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糖質制限者が酒を飲むと低血糖になる?


たびたび質問を受ける内容に、

「糖質制限している人がアルコールを摂取していると低血糖が起こるのではないか?だからいきなり気を失うように寝てしまうのではないか?」

というものがあります。


これ、そう思われている人は、アルコールを飲みながらご自分で血糖測定していただくのが一番手っ取り早いと思うのです。

その方では本当にそうなのかもしれません、それはぜひご自分でご確認ください。


でも、アメリカの生理学雑誌に掲載されている論文では、アルコール摂取によって肝臓での糖新生の阻害は起こるけれども、グリコーゲン分解などの代償機構により血糖値はほとんど変化しない、となっています(ただし糖質摂取者での実験で、多量ではない摂取範囲での話です)。

その論文の紹介もかねて、もささんからいただいたメールでの
「糖質制限している人がアルコールを摂取したら低血糖状態に陥るのではないか?」
という疑問に対しての私の見解をここでお伝えします。


以下はもささんからいただいたメールの一部です。

*****

Ⅲ,セイゲニストが飲酒すると、低血糖もしくは急性アルコール中毒に
 なりやすいという仮説

糖新生が常に行われるセイゲニストは、それまでと同様のピッチで飲酒すると、
飲酒開始後速やかに低血糖になりやすいのではないか? という定性的仮説を立てま
した。
肝臓はアルコール分解と糖新生を同時には行えないというのが事実ならば、
アルコール濃度が急激に上昇したときに、
A)もし糖新生がストップすると、短時間で低血糖になりやすい
 これが私が支持している仮説です。
 根拠は糖分経口補給で症状好転した実績からですが、
 Web上には飲酒後ラーメン食べたくなるのも低血糖が起きているから・・・
 という説もあるのですね。これはちょっと違うようにも思います。
 単純に胃腸が不快感を訴えるので、手っ取り早く何かで胃壁を満たしたいから
 のように感じてます。
B)もしアルコール分解の立ち上がりがおそいと、アルコール濃度が下がらないで
  血液中に回り、引いては神経系にアルコールが急速に回り、
  急性アルコール中毒になりやすい
のどちらかになるように推論しています。
啓蒙チラシなのですが、こういうものを見つけました。
http://www.medio-net.jp/pdf/medionews_2013-07.pdf

スイマセン、生化学の基本が判っていない素人です。
何度か新宿ブックワンで生化学関連の書物を開いては退却してます。
話にならんと思ったら、これ勉強せよ! と言って下さい。


Ⅳ.残る疑問と再質問

不思議なのは、Web上での情報ですが、糖質制限派ドクターの方々は
「糖新生はアルコール分解で阻害される」とは言明されておられるのですが
「糖質制限していても飲酒中にアルコール性低血糖は起こらない」と
確信している節があることです(引用省略)。そのロジックが私には判らないので
す。

で、先生からサイトで頂いた回答への再質問としては、
 ①糖新生ってそんなには簡単には停らないものなんですか?サイトで頂いたご回答

 「飲んでる最中にそんなに影響するほどには起こらないんじゃないか」
  とあるのですがそう判断されている理由を知りたいです。
 ②肝臓は他の作業を停止してアルコール分解を優先的に行うという
  記述を良く見かけるのですが、糖新生より優先するんでしょうか?
 ③アルコールの分解って、糖を使うんでしょうか?
  もしそうなら、それは低血糖の引き金にならないのでしょうか?
  それとも、肝臓にあるグリコーゲンが供給されるのですか?
 ④糖新生とアルコール分解で、両方の処理が必要とする体内の共通資源は
  無いのでしょうか?もしあるならば、優先順位の高い分解に
  その体内資源が回るように思うのですが?

