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インスリン抵抗性の季節変動 シックデイとヒートショックプロテイン


アメブロの方に頂いたコメントを読んでいて、はたと思いつきました。

⇒ 秋はわずかな糖質も脂肪に変える季節なのか?
http://ameblo.jp/carpincho3blanco3/entry-11414942134.html#cbox

インスリン抵抗性とかインスリン反応性に季節変動はあるのかな?

なんて


・・・でも、実はすでに答えを推測できるだけの知識は持ってたかもしれない(笑)。

10月に読者の方からのリクエストにお応えしてヒートショックプロテインと糖尿病の関係について調べてみました。

一言で言うと、身体に熱ストレスが加わるとヒートショックプロテインの発現が上がり、それがインスリン抵抗性を下げるというものです。

(少し詳しく言うと、ヒートショックプロテインはインスリン受容体からのシグナルをブロックするJNKの活性をブロックする可能性がある、ということです。)

⇒ インスリン抵抗性と熱ショックタンパク質に関して その3
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat29/post_115.html


恒常性(ホメオスターシス)という言葉があります。

我々の身体は、体内の環境を常に安定した状態に保つように様々な分子の働きで体外の環境の変化に対応しています。

たとえば冬と夏では気温が異なるので、寒い冬には体温を高めるような体の機構が動いているわけです。

この季節に対応した気候が動くときには、実に様々な体の仕組みが動きます。


ひじょうにシンプルに考えれば、晩秋から初冬にかけて、暖かかったのが次第に寒くなると、熱ストレスが減りますからヒートショックプロテインの働きは低めになる、と想定します。

そうすると、インスリン抵抗性が少しだけ上がるかもしれない。

インスリン抵抗性が少しだけ上がると、インスリンも少しだけ過剰状態になります。


この状態では、インスリン抵抗性が上がるために糖質の取り込み効率は悪くなるのですが、脂質合成は亢進します。

なぜならば、インスリン受容体からのシグナルはIRS-1という分子とIRS-2という分子の二つに振り分けられて、それぞれが脂質合成と空腹時の糖質取り込みに携わるのですが、インスリン濃度が高いとIRS-2の発現だけが下がるからなのです。

わかります?わかりにくいですね(^_^;)。


ま、血中インスリン分泌量が少しだけ高くなると、肥りやすくなる、そう思っていただければいいです。

それに寒冷刺激が関わるかもしれない、ということです。


だから、秋の動物たちは効率よく太るし、人間もまた例外ではなかろう、ということです。

もちろん、この季節に太るのは食べ物がおいしくなるからだというのもありますが、それは植物の戦略が、動物たちのそういう変化を見越して自分の子孫を残す手段を講じているからに他ならない、とも考えることができます。
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat12/post_108.html



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まあ、科学的証拠のない話ですが、妄想ということで。


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2012年12月 1日 06:48

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コメント(2)

カルピンチョ先生、こんにちは!
先生のブログ更新を楽しみにしています。
9月21日にコメント&質問させていただきましたvegan春の花です。
その節は丁寧なご回答そしてご教示ありがとうございます。
今日はその後の経過のご報告をしに参りました。

さてあれから…。
「とはいうものの、オリーブオイルぎとぎとな食生活は嫌(+_+)だなあ…」と、結局ダイエットの王道に立ち戻り。

1)(veganかつ糖質制限の食事のまま)一日摂取カロリーを
それまでの1500キロカロリーから1300キロカロリー前後にさらに減らす

2)筋トレ主体で適当だったスロージョギングを(筋トレの頻度と量、強度はそのままに)一回30分(距離は2キロちょっとなので本当にゆっくりペースです)、週4日必ず行う

といった生活を続けて、体重は2キロほど減。(9月終わりに62~3キロだったのが現在60~61キロになり、BMIもあと一息で25切りそう(^◇^))体型も、顔、お尻とお腹あたりが小さくなってきています。

これから目標とするBMI21までまだまだ10キロ減の量が必要なので将来的にどうなるかわかりませんが、今のところ私の減量に関しては「蛋白質の種類」や「蛋白、脂質の比」より
「摂取カロリーと消費カロリー」の影響が直接的で大きいようです。

「倹約遺伝子おそるべし」ですが、ぼやいていてもしかたないので時々息抜きしつつ、とりあえずはこのままいけるところまで頑張ります!!

寒い日が続いておりますが、先生もお身体にお気をつけてお過ごしください。

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そういうところでいちいち、しかし、例外はあります、とか言って全ての人に配慮した注釈を付けると、読む側もメッセージがなんなのかわからなくなります。

したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
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