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マイルドな(中等度の)糖質制限で脂肪摂取が増えるとかえって危険かもしれない


この記事では、反糖質制限派の主張する「糖質制限を続けると死亡率が上昇するから危険である」とする論文や報告について、条件付きで肯定しようと思います。


初めに結論を申し上げておきますと、能登先生や、反糖質制限派の提示している比較研究の対象は、

「江部先生の推奨している糖質制限食」vs「糖質60%の通常の高糖質食」ではありません。

「糖質30~40%のマイルドな糖質制限でカロリー制限してない食事スタイル」vs「糖質60%の通常の高糖質食」です。


「マイルドな糖質制限食でカロリー気にしない」と、「糖質60%の一般的な食事」

これらの両者を比較した時には、前者の方が分が悪い、病気になりやすいようだというのは、真実かもしれません。

「カロリー制限をしないマイルドな糖質制限」で安心しちゃうとひどい目に遭うかもしれないのです。


その根拠となるのがやはり古い論文における疫学的比較研究です。

いくつか前の記事で参照した中川先生の日本語総説があります。

あの中でハワイ在住日系人とその出身地に住む同郷の人たちとの比較をした論文が引用されていました。

*****
最近では,糖尿病発症因子の多原説が広く信じられ,高頻度に糖尿病を発症する種属も知られるようになり,単純な疫学的比較は解釈に注意を要するが,異なった食習慣下における同一種属の比較という意味で川手ら(1979)13)のハワイ日系人の研究は価値があると思われる。
広島県より移住したハワイ日系人は広島在住者に比して,性,年齢,肥満度の修正を行なってもなお糖尿病発生率が高く,この両群間の食事の差は,ハワイ在住者が高脂質,低糖質で,脂質中の動物性脂質の占める割合が高く,糖質中での寡糖の率が高い点であり,発症増加の因子を特定しえないが少なくも高糖質食により発症が増加することはないと思われる。
~中略~
ハワイ日系人は広島在住者に比して糖尿病患者が多いばかりでなく,糖尿病患者は高コレステロール血症,高血圧の合併者が多く,心電図有病率に差はないが臨床的症状を呈する虚血性冠疾患は多く,明らかに欧米型であり,欧米型の現象は人種差によるものではない。
このような歴史的背景より,米国糖尿病学会の指導方針は,かっての高脂肪食より,高糖質食というよりは比較的低脂肪食へ転換し,1961年のADAの指導書18)の記述では,栄養素配分は通常の健康者と同様であるとして高脂肪食を廃止し,1971年のADAの勧告19)では糖質の制限除去,脂質制限を明記し,同じく1971年のJoslinの教科書では6),寡糖類の制限により脂肪比率の上昇は認めているが,1979年のADA勧告では20),再び通常と同様の食品構成で特殊の食品を要しないとし,たん白質12~20%,糖質50~60%,脂肪20%とし,さらに脂肪はポリ不飽和脂肪酸10%,飽和脂肪酸10%以下,コレステロール含有食品の制限等,高コレステロール対策を明確化している。
(糖尿病食事療法の基礎 中川昌一 栄養と食糧 Vol.34 No.1 1981)
*****

また、糖質摂取量の比較研究で中川先生が「信頼できる数少ない論文の一つ」としているSimpsonの研究もこういうものです。

*****
実際に,糖尿病患者で,高糖質食と高脂肪食を比較した実験で統計学的批判に耐えうるものは意外と少ないが,Simpson (1979)15)16)のデータは信用しうると思われる(表3)。彼らは,糖質40%と60%の等カロリー食で6週間ずつのcressover testを行なった。インスリン非依存性患者では,空腹時血糖,基礎血糖,食後血糖,HbAICが,高糖質食期間で低く,血糖より判断する限りコントロールがよく,コレステロールは低値で,中性脂肪は差がない。インスリン依存性の患者でも,空腹時血糖,食後血糖,総コレステロール,VLDL,いずれも高糖質食期間のほうが低値である。
*****

