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糖質制限すると酒に弱くなる件について

糖質制限して酒に弱くなったというメールをいただきました。

私自身は気づいてなかったのですが、そう言われてみれば、コロッと寝ちゃうことがあるな?と。

糖質制限してから酒量が増えたので、ただ単にそのせいだろうと思っていたのですが、気になるのでしらべてみました。

Bottle_of_Glenfiddich_12yo.jpg

いただいたメールは以下の通りです。

(返信差し上げたのですが、サーバーから拒否されて届きませんでした。もささん、すみません。)


カルピンチョ先生、いわゆるスーパー糖質制限4か月目の「もさ」
です。
初めてメールさせて頂きます。ご多忙中長文で失礼します。

55歳男性、身長176センチ、体重73キロで始めたダイエット目的の
糖質制限ですが、3か月で体重6キロ減、スーツはAB7からA6へ、
普段着も上下ともLからMへサイズダウンしました。
朝の寝起きが爽快、食後の眠気が解消し、さらに思考が前向きになりました。
先生の情報通り。アラカンに突入したのに気持ちは20歳若返ったようです。
元々理系で、科学的に納得しないとここまで続けられない性質ですので
先生のブログでの詳細かつ豊富な解説には大変感謝しております。

本日メール差し上げたのは、飲酒と糖質制限の件です。
「糖質制限ではいくらお酒を飲んでも大丈夫」とおっしゃる方もおいでですが、
私はめっきりお酒が弱くなったように感じています。
飲酒常習者(笑)として、先生のブログのお酒の記事は特に参考になります。
今後の酒との付き合い方に関し、可能であればコメントを頂けるとありがたいです。

 糖質制限開始後2か月ぐらいで気が付いたのですが、今までの飲酒量の半分にも
達していないのに、強い脱力感が襲い、足元がふらつき、意識がもうろうとして
寝込んでしまうことがあります。しかも、そんな「べろべろ」になったら、以前は
ひどい二日酔いになっていたはずなのですが、今は全く二日酔いがありません。
ひょっとしたらこれは低血糖の症状ではないか と素人考えしてます。
飲酒中に糖新生が止まってリアルタイムに低血糖の症状がでる可能性がありますか?
・もしそうなら、飲酒時に糖質をどの程度摂れば良いのでしょうか?

参考データ
 γGTPは糖質制限前54、糖質制限開始後2か月後に29に減少しました。
現在のアルコール摂取量は、3時間で9%ハイボール缶1リットルぐらいです。
以前は糖質を含んだ5%以上の缶ビールもしくは生ビールを3リットルは飲んで、
さらに日本酒かウイスキーを多量に(スイマセン)ちゃんぽんしてました。
医学的には多分間違いなく飲み過ぎですので、酒量を減らせば良いという結論は
判るのですが、もし興味があればご返答下さい。ブログでも、メールでも結構です。
インフルエンザもはやり始めたようです。ご自愛ください。
もさ@北の住人 より



もささん

糖質制限の良い効果がたくさん出ていますね、
おめでとうございます。
やっぱりわれわれメタボなおっさんには魔法のように効果的な食事療法ですよね。
よかったです。

さて、糖質制限したら酔いやすいのかということですが、私個人的にはあまり経験がないです。

酒量がもささんに比べれば少なめというのもあるかもしれません。
だいたい、アルコール6~7%になるように、ウイスキー90mlぐらいを500mlの炭酸で割って飲んでます
(シングルの目分量で炭酸足して200mlにして3杯です。)

調べてみました。

英語でこういう掲示板がありました。

VERY Drunk last night !!
http://forum.lowcarber.org/archive/index.php/t-211244.html

やはり糖質制限したら、それまでは全然平気だった酒量で酔ってしまったという方のコメントでした。

すかさず、それへの賛同もありました。
I think it is true of many people...definitely true for me...
LOW CARBING MAKES IT MUCH EASIER FOR YOU TO GET DRUNK!

説明として面白かったのは、これです。(ザクッとした翻訳を下につけます。)

tholian8
Sun, Sep-26-04, 21:38
You have experienced the Low Carb Lightweight effect. Let me explain how this happens....