以上

*****


もささん

私の「飲んでる最中にそんなに影響するほどには起こらないんじゃないか」というのは、エビデンスがあったわけではなくて、本当に飲酒により発作を起こすほどの低血糖が容易に起こるのなら、そういう現象として報告され、よく認知されているはずだと思ったからです。

ですから、その根拠を示せということであればありませんでした。

そこで、論文を検索しました。

1998年にボランティアに放射性物質でラベルしたトレーサーを投与した人体実験の文献を添付します。

これによると、

朝、空腹時の健康な男性に48gのエタノールを負荷すると、糖新生は約60%抑制される。
しかし、グリコーゲン分解などにより、肝臓から放出されるグルコースの抑制は12%にとどまる。
さらに、血清グルコース濃度はほとんど変わらない。 と、あります。
(糖新生は腎臓においても15~25%程度行われるという研究もありますので、そちらからのサポートがあるのでしょう。)


ということで、

1.エタノール摂取で確かに糖新生は抑制されます。
ですが、
2.普通の方(糖質摂取している人の空腹時)では複数の代償メカニズムにより、病的な低血糖は誘導されません(飲酒後5時間は)。

というのがエビデンスのある観察結果ということになりますね。


私の書き方が間違っていましたね、申し訳ありません。

正確には、

 「飲んでる最中にそんなに影響するほどには起こらないんじゃないか」

ではなくて、

「飲んでる最中に代償機構が働いているので低血糖状態は起こらないんじゃないか」

と書くべきでした、すみません。


と、考えると、もささんのそれが低血糖発作であるのならば、

1.飲酒したときに、すでに運動などでグリコーゲンを使い果たしていたか、
2.それとも、もささんはグリコーゲン分解があまりうまくいかない(エタノールに阻害される?)体質なのか、
3.もささんは腎尿細管での糖新生能力があまり高くない体質なのか、

などの可能性が考えられます。


かるぴんちょ



Am J Physiol. 1998 Nov;275(5 Pt 1):E897-907.
The inhibition of gluconeogenesis following alcohol in humans.
Siler SQ1, Neese RA, Christiansen MP, Hellerstein MK.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9815011

http://ajpendo.physiology.org/content/275/5/E897

Accurate quantification of gluconeogenic flux following alcohol ingestion in overnight-fasted humans has yet to be reported. [2-13C1]glycerol, [U-13C6]glucose, [1-2H1]galactose, and acetaminophen were infused in normal men before and after the consumption of 48 g alcohol or a placebo to quantify gluconeogenesis, glycogenolysis, hepatic glucose production, and intrahepatic gluconeogenic precursor availability. Gluconeogenesis decreased 45% vs. the placebo (0.56 +/- 0.05 to 0.44 +/- 0.04 mg. kg-1. min-1 vs. 0.44 +/- 0.05 to 0.63 +/- 0.09 mg. kg-1. min-1, respectively, P < 0. 05) in the 5 h after alcohol ingestion, and total gluconeogenic flux was lower after alcohol compared with placebo. Glycogenolysis fell over time after both the alcohol and placebo cocktails, from 1.46-1. 47 mg. kg-1. min-1 to 1.35 +/- 0.17 mg. kg-1. min-1 (alcohol) and 1. 26 +/- 0.20 mg. kg-1. min-1, respectively (placebo, P < 0.05 vs. baseline). Hepatic glucose output decreased 12% after alcohol consumption, from 2.03 +/- 0.21 to 1.79 +/- 0.21 mg. kg-1. min-1 (P < 0.05 vs. baseline), but did not change following the placebo. Estimated intrahepatic gluconeogenic precursor availability decreased 61% following alcohol consumption (P < 0.05 vs. baseline) but was unchanged after the placebo (P < 0.05 between treatments). We conclude from these results that gluconeogenesis is inhibited after alcohol consumption in overnight-fasted men, with a somewhat larger decrease in availability of gluconeogenic precursors but a smaller effect on glucose production and no effect on plasma glucose concentrations. Thus inhibition of flux into the gluconeogenic precursor pool is compensated by changes in glycogenolysis, the fate of triose-phosphates, and peripheral tissue utilization of plasma glucose.