いずれの報告においても、糖尿病をはじめとする生活習慣病の発症のみならず、致死的な合併症の発症などを見ると、

「高糖質(糖質60%以上)・低脂肪(脂肪20%以下)食」の方が、「中糖質(糖質30~40%)・高脂肪(脂肪30~40%)食よりも危険性が低い。

つまり、食事として優れているとしています。

これは能登先生や、糖質制限たたきをする研究グループの意見と同じですね。

これら、糖質制限が危険だとするグループが想定している糖質制限食事群は「糖質摂取量30~40%」です。


「糖質制限」とする糖質摂取量がどのぐらいなのかの定義、ここに実は、両者の主張が乖離する落とし穴があったのですね。

糖質制限肯定派が推し進めようとする「スーパー糖質制限食」と、糖質制限批判派が否定しようとする「マイルドな糖質制限食」は全く別の食事スタイルなのです。


2013年の1月20日の記事で江部先生がこのことを指摘されています。

*****
結局、このメタアナリシスは、高糖質群(60~70%)と中糖質群(30~40%)の比較であり、糖質制限食(糖質10~20%)の群はどこにも登場しません。

中糖質群で、例えば2000kcal/日摂取したら、糖質は150~200g/日

1回の食事の糖質量は50~66gであり、追加インスリンの大量分泌が生じます。食後高血糖も生じます。

インスリンの過剰分泌に発ガンリスクがあることには、多くのエビデンスがあります。

そして食後高血糖にも発ガンリスクのエビデンスがあります。

すなわち中糖質食では、発ガンリスクは減らせないということが言えます。

糖質制限食(糖質10~20%)なら、インスリン過剰分泌と食後高血糖という明確な発ガンリスクが、ほとんど生じないという大きな利点があります。

結論としては中糖質群(30~40%)は高糖質群(60~70%)と比べて、相死亡率が優位に増加したという研究です。

糖質制限食には無関係の研究です。

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-category-33.html

*****


では、どうして中等度の糖質摂取では、高度糖質摂取群よりも健康によくない結果が出るのか?

