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弱った肝機能を維持するために毎日お酒を勧めますか?


血糖値を上げるのは糖質だけです(インスリン完全欠損の人を除く)。

⇒ 食べ物による食後血糖値の比較

恐ろしい糖尿病の合併症(神経障害、網膜障害、腎障害)が進むのは、食後高血糖を下げることができず、それで血管がやられるのが主な理由です。

糖質負荷食がたいへん危険な食事であることは疑いようのない事実だと思います。


ところが、半年ぐらい前まではこんな意見をしばしば耳にしました。

「糖質制限はまちがってます、糖質制限が糖尿病を生み出すのです!糖質を毎日70%食べましょう!」

「毎日糖質を食べて負荷をかけないから膵臓のインスリン分泌能が落ちて糖尿病になるのです。膵臓を鍛えるために毎日糖質をたくさん食べましょう。」


今でもそういうことを言う先生方や、ネットであちこちで書き込みされる方々(糖尿病の患者さん?)がいらっしゃいます。

そういう理屈で本を出している某大学の名誉教授の先生の影響力も大きいようです。

私の知り合いの糖尿病患者さんの中にも、そう信じていて低糖質ダイエットを忌避する人がいます。


・・・でも、その理屈が変であることはよく考えればわかるはずです。


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糖尿病の人の膵臓は、酷使されすぎて荷物を引っ張るのが辛くなっている年老いたロバのようなものです。

年老いて疲れ切ったロバでも鞭打たれれば、痛いから、必死で走ります。

ですが、体力の残っていないロバですから、やがて体力を使い果たして走れなくなります、それどころか、死んでしまいますよね。。。


休み休み走らせてやれば20年ぐらい持つはずの病気のロバを、常に全力疾走させて5年で動けなくしてしまう。

それが、糖尿病の人に指導する高糖質食摂取+SU剤投与です。

「毎日高糖質食を食べさせて膵臓にインスリンを必死で出させて、足りない分は薬でさらに刺激して膵臓を働かせる」

それが今の日本糖尿病学会の勧めている糖尿病患者治療方法です。



・・・冷静に考えてみてください。


肝機能障害の方はお酒を飲んで分解する能力が低くなっていますが、そういう人に、

「お酒の負荷をかけないから分解能が維持できないのだ、もっと肝臓を鍛えなさい!」

といって飲酒を勧めますか?


肝機能が低下してアルコールやアルデヒドをうまく分解できなくなってすぐ酔ってしまうような人に、

「肝機能の鍛え方が足らん!」

と言って、毎日酒を飲ませ続けますか?


「毎日しっかり糖質の負荷をかけないから膵臓が機能しないのだ、だから糖尿病になるのだ。」

という理屈は

「毎日しっかりお酒をたくさん飲まないから肝臓が機能しないのだ、だから肝機能障害になるのだ。」

というお話と同じようにに私には思えますが、いかがでしょうか??



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糖尿病の人や、糖尿病予備軍と言われた人、そしてメタボの人やメタボ予備軍の人。

糖質摂取が良いことなのかどうか、自分のあたまで理論的に考えてみてください。


この記事はだいぶん前に書いていてストック状態だったのですが、カワスミさんからせんださんあてにとても具体的で建設的なコメントをいただきましたので、便乗して書き直してアップさせていただきました。


肝臓を休める・・・・・・はい、気を付けたいと思います。

(・_・)ノ☆(*__)オマエモカイ!



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2012年9月18日 01:31

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コメント(6)

いつも楽しく拝見させていただいております。
すみません、あまりに的確でしたので爆笑してしまいました。

もっと言えば「覚醒剤を打って中毒になるのは肝臓の解毒作用が低いからだ!!もっと濃度の濃い覚醒剤をバンバン打って肝臓の能力を上げろ!!覚醒剤を打つ量を減らせば肝臓の解毒能力が減って覚醒剤中毒が悪化するから大量の覚醒剤を打って肝臓を鍛えて覚醒剤中毒を治せ!!」と言ってるのと同義ですね。

なんでこんな鼻で笑われるを通り越して「頭大丈夫か?」と言われかねない事と同じような事を言うんでしょうね。

やっぱり利権関係と「偉い先生の言う事はたとえカラスが白いという事でも正しい」と言うような盲目的自分頭思考停止医者・栄養士が多いのが問題なのかもしれませんね。

はじめまして。
先日、糖質制限食で検索していたら辿り着きました。
記事は大変参考になることばかりが書かれていましてとても嬉しいです!
携帯からではコメントできなかったのでPCから失礼致します。 記事とは関係のない質問があるのですが、お時間があればご回答いただければ幸いです。


糖質制限食を始めて1年になります。初期の頃こそ体重は減少し続けたのですが、最近は逆に体重が増えてしまいました。男性175cm・67kgです(適正体重は67kgです)

今年、カナダに留学していた時期があり、そのときは摂取カロリーが3200kcal/日のスタンダード制限食、現在日本では2400kcal/日のスタンダード。

カナダにいたときは摂取カロリーが多過ぎるくらいだったのに体重は60kgまで減少しました。
しかし今、カロリーも糖質量も減らしたのに逆に太ることは、何か問題があるのでしょうか?


記事の1つに、糖質制限食はモデル体型になるようなダイエット法ではなく適正体重的と記されていたので大変気になっていたことを質問させていただきました。

大変利便性があり参考になるので、これからもブログ拝見させてください。
これからもご活躍、期待致しております。

ドク・カルピンチョさん、カワスミさん

やさしいお言葉、ありがとうございます。
できるだけ頑張ってみます。← ホントか?

私は、相当いい加減に低糖質してまして、友人に誘われると
それを言い訳に、寿司を食べたりしてます。たまにですよ。

3週間後に検査があるのでまた報告します。
とりあえず HbA1c が下がって欲しい。

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プロフィール

carpincho3

50代の男性医師です。低糖質ダイエットを実践してその効果に驚き、このサイトを作りました。

連絡先はこちら↓
carpincho3blanco3@gmail.com 
(全角の@を半角の@に変えてください。)

私のブログをまったく読まずに一方的に質問を投げかけるのはおやめください。 いただく質問の答えは、ブログ内の記事、あるいはコメントでのやり取りに記載されている場合が多いと思います。 量が多くて読むの大変だから、ということであれば、知恵袋などの質問サイトをご利用なさってはいかがでしょうか。 また、コメントへの返信やメールへの返信は「無償の善意の第三者」としてやり取りさせていただいているつもりです。 自分の家臣に問いただす殿様みたいな非常識な投げかけは、ときに無視しますので、あしからずです。 コメントやメールには医学的に間違いないようにお答えしたいと思いますし、急に忙しくなって対応できないこともありますので時間がかかる場合があります、ご了承ください。


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人はそれぞれ遺伝子が違い、環境が違い、そのアプローチに挑むときの年齢や健康状態も違うのですから、同じことをしても同じ反応が出ないのは当然のことだと思います。 私も、そのことについては頻繁に言及しています。

しかし一方で、記事一つ一つは、異なる人へ向けての異なるメッセージです。
すなわち、個別記事というものは、どういう人々に何を伝えるか、ターゲットを明快にして書くものだと私は考えています。
そういうところでいちいち、しかし、例外はあります、とか言って全ての人に配慮した注釈を付けると、読む側もメッセージがなんなのかわからなくなります。

したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
その場合、その記事はほかの人に向けられた記事であると、スルーしていただけたらありがたいです。

よろしくお願いします。

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