When you go low carb (Atkins Induction, let's say), your body responds, at first, by dumping its glycogen. This also dumps a lot of water, usually 3-4.5 pounds for a woman, 5-7 pounds for a man, unless you're supersized, in which case it can be much more. This is water weight only, it has nothing to do with fat loss. But keep in mind that a full liter of water weighs 2.2 pounds--so when you go on Atkins, your body could dump more than 2 liters of water in the first week, in addition to whatever fat you lose.

As long as you stay in ketosis, this water does not come back into the body. That's the reason you have to drink so much water on low-carb diets. Atkins and PP are diuretic diets. You are literally dehydrated the entire time, unless you supplement by deliberately drinking extra water. There is nothing medically wrong with this state, as long as you remember to keep yourself very well supplied with liquids.

When you drink alcohol on a low carb diet, it will affect you as if you weighed 20 to 30 pounds less. This is because of the dehydration and resulting reduced blood volume on a LC diet. Due to the lack of water in the blood, you will have a greater Blood Alcohol Concentration than you would have if you weighed the same but were fully carbed up. Greater BAC = more drunkenness.

So that's the scientific-ish explanation. Yes, you do become a cheaper date on LC.

糖質制限するとまず最初に体はグリコーゲンを使う。この時たくさんの水分を消費する、女性で3から4.5ポンド(1ポンドは465g)、男性で5から7ポンド。太ってる人ならもっとだ。つまり、糖質制限を始めると最初の一週間で2リットルほどの水分を体は失う。

ケトーシスが保てている間は水分も戻ってこない。糖質制限したら水分摂取を十分するようにという理由がこれだ。この時、水分摂取を十分行っていれば何も医学的な問題はない。

糖質制限時に飲むと、体重比で20~30ポンド(9~14㎏)ほど軽い体重の人が飲んだような効果をもたらす。脱水で血液量が減っているわけだ。このために、血液中のアルコール濃度が高くなるので簡単によってしまう。

科学的に言えばそう。そう、糖質制限で安上りの体になったともいえるね。


ということなので、もささんが実体重で失った6キロに加えて、14キロ減ったと考えれば20キロほど体重が減った。
だから、53キロの女性並みのキャパしかなくなった、ということになります。

酔ったり酔わなかったりなのはおそらく、その日の水分摂取量に影響されるということでしょうか。



ほかの理屈として、糖質を含むアルコール飲料のアルコールは吸収スピードが遅くなる、というのもあるようです。

糖質OFFな生活だと酔いやすい?

http://toshitsuofflife.blogspot.jp/2013/02/off_22.html

・ノーステキサス大学保健科学センターのデニス サムズ氏らが「低カロリーのアルコール飲料を飲んだ人は、通常のアルコール飲料を飲んだ場合よりも酔いがまわっている可能性ある」との研究結果を発表。

・アルコールを炭水化物や糖質といっしょに摂取すると、胃の中に長く留まり、血中への吸収は遅くなる。

・アルコールは他の食品と異なり、消化を受けることなく吸収される。糖質OFFなアルコール飲料を飲んだ場合、アルコールは小腸でより早く吸収され血中に流れ込む。そのため糖質OFFなアルコール飲料は、酔いがまわりやすく、また酔いが長続きしやすい。


だそうです。

ここはご推測の通りで、糖質を食べてないから吸収が早くなったというわけですね。


ただ、ご推測の「肝臓がアルコール分解で忙しくて糖新生が妨げられることによる低血糖」に関しては、飲んでる最中にそんなに影響するほどには起こらないんじゃないかと思うのです。

まったくおつまみを食べてないなら別ですが、たんぱく質を摂りながらの飲酒であれば、糖新生は食べたタンパク質から得られるアミノ酸で比較的スムースに行われると思うので、いきなり低血糖になるほど下がることはないように思います。


また、二日酔いにならないから糖新生がやられてるんじゃないかと思われたわけですが、二日酔いにならない理由は、肝臓が糖質を処理しなくてよいからアルコールをきれいに分解できるためだと私は思います。



以上のことを踏まえて私の結論です。

Stilles_Mineralwasser.jpg

1.糖質制限すると血液中の水分量が減るので積極的な水分摂取を心がけるほうがよい。

2.それをしたとしても10~15㎏ぐらいは体重が減ったつもりで飲む方がよい。

3.健康を考えると、たくさん飲むためには糖質のおつまみを食べながら飲むのではなくて、お水、チェイサーで水分を大目に補充しながら飲むのが良い。

(ひょっとしたら糖質ではなくて食物繊維の多いおつまみならば、急な吸収を抑えるのによいかもしれませんね。)


というところでいかがでしょうか?