癌だけでなく、ハワイの日系移民で見られた動脈硬化や糖尿病の増加などについて考えてみましょう。


江部先生が書かれているように、中等度の糖質摂取(糖質30~40%)の場合、食後高血糖は防ぎようがないので、高血糖による血管内皮障害は必ず起こります。

高糖質食を食べている方ほどではないにしても、必ず起こります。

この時になにが起こるかと言えば、インスリンが上がって、糖質は肝臓などに取り込まれますが、取り込まれた糖質の大部分はすでに余剰ですから、脂肪に変換されます。


毎食、糖質30~40%摂取している人ではグリコーゲンは常にフル充電状態で、細胞内に「糖質」として蓄える余地はもうありません。

もちろん、昔の農民や労働者のように労働量が今に比べて格段に多かった時代であれば消費するから大丈夫だったでしょう。

でも、現代人では糖質30~40%摂取したら、常にグリコーゲンは筋肉にも肝臓にも満ち満ちて、糖質は常に余るのです。


その状態では、糖質から変換された脂肪も肝臓には蓄えることができず、溢れて血中に放出されて脂肪細胞に吸収されます。

これも食事のたびに常時繰り返されているので、脂肪細胞にも脂肪を蓄える余地がなくなり、脂肪は血中に余っていきます。

これはどこにも行く場所がないので「異所性脂肪沈着」と呼ばれる状態に陥ります。


本来、脂肪細胞の存在しないところに脂肪細胞ができて脂肪を必死で蓄えようとする「異所性脂肪沈着」、この状態を我々はよく知っています。

和牛肉で高級品とされる霜降り肉は筋肉内に脂肪が異所性沈着した状態。

鴨に無理やり食わせて脂肪肝を作り出すフォアグラは、肝臓に脂肪が蓄えられ、その上にさらに脂肪細胞が増えて異所性沈着した状態。


霜降り肉もフォアグラも、作り方を見ればそっくりですよね。

霜降り肉を作る場合、毎日たっぷりの穀物を与え、糖質たっぷりのビールを飲ませ、運動はさせずに牛舎の中で育てます。

生活習慣病で死なないようにケアが必要なので、マッサージして血行をよくしてあげたりする、そこのところが飼育業者の腕次第というわけです。

フォアグラの場合、鴨を動けないような状態にして、嘴に漏斗を付けてそこから穀物を流しいれて食べさせます。

どちらもたっぷりの穀物をオーバーカロリーに与えて運動させない。

無理やり「異所性脂肪沈着」を起こされた生活習慣病かその予備群の動物の筋肉や臓器というわけです。


・・・でもね、たまに食べると美味しいのはおいしい、A5以上のステーキなんかとろけますからね舌の上で。

フォアグラも肉料理で四足獣の肉のステーキに合わせて食べるともう、最高にうまい。



・・・・なんか話が脱線してきていますな(^_^;)。



話を戻します。


異所性脂肪沈着は、糖質摂取率30~40%という、中等度の糖質摂取であっても発生している事象だと考えられます。

60%以上摂取者に比べればましとはいえ、糖質から変換された脂肪が血中にあふれかえっている状態です、そこに高濃度の脂質が入ってくるとどうなるのか?

異所性脂肪沈着は急激に進むのです。

それが、中等度の糖質摂取者で生活習慣病が増える原因になるのではないかと私は考えています。


中等度の糖質摂取で、その分、脂質摂取を増やすと、高糖質低脂肪よりもむしろ血管にとってよくない状況が引き出されるのではないか。

それが、朝日新聞に掲載された研究の本体ではないかと。

朝日新聞に掲載された「糖質制限を5年以上続けると死亡率が上がる」という学会発表は、正確に言い直せば、

「「糖質30~40%のマイルドな糖質制限食だけどカロリー制限してない食事スタイル」を5年以上続けると「糖質60%の通常の高糖質食」に比べて死亡率が上がる。」

というものです。

おそらく、「戦後から1970年代にかけてのハワイ在住の日系人の食事内容」と「同じころの、出身地の広島在住の日本人の食事内容」を比較して、どちらが健康に優れているかを考察したものに近いです。


江部先生や我々が実践している「スーパー糖質制限食」とは全く異なる食事スタイル二つの比較結果を提示したものです。

朝日新聞の「糖質制限食について長期的な効用は認めず、むしろ死亡リスクが有意に増加する。」という見出しは、その意味では正しくありません。

「糖質制限」の定義をきちんとしなければならないということですね。



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我々も、気を付けなければならないのです。

「中途半端な糖質制限をして、糖質制限しているからと安心して脂肪をがっつり食べる」のは、「高糖質の伝統的な和食」を続けるよりもむしろよくない。

やせたし、ちょっとぐらいいいだろう、と、忘年会の時期に糖質30~40%で食べ放題飲み放題を繰り返すとひどい目に遭います。(←実は経験済み^^;)

スーパー糖質制限をしないのであれば、カロリー制限を常に考慮すべきだと思われます。



その点では、マイルドな糖質制限である影浦式や同じく山川式はきっちりカロリー制限していたところは優秀でしたね。



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2013年1月27日 16:51

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コメント(20)

あーーこれも例によって比較すべき条件を作って行った結果じゃないてことですね。

そらー糖質制限食は”常識的な範囲なら”カロリーを気にしませんけどね。

でも学術研究なら同一カロリー摂取で比べないと・・
(まーそんなの無理だろうけど)

なんにしろいずれバランスですよねー
極論で話されても・・・

そんなサイトを作られたら
わたしもぜひ協力したいと思います。\(^o^)/

しかし、なんとなくそうじゃないかって感じてはいましたが、
中途半端に糖質制限するのがよろしくないんですね。
やるならスパッとやらなきゃね。
そうじゃなきゃ やらないほうがましなのかもしれません。

だけどこんなふうに頻繁にこの話題がとりあげられてるってことは
関心が高くなってきてるんですよね。
まだまだ 周囲の目は冷たいですが(笑)
負けずに実践してデータだしましょう。