追伸です。

まず、他の部分に関するお返事はまた後日ということで。(^^;)


また、「糖質制限している人では糖質摂取している人よりも飲酒時に低血糖になりやすいのではないか?」ということに関しては、おっしゃるとおりにありそうですね、糖質制限していると脂肪を使うので、グリコーゲン分解は後回しになるという話があります。(運動している人では特に)

それを考えると、よく運動しているもささんでは、運動していない糖質制限している人よりもグリコーゲンを分解するのが後回しになっている可能性があります。

体質、というのではなくて、ライフスタイルにより、もささんはグリコーゲンを分解して血糖値を保つ代償機構が弱くなっているのかもしれないですね。


そう考えると、

弱くなった、低血糖かもしれないという人はよく運動している。

強くなるばっかりで全然平気、という人は運動していない。

そういう違いがあるのかもしれません(^^;)。


で、もささんからの返信の一部です。

*****

かるぴんちょ先生、 もさです。追伸含めメール2通頂きました。

丁寧なお返事ありがとうございます。素人の考えにお付き合い頂いております。
もしお時間が出来たらで結構ですので、他の点についてもお考えお聞かせ下さい。

------------------------------------
以下きちんと私が理解できたかどうかの確認です。軽く読み流してください。
1.全体的にはこう理解しました。
1)低血糖を防ぐ方向の人体の制御機構は沢山あり、代償的に働く
 ・肝臓での糖新生が抑制されても、肝臓でのグリコーゲン分解は継続される
 ・腎臓でも糖新生が行われるとする説もあり、全体として血糖値は低下しにくい、
2)糖質制限者(常時糖新生者)が飲酒時に低血糖になりやすいかどうかは条件に依
りそう
 ・肝臓でのグリコーゲン分解の発動が遅くなる傾向がありそう
 ・強度の運動習慣がある場合は、発動遅れの傾向が強いという説がある
「糖質制限者で強めの運動をしている場合のアルコール摂取時の血糖値制御」
は、とってもニッチな場合分けですね。普通あり得ないです(笑)。
「糖質制限していると「絶対に」飲酒時低血糖になりにくいとは言えない」
というのが本件の結論だと思います。ありがとうございました。

*****

ということです。

ですから、

「アルコールを飲んだ時に低血糖状態が起こってるんじゃないか?」

一般的には起こっていない可能性の方が高いです。

ですが、自分の経験上そう考えるしかないとお感じの方に、絶対に起こっていないという保証は私はようしません。

ぜひ、飲みながら自分で血糖測定して検証してみてください。

簡単なことですから。


あ、自己責任でお願いしますね。

飲みながら血糖測定している途中で意識を失って針を刺したままで翌朝痛い思いをしたという文句は受け付けませんのでよろしくお願いします。(笑)



(追記)飲みすぎ注意

記事をアップしてから不安が湧き上がってきたので追記です。(;^ω^)


多量のアルコールを一気飲みした場合にはしばしば低血糖が起こることは実際にはよく知られています。

急性アル中の大学生がピーポー車で届けられたら、まずは5%ブドウ糖の点滴します。
(複数の意義があります)


紹介した論文中で48gのアルコール摂取というのは40%のウイスキーをダブルで2杯(120ml)飲んだ状態です。

早朝から何も食べないでウイスキーを120ml飲んだ場合には低血糖補正機構が働くから大丈夫、ということですね。

これよりも飲酒量が多い場合の実験は行われていませんでした。
(一般的に言って飲み過ぎに入る量でしょうから。)

従いまして、これを超える飲酒量の場合には、低血糖の補正機構は十分に働かない可能性があります。

また、この実験は白人男性で行われたものであることもお断りしておきますので、日本人である我々はグリコーゲン貯蔵量など、やや低めかもしれません。



ということで、浴びるほど酒を飲んで自己採血して血糖値測定することを勧めているわけではありません。

いつもの適量の飲酒の範囲でやってみてください、ということです。

そして、パートナーや家族、友人のフォローがある状態で飲んでくださいね。


そのこと、ぜひ、ご了解ください。


・・・すげー心配になってきたので(;^ω^)(;^ω^)(;^ω^)。


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2014年4月 8日 08:50

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コメント(25)