これ、そのまま記事に使わせてください。(笑)


かるぴんちょ



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2014年1月22日 07:24

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コメント(31)

アルコールの話、興味深く読ませていただきました。
わたしもお酒に弱くなったと感じています。
歳のせいかと思っていましたがw、糖質制限の影響もあったんですね。

糖質制限をすると、水分を多く摂らないといけないとは知りませんでした!
幸い、ストレッチ教室の先生から「1日2Lの水を飲みなさい」と指導されて、しっかり水分は摂っていました。
冬はそれほど喉が渇くと感じないので、水をたくさん飲むのはけっこう大変です^^;

話は変わって、前回コメントさせていただいたハーブの粉での洗髪ですが…
糖質制限していない人でも、皮脂過剰が少しずつ治まってハーブの使用頻度が減りますので、セイゲニストならなおのことだと思います。
わたしもその気になればお湯洗いだけで大丈夫だと思うのですが、このハーブはトリートメント効果もあるので、そちらが目的で使い続けています。

使い方も簡単で、適量の粉をお湯に溶かし、乾いた髪になじませてすすぐだけです。
欠点は、体質によってはアレルギーやかぶれの心配があります。
また、独特の香りがあるので、お好きでない方もいらっしゃると思います(お香やハーブの好きな方なら、むしろ好ましいと感じられるかと思いますが)。

糖質制限を始めてから、二日酔いにならなくなり寝つきが良くなり夜中に目が覚めなくなりました。以前は尿意を覚えて目が覚めていた気がします(そのころは発泡酒350ml*5本毎晩のんでました)。

現在の飲酒量は9%の缶チューハイ500mlを1本と、ウィスキーのお湯割り(+クエン酸)6%程度を5-6杯・・・もっとかも(汗
これを5時間くらいかけて飲んでいます。
不思議に思っていたのが、明らかに多量の水分を摂っているのにトイレに行く回数が増えるわけでもないし、夜中にトイレに起きるわけでもないことでした。

カルピンチョ先生の結論の1,2,3を読んで、自分の身体に起きていることがわかりました。ありがとうございます。でも、お酒に弱くなった気はぜんぜんしません(笑

糖質制限を始めて1年8ヶ月になる62歳男です。糖質制限の結果は順調です。
が、私もお酒が弱くなりました。4ヶ月目くらいに気がつきました。
それまではビール一本と焼酎(25度)をロックで2合くらいは平気でしたが、今はその半分くらいでアップアップしてます。
接待などでは自分が率先して飲んでましたが今はセーブするようになりました。
常々飲み過ぎと思っていたので酒量を減らすいい機会かも知れません。
もささんが書かれているように深酒しても酷い二日酔いにはならなくなりました。
これには助かっています(^^;;
糖質制限、面白いことだらけです。

お酒といえば……
20代のころはひとりで日本酒一升ぐらい平気であけてましたが、30代になったら飽きてほどんど飲まなくなり、40代の現在は付き合い程度。
もともと醸造酒が好きで、蒸留酒はまったくといっていいほど飲まなかったんですが(だからDMになったのか)、糖質制限を始めたら、焼酎がうまいのなんのって(笑)。
一時期は毎晩のように焼酎飲みたい衝動に駆られました(飲んでいませんが)。
肉食になったから?
お酒好きに甘いもの嫌いの人が多いっていいますが、なんかわかる気がしました。

カルピンチョ先生、すみません。
2013/2/18に似たような内容の投稿をしてましたね。
当時に比べて若干ウィスキーの消費量が減ったようですが
お酒に弱くなったのではなく、経済的な理由です(笑)

そういえば、SGLT2阻害剤の副作用に、脱水がありました。尿量が増えるのが原因かと考えていましたが、『脱糖』が原因かもしれません

おはようございます

アルコール 以前にもまして強くなりました
ワイン1本 空けても、ほろ酔い程度です。

ただし、糖質オフが20か月になるせいか、日本酒を飲むと、1合で気持ち悪くなります。
前は、一升酒を飲んでいたのに・・

糖質は、やはり人間には不自然なんですね。
体が、私にそう言っています!