carpincho先生、毎日、先生の記事、コメントを楽しみにしています。
糖質制限2年の、非医療関係者です。血液検査の結果、すべての数値がよい方向に動いています。(正常値より、少し高めだけなので、血糖値、HbA1cは残念ながら横ばいですが、、、)また、少し高めだった血圧も下がっています。糖質制限でリスクがあがるなんて信じられません。
原本は読めませんが、有名なハーバード大学のHuらの論文
( Fung TT, van Dam RM, Hankinson SE, Stampfer M, Willett WC, Hu FB. Low-carbohydrate diets and all-cause and cause-specific mortality: two cohort studies. Ann Intern Med 2010; 153: 289-298.)
が、灰本先生のサイトで、日本語で解説されているので、グラフ等をじっくり見ました。
http://low-carbo-diet.com/low_carbo_food/to_dr/contents-of-review/section1/cohort-study/
http://low-carbo-diet.com/low_carbo_food/to_dr/contents-of-review/section1/cancer-and-lcd/
一番炭水化物が少ないもので、35-37%炭水化物取得とのことです。まさに、この領域ですね。
これを見ると、脂肪、蛋白質を植物性のものをメインでとっている人は、炭水化物制限で、ハザードが増加するのではなく、むしろ、減少しています。
実は、炭水化物制限で、(中程度の制限であっても)ハザードが下がるが、大量の動物性の脂肪、蛋白質の摂取でその効果が打ち消されてしまう、とも読み取れます。
また、ローカーボスコア10(35-37%)では、よく見るとハザードが下がり始めているようにも見えます。その先の研究結果がほしいですね。
欧米での研究では、少なくとも一般人は、糖質に相当する言葉がないため、炭水化物制限をすると、食物繊維も制限してしまうという状況になり、ハザードが上がるのではないかと思います。
また、摂取量ではなく、比率だけで比較しているため、糖質を十分食べ、かつ、肉をいっぱい食べるという、全然糖質制限になっていない人がかなりの割合いるのではないかとも思います。
長くなってしまいまして申し訳ありません。
お忙しいところ申し訳ありませんが、お暇なときに、この論文に関して考察していただけると助かります。

初めまして。烏賊と申します。
年明けとともに糖質制限を開始して、身長173.5㎝体重86㎏から約1か月で81㎏まで減りました。
今までダイエットと名のつくものはことごとく失敗していたので、糖質制限最高ーっと思ってた矢先の「糖質制限は死亡率が上がる」という記事・・・。
ツイッターでも記事が一人歩きした感じで、気になっていつも拝見させていただいてるこのブログをのぞいてみると、早速その記事に対する見解が。中途半端は糖質制限は良くないということでいいんでしょうか?
私的には、死亡率が1.3倍になるてのがどのくらい怖いのかようわからん、てのが本音ですね。
とりあえず順調に体重も減って、カラダの調子も良いので糖質制限を続けていきたいと思います。

ふとつまらない事が気になりました^^

高糖質群(糖質60~70%)
中糖質群(糖質30~40%)
糖質制限食(糖質10~20%)

では糖質 20~30% は?^^
まーー高、中なので低糖質群?^^
その範囲はどーなるんでしょうね^^

20~30% て御飯だと1食でどれくらいだろう?^^

 初めまして、玄米といいます。
江部先生の糖質制限食に興味を持ち、開始して2か月となります。もともと検診で血糖値が指摘されることもあったため、ダイエットを兼ねて実施しています。おかげさまで、血糖値の変化は、まだ検診がないためわかりませんが、体重は5キロ以上減りました。しかし、中等度の糖質制限はかえって良くないという説があることを知り不安になりコメントしました。
 現在私が実施している糖質制限食はスーパーではありません。目に見える砂糖、麺類、イモ類、せんべい等のお菓子は、まったくではありませんが食べないようにしています。主食は玄米ご飯150グラムと決めて食べています。夕食は主食は取りません。野菜多めに肉魚、豆腐や納豆を食べるようにしています。アルコールは糖質0のビールを飲んでいます。
 このような感じですが私が実施していることは、血糖値改善や安全性には問題ないのでしょうか、教えてください。
追伸・・・朝の副食は味噌汁とちりめん雑魚、昼は小さめの1段弁当にご飯とおかずは半々なのでカロリー的にはそんなに高くないと思います。また、普段は気を付けているのですが、たまにある飲み会などでは少々気持ちが緩んでしまいます。

ありがとうございました。
安心しました。
これからは、自信持って続けていきたいと思います。
また何かとご教授いただければ幸いです。

お久しぶりです、カルピンチョ先生。

どこにコメントを付けたら良いのかわからなかったので、とりあえずここに・・・

さて、既にお読みとは思いますが、日経メディカルONLINEに以下の記事が掲載されていました。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/ada2013/201306/531262.html

「低炭水化物/高脂肪食で妊娠糖尿病患者のインスリン抵抗性が悪化」との標題ですが、記事中に『炭水化物45%、脂質45%、蛋白質15%と、炭水化物60%、脂質25%、蛋白質15%』の記載があります。
「炭水化物45%が低糖質」です!