貴重は記事ありがとうございました。
私の悩みがすっきり解決しましたが医学的見地から間違いがあればご指摘いただけるとありがたいです。
私は現在40代半ばです。
飲酒経験20年程度で数回しか無かった寝過し、が糖質制限2年の間に毎回のように頻発していました。
それも酒の量はいままでと変わりないのにです。
酔い方などは特には変わりません。
そのため自己嫌悪にもなり外飲み恐怖症になってしまいました。
家では普通に飲んで寝ているのに、外ではどうしてかあたりかまわず寝てしまい悩んでいました。
私は5年前からランニングしていまして、月間300キロ走り年間2回のフルマラソンを走っています。
普段の日は一日一食で糖質オフで花粉症も今年から完治してとても体調はよいです。
糖質制限はランナーとしては体重管理も簡単ですし脂質代謝が機能しだしたのか今年は自己新でフルマラソンを走れました。
3月の記事を見た時に私と同じ様な症状の人がいるので驚きました。
アルコールの量はコントロール出来るのですが、一時はアルコール依存ではと考えていました。
記事から私の仮説としては、普通の方は肝臓にグリコーゲンが貯蔵されているので、特に低血糖にはならない。
もささんも私も普段から運動していると肝臓のグリコーゲンが枯渇していて酒の解毒を始めると新糖生が十分出来なくなり低血糖とまでではいかないが血糖が低位になり眠気に襲われるのでは。
そこで対策として
Ⅰグリコーゲンローディングで飲む日の昼食は糖質オンでたっぷり食べる。
Ⅱつまみは前は糖質を避けていたのですが、糖質も好んで食べる。
Ⅲ飲み会後はチョコレートを携帯して帰りの電車で食べながら帰る
を実践することとしてみました。
実践した結果として飲み会で焼酎を結構飲みました!が前の様に寝ること無く、普通に帰れました。
当然二日酔いもありません。
毎回寝過しでタクシー代が数万円いる羽目になっていたのが、ランチ代1000円とチョコ100円の1100円ですみます。
まだ何とも言えませんが、理論的にも体感的にも非常に納得感があります。
今後も外飲みは月1~2回程度なのでその時は上記の様にして、注意しながら、それ以外の日は今まで通りで行こうかと思っています。
またその結果も報告できたらと思います。
糖質制限には大賛成などですが、まだ色々なケースで検証が必要ではと今回感じましたので私のように悩んでいる人も居るのではと思いましてご報告いたします。

この記事、腑に落ちるところがありますね。
家飲みが多いのですが、気づかないうちに寝てしまったという回数も増えているような気がします。
また、糖質制限を始めてから、時々朝起きるのがつらい時がありました。
アルコールに弱くなったのか?それにしても二日酔いという感じでもないし、単に起きる気にならないといったよくわからない感覚です。
低血圧の人が朝弱いという話を聞いたことがあって、それと似た症状なのか?
でも、アルコール処理の為新糖生が後回しになって低血糖気味になっている可能性は理解できる気がします。
アルコールに関しては徹底的に糖質を避けていましたが、今後は最初の一杯は封印してきたビールや赤ワインを解禁してみようかと思います。
これで改善できれば、今後、特に外で飲む時堂々とビールを飲む大義名分ができるのがありがたいですね。

糖質制限開始前後の酔い方の変化について考える、放浪の蒸留酒ハンター(笑) もさです。

カルピンチョ先生、お久しぶりです。おかげ様で心身ともに絶好調です。
 昨年10月に体重73キロで糖質制限開始。現在65キロ、体重減少速度は少し落ちつき始めました。でも、お酒を飲まずに就寝すると朝までに勢いよく体重が落ちます。油断(酒断?)するとBMIが21を割りますので、あわてて次の晩は飲んでます(笑)。アルコール分解が糖新生より優先することを、日々身体で実証しています。
 内臓脂肪が減る段階から、皮下脂肪が減る段階に達したようです。二の腕や御尻の隅にあった「たぷたぷ」が消えはじめました。肩と鎖骨の間のくぼみも大きく深くなってます。自覚はありませんが、あごの線もくっきりし始めたらしいです。プールサイドで腕立て伏せの体勢を取ると皮膚がたるんでお腹に縦皺が出来ます。誰も見てませんが触ってみると少し不気味です。アラカンに突入したのにもかかわらず、脂肪が減って筋肉が増えつつあるように感じます。


読者さん、はじめまして。もさです。
 糖質制限したら飲酒後寝込みやすいと感じておられるご投稿、大変興味深く拝見しました。私も酔い方の変化に気づくと同時に不安になり、いろいろ調べたのですが、結局あまり判らず、カルピンチョ先生に駆け込みました。豊富な知識を元に、いろいろ仮説を考えて頂き、科学的に因果関係を紐解いて下さるので、本当にありがたいです。また、多くの方々のコメントも大変参考になっています。
 私は糖質制限開始前から毎日約8キロ通勤で歩き、月10~20キロプールで泳いでます。この年齢では、やや運動量は多いほうだと思います。

