです。普段から蛋白質は多めに取ってるけど脂質を増やそうと思ったら、何から?どんな風に?と考えながら食べてました。バターを食べるなんて、子供の時に食べたバターご飯以来です(笑)。私は札幌育ちの札幌在住でバターご飯は郷土料理?みたいなもんです(?_?)バターを食べると1時間後にはエネルギー満タン!の状態になってる感じです。いかに普段の食事に脂質がたりなかったかを痛感しましたよ(T-T)体が切り替わった感じなんですよね、バターを食べると。個人差もあるかと思うけど、糖質制限は素晴らしいです。1ヶ月毎朝ソイラテと小分けのバター二個(増やしてみた)で実験してみようかと。どんだけサクサク動けるかなあ(笑)。只、バターが品薄な昨今、買いだめしないとならないかなぁ…( ̄□ ̄;)!!むむう
>えび大好きっ子さん
猛烈にバターが食べたくなってきてます。
どうしてくれるんですか(笑)。
かるぴんちょ先生、バターの薄切りに海苔を巻いて、少しのお醤油をたらして食べてみて下さい。
激ウマ(^w^)。アルコールがとまりません(笑)。
>えび大好きっ子さん
職場のそばのコンビニでは普通のバターは品切れでした。
あぶないあぶない、やられるところだった。
後からスーパー行かなきゃ。 ゞ(^▽^;)
ブログ時々拝見しております。
糖質制限の意味をズバリ判り易く図示されており見事しか言いようがありません。
私自身1年以上糖質管理していて効果は出ているのですが怪しげな印象を持つ人々も少なくありません。そういう人達にもこの図を見てもらえば説明不要です。
ありがとうございます。
>横浜糖尿人さん
ありがとうございます。
この図を描いたときは自分ではよくできたと喜んでいましたが、あまり評価をいただくこともなかったのでうれしいです。
なぜ糖質制限が何も考えない人たちからは怪しいと思われるのか。
学校給食による6年間の洗脳教育(笑)もあるんでしょうねえ。