どう考えても「中糖質+高脂質」の極悪パターンですよね?

おまけに『~糖代謝や胎児への影響を調べるために、患者特性を揃えた11人の妊娠糖尿病患者(平均BMI:33.5?/m2)を対象に無作為比較試験を実施した。』とありますが、BMIが33越えとは既に大デブじゃないですか?例えば、身長170cmの人を想定すると体重100kgオーバーになります。既にインスリン抵抗性は十分悪くなっていると思われる患者を相手に、更に「命を縮める極悪パターン」の食事を与えること自体、犯罪的とも思えます。

わずか11人というサンプル数の研究結果がどれほどのものか、私には評価のしようもありませんが、ちょっと少な過ぎるのではないか、とも思いました。

ご多忙とは思いますが、先生のご意見を伺いたくコメントしました。よろしくお願い致します。

先生のログを拝見していると、「どうも医者って人間を
修理するといっても、薬をだすか、体を開いて修理する
専門家なんじゃ?」という気がします。

反糖質制限な先生方って、要は自分が関与しないで
人間が自分で自分の体を修理できちゃうのが面白く
ないだけなんじゃ?

まぁ人間にしてみれば、安上がりでお手軽な方法が
何にしても良い訳ですから、そりゃ医者に行くなんて
めんどくさい事をしないのが体を修理する上では一番いい。

しかも自分で自分にやってる修理の結果がすぐに測定
できてデータになるのが糖尿病の良い点ですから。

このトビラで提案があった「自主的なデータ提供の集積化」
なんてやられた日には、お金を使って統計を取ってる
ひとたちが無意味になってしまいます。

まぁ専門家のプライドやらお仕事がなくなる事は
どうでも良いといえばどうでもいいので、いち人間と
しましては、お手軽な糖質制限という方法で健康を維持
したいと思います。科学的にも正しいという結論が出ている
方法ですしね。

>このメタアナリシスは、高糖質群(60~70%)と中糖質群(30~40%)の比較であり、糖質制限食(糖質10~20%)の群はどこにも登場しません。

こんにちわ。高血糖が高死亡率の原因なら、高糖質群の死亡率が一番高くないとおかしいですね。
また、糖質10~20%のみを「糖質制限食」と定義するのも恣意的だと思います。

確かに糖質10~20%の群はどこにもないのですが、ないからと言って、無害と断定はできません。むしろ自然な推論として、中糖質群でも危険なのだから、低糖質群ではもっと危険だろうと普通の人は考えると思います。
山田先生以外の糖質制限派の医師は、ケトン体の害に無頓着というか、ケトン体賛美が強いと思います。どこまでエビデンスに基いているのか不安です。
AGEの専門家である山岸久留米医科大教授は、「糖化を恐れるあまり、厳格な糖質制限をするとかえって逆効果。ケトン体は、糖を経由せずタンパク質を直接AGE化する」と警告しています。

低糖質群の危険性を長期的に証明した論文がないのをいいことに安全だというのは問題がある。たんにデータがないからといって、安全が積極的に証明されたわけではありません。

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プロフィール

carpincho3

50代の男性医師です。低糖質ダイエットを実践してその効果に驚き、このサイトを作りました。

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私のブログをまったく読まずに一方的に質問を投げかけるのはおやめください。 いただく質問の答えは、ブログ内の記事、あるいはコメントでのやり取りに記載されている場合が多いと思います。 量が多くて読むの大変だから、ということであれば、知恵袋などの質問サイトをご利用なさってはいかがでしょうか。 また、コメントへの返信やメールへの返信は「無償の善意の第三者」としてやり取りさせていただいているつもりです。 自分の家臣に問いただす殿様みたいな非常識な投げかけは、ときに無視しますので、あしからずです。 コメントやメールには医学的に間違いないようにお答えしたいと思いますし、急に忙しくなって対応できないこともありますので時間がかかる場合があります、ご了承ください。


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