以下の実験を計画しました。基本的に糖質制限は普段同様という条件です。
Case1)昼間運動をせず、肝臓のグリコーゲンを消費せず、糖質制限しながら飲酒し、寝込む・フラフラする などの症状の出方を観察する
Case1)昼間目いっぱい運動して、肝臓のグリコーゲンを消費した後にCase1と同様に糖質制限しながら飲酒し、症状の出方を観察する
運動してどこまで肝臓のグリコーゲンを使えるか が実験のキーポイントのように思います。結果は実施後速やかにご報告致します。勿論、見張り役を置いた上で実施し、万一の危険防止に努めます。(←本当か?見張り役が飲まずにいられるのか?)


美味しくウイスキーを楽しむ話題です。常識かも知れないのでお恥ずかしいのですが・・・
 シェリー樽系の国産ウイスキーを薄め(3~4%)のハイボールにしたら甘くて美味しい! の続きですが、ここまで薄いと炭酸水の銘柄でかなり味が変わりますね。美味しくないよ とお感じの方は、ぜひ炭酸水の銘柄を変えてお試しください。せいぜい1本100円ですので、自分の舌にあった炭酸水をとことん試せます。

 万人のQOL向上のための糖質制限に、未来が開けますことを祈念し、僭越ながら乾杯させて頂きます。 乾杯!

カルピンチョ先生

ご無沙汰しておりました。
最近お酒の話題がいくつかありましたが、ミスリーディングな情報をお伝えしてしまってもなんですので、コメントを控えていました。

ご存知の通り、私の場合一月から糖質制限と禁酒の2つを同時にスタートしたために、3月半ばに禁酒解除をしてすぐに酒が弱くなった自覚があったのですが、どちらが原因で弱くなったのかのか区別もつかず、少し観察期間をおいていました。

禁酒解除の当日は、嬉しさのあまりカルピンチョ先生の事前のアドバイスも忘れて普段以上に飲んでしまい、夜明けを待たずに強烈な二日酔いがやってきて翌日はかなり辛かったです。その後加減しながらも毎日懲りずに飲んでいましたが、以前は日本酒換算で3-4合が適量だったのに、今は2合でも酔ってしまう感じです。何度か特に酔いが回った時がありましたが、中でもある晩アルコール3.5%程度の糖質ゼロ発泡酒一缶でダウンした時はさすがにびっくりでした。

もう飲み始めて3週間が経ちましたので、禁酒の影響分はたぶん消えたものと勝手に考えています。で、今も怖くてそれほど飲まないようにしていますが、大丈夫な時とだめな時がある気がしていました。これまでどんな条件で違いがでるのか特に気にしてはいなかったのですが、どうも運動が原因ではないかと、このブログを読んではたと気がつきました。

コンスタントに週二回ジムで筋トレをして、結構まじめにやるのでジムの後はいつもばてばてです。しかし、ばてていても、というか運動の後だからこそ酒も飲みたくなりものですが、何度かあった酷く酔った日は、実はジムの日だったような気がしてきました。

記憶が定かではないので早速確認すべく、昨晩今夜明日とジムには行かずに飲み、土曜はジムに行って飲んで、はたして差が出るかでないか試してみます。今からちょっと楽しみです。