* * * * * * 

カルピンチョ先生
告知が間に合えば、宣伝させてください

2014. 1/25(土) 東京・茶話会のお知らせ

茶話会やりましょ!
糖質オフの茶話会に参加しませんか?

東京・京王線仙川駅近くの東部公民館でやりましょうとの提案です
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1176118870995/

参加希望の方は。わんわんこと長谷川まで

kiyohisa0108@withe.ne.jp

2014. 1/25(土)13時~16時半
 ※場所:京王線仙川駅から10分弱 東部公民館
  会議室の名目は「PC勉強会」となっています

 第一部  PC勉強会13時~14時
 第二部   糖質制限の茶話会 14時から16時半くらい
お近くの方、どうぞ気軽にご参加ください・・

前回は、16名参加されました


カルピンチョ先生、初めまして。
昨年4月から糖質制限を始めました。
お酒はめっぽう強くなったというか、なんで平気でこんなに飲んでしまうのか、もしかして無意識のうちに糖質をとれないストレスを酒で解消しているのかと危ぶむくらいです。4リットルの焼酎を湯割か炭酸割で飲むんですが、1か月くらいで飲み切っていたんですが、最近は10日ちょいでなくなります。で、二日酔いもなく、すっきり目覚めてます。焼酎がメインなんですが、ウィスキーとドライジンも時々飲んでます。
水分は意識して取っていなかったので、これからはもう少しとらなくちゃと思います。アルコール以外で(^^ゞ

先日、年二回だけ開かれる日本酒の会に行ってきました。
普段では飲めない貴重な酒が出されるんですが、たぶん1合くらいしかあけられませんでした。
悲しいかな、もう飲めないんですよ、日本酒。
甘くて。
前は日本酒しか飲まなかったんですがねぇ。

正月に立ち飲み酒屋(門前仲町)で一番辛いのを一杯飲ませてもらいました。
青森のばくれん酒度+20です。
別に日本酒の味でした。
ちっとも辛く感じません。
いつか福島の末廣酒造で作っている鬼羅(きら)を飲んでみようと思います。
こちらは+25
前に飲んだ時は、アルコールしか感じませんでした。

前置きが長くなりました。
私は日本酒党から芋焼酎/サントリー角派へ移行しましたが焼酎はロックのみで、2Lの紙パックが10日でなくなります。
4合瓶なら2日強。
強くなってまいりました。

こんにちは
以前にもコメントさせていただきましたdqndoc1019と申します。
都内で内科医をしております。

私は糖質制限でアルコールが強くなった方ですね。


自己流の解釈ですが........

まず第一に肝臓の負担が減少したこと。
糖質制限前と後のAST/ALT/γGTPは次のように変化しました。

 27/27/76 → 25/19/27

腸管からの糖質を1日3回まともに受けて脂肪肝気味になっていた肝臓の余力が増したのかと解釈しています。


二点目は、消化管の負担の減少です。

糖質を摂取していた頃は、飲み過ぎた翌朝は嘔気に襲われ、酷い時はゲーゲーやっていたのですが、それがなくなりました。

糖質+アルコールという組み合わせは、胃に糖質を含んだ食物残渣を停滞させ、胃酸の分泌を促します。
それが糖質制限でパタッとなくなった、と。

糖質制限後は、飲み過ぎた翌朝でも「アルコールは残っている感じがするのに、気持ち悪くならない」ので、水分や食事が普通に摂取できます。
結果として、深酒しても翌日に普通に仕事ができる、と。

あくまでも仮説に過ぎませんがw

初めてコメントさせていただきます。
現在、フィリピンのマニラに住んでおります。
昨年の8月に簡易血糖値測定で空腹時血糖値が165になっていました。もともと高血圧(下が90~100、上が160前後)、高脂血症(一時は650くらいのときもありました)でしたが、糖尿病の兆候はなかったので、かなりびっくりいたしました。その時以来かなり真面目に糖質制限食に変えて現在に至っています。
なかなか外国にいると糖質制限は難しい部分もあるのですが、何とかやっております。
昨年、いつ頃からなのか覚えていないのですが、夜遅くまで飲んでいると、行きつけの日本料理屋さんのカウンターで知らないうちに寝てしまうようになりました。
こんなことは今までほとんどなかったので、年を取って弱くなったのかと思っておりましたが、先生のブログでこの現象の記事を読んで納得した次第です。
しかし、本当にコロっと寝てしまうで、ちょっと困っています。現在の飲酒状況はJINROを3分の1瓶くらいをウーロン茶割りで飲み、その後日本料理屋さんでは芋焼酎をロックで3,4杯飲んでいます。まあ、そこでいつも寝てしまうのですが、その時に水分摂取が少ないのがいけないのでしょうか。これをウーロン茶割りか何かに変えると改善するものでしょうか。
まあ、実際にやってみるのが一番いいのですが、やはり芋焼酎はロックで飲みたいものですから。チェイサーで水か麦茶をたくさん飲むのがいいのかもしれませんね。
しかしながら、糖質制限を始めてからは二日酔いはまったくしません。昔はビール党でビールを浴びるほど飲んでいたので、血糖値も高かったのだと思います。
現在は数値は測っていないのですが、かなり改善していると思います。体調は最高にいいです。
今回日本から簡易測定器を持っていきますので、これからはちゃんと随時血糖値を計りながらコントロールしていきたいと思います。


カルピンチョ先生、そして本スレッドにご投稿いただいた皆様 

もさ@北の住人です。

私のメールからスレッドを開始して頂いたにも関わらず、ROMばかりで失礼しておりました。様々な角度からの皆様のコメント、興味深く拝見させて頂いております。
 ・酒に強くなったと感じる方と、弱くなったと感じる方(含む私)の両極端がおいでで
 ・二日酔いに全くならなくなった と多くの方が感じていて(私もです)
 ・糖質制限前に好んでた醸造酒の甘味に敏感になったと感じる方がいる(私もです)
等など、まさに目からウロコ「お酒と糖質制限に関する不思議」に驚いています。


投稿後も含め、「お酒と糖質制限に関する私的状況」をもう少し詳細にご報告させて下さい。
 私は、昨年秋糖質制限を始める直前は「30年来のビール党+ウイスキー放浪癖15年」+「日本酒初心者」でした。今は蒸留酒のみ、敬遠していた各種焼酎も飲み始め美味しいと感じることが増えました。酒の嗜好は大きく変わりはじめています。
アラカンにして新しい世界が開けたと感じ、わくわくしています。

1)投稿の動機は「飲酒後低血糖」を経験したと感じたため
 糖質制限を始めてから数か月後のことです。カジュアルな(パスタセット必須という意味)イタリアンレストランでメインディッシュを2ツ食べるという荒技を使って会食しました。ついでに(笑)ハイボールを3杯(私の標準酒量以下です)摂取して店を出たところで、足腰がぐにゃぐにゃになり歩行困難になりました。この感覚は若いときの無茶飲み以来ここ数十年感じたことが無かったし、多量飲酒もしてなかったので(少しピッチは速かったですが)、かなり焦りました。
 私が糖質制限中と知っている同行者は、私の様子を見てびっくりしながらも低血糖を疑ったらしく、コンビニで甘いアセロラジュースを調達してくれたのです。それを一口飲んだら、瞬く間(数分?)にぐにゃぐにゃ状態が解消しました!
 その時「糖質制限すると二日酔いしない、と思って喜んで飲みまくると低血糖になって危険かも」と本能的に感じました。書籍やWeb上でも多少調べたのですが「糖質制限は酒飲み放題」という嬉しい言及は多いのですが「糖質制限すると酒が弱くなる(飲酒直後に低血糖になる)」という議論や対策法は調べた範囲では見当たらなかったので、カルピンチョ先生にメールを差しあげた次第です。