さらなる考察
仮説?か妄想?かもしれません。
アルコールにおいての弊害において低血糖が大きく締めているのでは?
よくアルコールを飲酒して記憶が一部無くなったと経験ブラックアウトされた方は時々いらしゃいます。
特に呑べいが恐れるブラックアウトです。原因は予防方法は謎となっています。
実は私も恥ずかしい話、何度かあります。特に報告したい件があります。
その日も飲み会で焼酎を飲んでいたのですが、途中で糖質なつまみがないことに気が付き
かなり酔っぱらっていてつい油断していたのがまずかったのですが、あわてて鞄にあった饅頭、チョコを一気に食べました。所がその辺から記憶が無くなりつぎの瞬間地下鉄の駅の改札にいました。メールなどの時間などから約20~30分程度ではと思います。
通常記憶が無くなったときは何となくこの辺からこの辺がよく覚えていないとなるのですが、この日は記憶がぼんやりしだしたのはあまりよく覚えていないのですが、戻った時はスイッチとつけたように瞬間に飛び起きたおように意識が戻った感じなのです。
その後は眠くもなくさっさと家路に着けました。
ブラックアウトは短期の記憶が無くなり長期の記憶だけ残る酩酊時の症状です。
つまり私の仮説ですが通常肝臓が血液中のアルコール濃度少しずつ増えていくので糖新生が少しずつ減っていき、危機に感じた脳が無駄な機能をシャットダウンさせていくのではその一つとして短期の記憶をカットする。その後アルコールの処理が進み血液のアルコール濃度が減っていくと少しずつ糖新生が増えていき記憶が少しずつ戻るのでは。
だから通常はこの辺からこの辺の記憶が無いとなる。
今回の場合、約30分ということは饅頭、チョコレートが代謝されて血液の血糖値が急上昇したので、スイッチを付けたように意識が戻ったのでは、。つまりブラックアウト、アルコール健忘症と言われる症状は低血糖意識障害の一部ではないか、さらに言えば、酩酊状態イコール低血糖の弊害によってフラフラしてろれつが回らないのでは。酒を飲んで眠くなるのも低血糖。血糖値を上げて上げればそれが収まるのではと言う仮説です。さらにブラックアウトを起こすと連続すると言われます。それは低血糖が起こりやすい状況にあるのではないかと考えることができます。
対策としてはそれを避ける為にはつまみで糖質をできるだけ取る様にするがベストですが、もしコース料理であったり幹事が頼むケースもあるかと思いますので、マラソン用のブドウ糖タブレットが糖の吸収率、時間ともに優れているのでそれを酔ったと思ったら何回かに分けて服用すると防げるのではないか。です。
こんなページも見つけました。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~shimoi_acupuncture_clinic/kettoutitosake.html

私のシロート考えで浅はかな考えですが、もし予防になるなら実践したいと思います。糖質は取りすぎると敵にもなりますが、摂取の仕方においては味方(薬)にもなるのかなと、如何でしょうか。

糖質オンナイト

ランニング、糖質制限、アルコールをこよなく愛する読者です。

カルピンチョ先生色々コメントありがとうございます。
そうなんです、いままで糖質をつまみにしたことなかったので初めての感覚でした、低血糖になった人が糖を摂取したら急回復する感覚と同じ感覚ではと思いました。

もささんこちらこそ宜しく。
低血糖を疑う考察はすごく参考になりました。ありがとうございます。
昨夜の家飲みのご報告。
趣味のランニングの体重管理の関係で2年前からほぼ一日一食糖質オフと糖質原理主義のように実践してきてまして、妻にも同様にして(妻はスタンダード)もらっているのですが、リクエストでどうしてもお好み焼きが食べたいとリクエストされ、彼女の誕生日イブとの事もありでは糖質オンナイトでの酔いかたの考察になると思い、試してみました。家飲みではいつも焼酎を前日に前割して一定の量を決めてその量が適量なのか程よく酔って眠くなる量らしく、それを守って飲んでいます。ので前提条件はまったっく同じと思います。お好みは広島焼きで麺に小麦としっかり糖質。二人で3枚をつまみにしながら飲みました。
結果、普段より鮮明に記憶があり、普段であればぼんやりしている記憶もハイビジョンとビデオテープ位の違いで記憶の残り方が違います。さらに食べ終わって少ししたたらいつもベットに入るとほぼ5分以内に寝ているのですが、昨夜は妻も私も1時間弱は目がパッチリして酔いはいつも通りですが眠くない!朝の目覚めも早いように感じます。この2年の外飲みの苦労がまたかなり解決した感じがします。ご報告まで。

読者さん
それは自分も覚えがあります
糖質制限を始めてから、飲み会に行って普段と変わらない量飲んでたのですが、ある一定の時間帯だけの記憶意がありません。
具体的に言うと、一次会の終わり頃から二次会の間中ずっと。
二次会があって参加した事すら、次の日に同僚に言われて始めて知ったような状態です。
その後帰り道は記憶があって、普通に家に帰った記憶もしっかりしてます。
二次会の記憶の無い間にもしかしたら糖質を取ったのかな