2)現在の飲酒状況とその後気が付いたこと(元来安くて美味いウイスキーを探す放浪癖あり)
 現時点では、カルピンチョ先生のアドバイスを参考に、酒とともにこれまでより水分をさらに多量に摂取しております。家飲みでの方法は以下の通り。(実は薄めるだけです・・・)
①15ml計量メジャーカップを購入(シングルの半分1/2オンス用。探せばあります)
②ウイスキー15mlを氷と約200mlの炭酸水で割って飲む
 通常のシングルハイボールをさらに倍ぐらいに炭酸で薄めて飲んでいるのですが、何と!この薄さ(3%位)にしても、ウイスキーの風味が鮮明に判り、水っぽく感じません。
 個人的には、ハイボールはやや甘目(ヨード臭が少ないシェリー樽系)の国産シングルモルトが一番美味しいと思っているのですが、甘味を含めた各蒸留所・樽元の風味をこの薄さでも堪能できてるようです。これは糖質制限の効果と感じてます。
 ショットバーでは、大体はシングルハイボール(7%位)を作ってもらいちびちび?頂くのですが、7%ハイボールだとスコッチ系のブレンデットやバッティングは更に甘く感じ始めてます。行きつけの店で「何か甘味を混ぜていないか?」と時々聞いてしまっているので、ひょっとしたらバーテンダーの皆さんから不興を買ってる可能性があります。
 糖質制限したら、酒の風味、特に甘さ(含む香り)に敏感になってませんか?

3)酒に弱くなったか? を再度考えて見ました
 皆様のご投稿を拝見しながら、振り返ってみました。気が付いたのは以下の事象です:
 職場近くの居酒屋で職場仲間と飲酒した直後に電車に乗ると、以前は20回に1回(笑)程度しか目的駅を乗りすごさなかったのですが、現在は2回に1回は乗りすごしてしまいます。理由は、当たり前ですが偶然座席に座れた場合、直ぐ眠りこけてしまうことが増えたためです。
 「糖質制限者は、以前に比べ同一酒量の飲酒直後に深く酔っぱらい、寝込んでしまう」ということでしょうか?

 徒然にいろいろ書いてしまいました。しかし、糖質制限と酒の話題って奥が深いですね。
これからも糖質制限(放浪)飲酒生活をつづけながら、QOLを向上させたいと思っています。

皆様の「酒と糖質制限のご発展」に乾杯!

カルピンチョ先生

糖質制限でお酒に弱くなる理由として以下の可能性はいかがでしょう?

①蛋白摂取量の増加により腸内で発生するアンモニア・インドール等が増加し、これらを解毒するために肝臓が頑張ってしまう。

②糖質制限により腸内細菌叢が変化し(総合的に)酒に弱い体質に変化する(場合によっては酒に強くなるケースもあり)。

②は全く科学的ではありませんね(笑)
しかし、腸内細菌の移植でインスリン感受性が変化すると言われているので体質と腸内細菌は密接に関係していると思うのですが・・・

カルピンチョ先生

大変お忙しいところお返事いただきありがとうございます。

炭のサプリを飲むと二日酔いしない(逆に酒量が増えてしまう)という声を良く聞くので、アンモニアを吸着除去して肝臓の負担を軽くしているのかな?と考えていた次第です。

もつ鍋実験のレポート楽しみにしていますね(笑)。

スーパー糖質制限を初めて1週間になりますが数日前から便秘気味で腸内環境の変化を実感しています。善玉菌や短鎖脂肪酸を減らさないよう食物繊維やビフィズス菌を補給してみます。

カルピンチョ先生

スーパー糖質制限を始めて3週間。
ついに酒に弱くなるという体感を感じ始めました。

先に書き込みさせていただいた腸内細菌の件ですが、
今年初めのNatureに論文が発表されていました。
Nature505,559(2014)

植物食では食物繊維を分解する菌が増え、肉食では胆汁酸に強い菌が増えるようです。

驚くべきは、腸内細菌の変化が1日で起きてしまうこと。
我々の体を構成する細胞よりもはるかに多い腸内細菌が、これほどダイナミックに変化しているとは(@_@)

お忙しいようですが、
くれぐれもご自愛下さい。

糖質オフでお酒に弱くなるのは、アルコールが代謝されるときに解糖系が回転する必要があります。
糖質がすくないと、アルコールが分解されませんし、低血糖になります。
だから飲んだ後にラーメンなど糖質が欲しくなるからです。

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したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
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