あらかん もさ@北の住人 です。

カルピンチョ先生お久し振りです。お忙しそうですね、ご自愛ください。

アスリート?が、充分に運動した日にアルコールを摂取すると
運動しない日より酒に弱くなるのか? という実験ですが、
自ら宣言し、何度かトライしたのですが、大変残念ながら、
何回か試行しても結果を得ることが出来ませんでした。

ある定量的な運動をした日の夕食時に、糖質ゼロビール350mlx2を
飲んだ後、ウイスキー15mlづつハイボールで何杯飲めるか 

という実験を何度かしてみたのですが・・・・

以前、カルピンチョ先生に「酒を飲んだら全身に脱力感を感じたが、
糖分タップリジュースを飲んだらてきめんに回復した」という
ご報告を致しましたが、今回の実験では、全身脱力感を感じる状態には
一度もなりませんでした。
「この位でやめとくか」と気分次第で飲酒完了とする方法では、
この酒量が限界だ という点が上手く測れなかったです。

酒の肴もそれぞれの日で多少は違いますし、実験統制も難しいですね。

皆様のコメントされてる結果は拝見しました。酔い方がかなり違うように
感じる方がおいでですね。 私は残念ながらそれが体感できませんでした。
言いだしっぺで恐縮ですがこれにて結果ご報告とさせて頂きます。

時々、本サイト内の数年前の記事とコメントを拝見して、
気付きが沢山あるのに驚いています。
ぜひ、このサイトを末永くお続け下さいますよう、お願い致します。

カルピンチョ先生

糖質セイゲニストのアルコール負荷試験をやってみました。

>血清グルコース濃度はほとんど変わらない
この件は以前アマローネさんと私の実験で実証済でした。
知りたかったのはケトン体、どうなるの?です。

(優しく若いMクリニックのI先生は私の実験に協力的で助かります)

「アルコール負荷時の内容(6/9/2014)」
食後20時間空腹時 ALC8% 500ml(40mlエタノール) 缶チユーハイ(無糖)20分で飲み干す。
食後22時間空腹時「採血」

結果
血糖値 98mg/dl
総ケトン体 750μM/L
尿中ケトン体 +2 (尿中ケトンは普段調べていませんでしたが、今回気を利かせて頂いて調べてくれたようです。以前(2012年 7月)尿中ケトンは±0で総ケトン体 2140μM/Lでした)

前回(今回とほぼ同じ条件)
「アルコール無負荷の内容(2/22/2014)」
食後22時間空腹時「採血」
結果
血糖値 102mg/dl
総ケトン体 4385μM/L

結論
1.アルコール摂取で低血糖にはならない(糖新生が抑制されても)。
2.糖質セイゲニストがアルコールを摂取した時ケトン体は放出されてしまう。(悲しいかな)
3.ヒトのエネルギー源の使用順位は、1位・エタノール 2位・ケトン体(単鎖脂肪酸) 3位・グルコース と想像できる。

カルピンチョ先生
いつも有意義な内容の記事を有難うございます。
ふと疑問に思ったことがあります。
通常の食事であれば、肝臓や筋肉のグリコーゲン量はある程度保たれるはずですが、糖質を極限までゼロにした食事を続けている時、あるいは絶食を続けた場合にグリコーゲンはどの程度残されているものでしょうか。あるいはほとんど残されていないのでしょうか。
なぜ、このような疑問が生じたかといいますと。
長時間の早足程度の歩行は以前よりも疲れなくなったのに、駅の階段の登りをダッシュといった瞬発力を要する運動が苦手になった気がするからです。これはグリコーゲンの枯渇かも?と

こんにちは
20代の終わりから糖尿病の55歳のプログラマ新潟在住です。

2012年の頃、糖質制限を知り、一旦効果が見えたのですが、止まっていました。
2015/4/8に眼科で眼底をレーザーでやまなかればならない(ステージ2の後半)と診断されて、危機感マックスとなりました。


血糖値とお酒の関係に関しては僕も疑問に思い自分の体で実験してみました。

今後また実験するつもりです(笑)。

すぐに寝る件、ブラックアウトの件、いずれも100%僕には当てはまります。

なかなか面白いですね。

しかし、糖質制限は酒のんでいいから続きます(笑)。


考察

カルピンチョ先生

お久ぶりです。
さらなる考察

最近は飲み会1時間前に糖質たらふく食べて臨むとほとんど寝過ごす事が無くなり又記憶も鮮明にあり、まるでハイビジョンで録画した様な記憶で益々確信しています。
それ以外の日は1日1食糖質オフと運動に励んで過ごしています。
最近語学に学習をしているのですがそこでの気づきです。
語学の学習には付き物のの語彙習得のため単語の暗記に励んでいるのですが、その時結構沢山やっていると異様に眠くなるので、寝不足でも無いのに何故かと思ってふと、ある事に気が付きました。この眠さ見覚えのある。飲んでの帰りと同じ?低血糖?
そこでチョコレートを食べながら暗記し励んだら、眠くもなく、何時もより沢山のワードを記憶できた。
ここからほ単なる妄想か仮説かもしれませんが、暗記をするのはかなりのエネルギーが必要で、一定量を超えると新糖生が間に合わなくなって低血糖になるのでは?糖質を大量に取るとインシュリンで低血糖からの睡魔になるのは知られていますが、暗記などの深い記憶にはかなりの糖質の消費が係わっているのではと。
酒と糖質、暗記と糖質かなり深い。

初めまして!一か月前市の健康診断で血糖値(空腹時)89、HBAIC6.3と言う結果で糖尿病予備軍だとお医者さんあから告げられて江部康二先生のスーパー糖質制限食をやりだして一か月ですが、昨日病院で血液検査をしていただきましたら食後血糖値が93で体重も確実に落ちて65kgから58kgになりました。でも、ヘモグロビンAICはまだ6.5のままでした。ALT(GPT)も一か月前より49から39になりメタボも改善しつつありますが、糖質0ビールや糖類0酎ハイが一気に弱くなりました。焼酎(霧島)は、甘く感じてしまいますね。私は、ウォーキングも雨が降る日以外は毎日1時間していますが、食後2~3時間後の血糖値が93は身体が既に低血糖になって危険なのではないのでしょうか。それと糖質0ビールは酔いが早くや糖類0酎ハイは気分がすぐれなくなるので止めたほうが良いでしょうか。焼酎はそんな感じはしないのですが....!
ご返事をよろしくお願いいたします

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プロフィール

carpincho3

50代の男性医師です。低糖質ダイエットを実践してその効果に驚き、このサイトを作りました。

連絡先はこちら↓
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私のブログをまったく読まずに一方的に質問を投げかけるのはおやめください。 いただく質問の答えは、ブログ内の記事、あるいはコメントでのやり取りに記載されている場合が多いと思います。 量が多くて読むの大変だから、ということであれば、知恵袋などの質問サイトをご利用なさってはいかがでしょうか。 また、コメントへの返信やメールへの返信は「無償の善意の第三者」としてやり取りさせていただいているつもりです。 自分の家臣に問いただす殿様みたいな非常識な投げかけは、ときに無視しますので、あしからずです。 コメントやメールには医学的に間違いないようにお答えしたいと思いますし、急に忙しくなって対応できないこともありますので時間がかかる場合があります、ご了承ください。


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読者の皆様へ

糖質制限がうまくいかない人は明らかに一定数存在しますし、その方々の存在を否定するつもりなど毛頭ありません。
人はそれぞれ遺伝子が違い、環境が違い、そのアプローチに挑むときの年齢や健康状態も違うのですから、同じことをしても同じ反応が出ないのは当然のことだと思います。 私も、そのことについては頻繁に言及しています。

しかし一方で、記事一つ一つは、異なる人へ向けての異なるメッセージです。
すなわち、個別記事というものは、どういう人々に何を伝えるか、ターゲットを明快にして書くものだと私は考えています。
そういうところでいちいち、しかし、例外はあります、とか言って全ての人に配慮した注釈を付けると、読む側もメッセージがなんなのかわからなくなります。

したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
その場合、その記事はほかの人に向けられた記事であると、スルーしていただけたらありがたいです。

よろしくお願いします。

ぽっちゃりも糖質も菊芋におまかせ ↑宣伝ヽ(´▽`)/
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