肥満のない方での糖尿病発症の原因とは?
「日本人は欧米人とは遺伝的体質が違うから欧米と同じには考えられないのだよ。」
糖質制限に反対する先生方、二言目とは言いませんが、三言目ぐらいにはこういわれます。
特に、
「イギリス糖尿病学会もアメリカ糖尿病学会も糖質制限食を選択肢の一つとして公式に認めていますよ?」
そういったときにこの返事がきます。
ま、その後に
「日本人はずっと稲作を続けているから・・・。」
などと言い出そうものなら日本における稲作文化とヨーロッパにおける小麦文化の話を年代を言った上で引き合いに出して反駁して黙り込ませることができるからいいのですけれども(笑)、
「ともかく違うものは違うのだ!」
の一点張りの先生方もいらっしゃいます。
そういう方々が例として挙げられることが多いのが、
「日本人は肥満もしていないのにインスリン抵抗性の高くなる2型糖尿病患者がいる。」
というものがあります。
確かに、生活習慣が原因となって2型糖尿病になる患者さんの非常に分かりやすい説明は、以下の通りです。
1.基本的に糖質を食べ過ぎるから、基礎代謝の高かった若いころはともかく、年を取ると、食べた糖質がどんどん脂肪として蓄積される。
2.肥満し、特に内臓脂肪が増えて慢性炎症状態が惹起される。
3.そのために脂肪組織、肝臓、筋肉組織など様々な体組織でインスリン抵抗性が上がる。
4.だから食後高血糖を下げることができなくなる。
「欧米人はこうでしょう、でも、日本人は太ってもない、標準体重の範囲内にあるのにインスリン抵抗性が上がる人が多いんだ。だから、アメリカやイギリスの糖尿病学会の言ってることは日本人には当てはまらないんだ、つまり、糖質制限なんていう欧米人だから対応できるようなバカな食事制限をやっちゃいけない。」
(・・・そんなら欧米で開発された糖尿病の薬も使っちゃいけないって理屈になることに気づかないみたいだからおかしくて(笑))
でも、確かに、日本人には太ってない、ときにはむしろ痩せたままで2型糖尿病やIGT(耐糖能障害)になる人が多いようです。
これ、どうしてなんでしょうか?
この不思議への明確な回答が、この本の中に紹介されていました。
日本人だからこそ「ご飯」を食べるな 肉・卵・チーズが健康長寿をつくる (講談社プラスアルファ新書)
以前にこちらのブログでも紹介した噛むだけダイエットの渡辺信幸先生の近著です。
世界で最も長寿の国のひとつである日本の寿命を延ばしたのは肉食です。
http://低糖質.com/review/cat22/post_107.html
噛むだけダイエットでは、何度も咀嚼してゆっくり食べることで血糖値上昇をゆっくりにさせること、消化液分泌や咀嚼筋運動による血流亢進などの効果をまず説いて、それが達成できた人に糖質を徐々に減らすことを説いておられました。
その方が導入しやすいからですね。
ですが、今回はストレートをど真ん中に投げ込んでおられます。
いかにして糖質制限の理論について説明されているのか、詳細は読んでいただくにしても、この中に紹介されている症例、こちらが今回の疑問の答えの一つとなります。
文章を抜粋して紹介します、以下です。
*****
A子さんは50代後半で、ある時は咳が止まらない、別の時には頭痛とめまい、また別の時には腹痛と吐き気といった具合に、次から次にどこかを悪くして受診に来られる方でした。
特に持病らしい持病があるわけでもないに、しょっちゅう体調を崩しては、毎月のようにやってくるのです。
問診すると、いつもはきはきとした答えが返ってきますし、何日も寝込むほどではないそうなので、元気はそれなりに十分。ですが、どうにも顔色がよくありません。
体調を崩して受診した方なのだから顔色が悪くて当たり前かもしれませんが、病気でそうなったようには見えません。
よく見ると、シワというほどではないけれども肌がカサカサしていて、髪もパサパサ。
聞いてみると、スキンケアやヘアケアにはかなり手をかけているとのことでしたが、高価なものであっても期待したほどの効果は得られていないようでした。
体重は63~64キログラムで肥満ではなく、標準体重より少し重い「過体重」に分類される体格だったと記憶しています。
とはいえ、腕や脚がぽよんとたるんで筋肉がついておらず、動作からも機敏な感じを受けません。
女性には失礼ながら、外見だけでかってに判断するイメージでは、実年齢よりはるかに上に見える方でした。
悪くなるのが消化器系だったり呼吸器系だったりと、毎回違うのも気になります。単なる上気道炎(風邪)だと思えるような症状の時でも、咳や鼻水が長引くことが多いのもいささか不思議でした。
ところが、何度目かの来院のときのこと。
買い物帰りに受診したA子さんの荷物を見て、ピンとくるものがありました。
スーパーの白いビニール袋から透けて見えていたのは野菜と飲み物ばかりで、肉や卵が入ってなかったからです。
そこで私は、「普段どんなものを食べていますか?」と質問してみました。
答は予想通り、朝食も昼食も夕食も野菜と穀物ばかり。
A子さんの毎日の食事は、ほとんど炭水化物だけで構成されているようなものでした。
たんぱく質と脂質を含む食品は可能な限り控えて、食べたとしても豆腐や納豆などの植物性たんぱく質を少量だけ。
「動物性たんぱく質は動脈硬化になるから」
と徹底的に避け、摂取カロリーを抑えられるだけ抑える食生活は、まさに粗食・菜食そのものでした。
ただし、大好きだという甘いジュース類だけは我慢せず、毎日1~2リットルも飲んでいました。
暑い沖縄には、とても多いタイプです。
すべての状況を重ね合わせると、A子さんを次々と襲った体調不良の原因は、低栄養意外に考えられませんでした。
若いころからずっと肉や脂を控え、野菜と穀物ばかりの貧弱な食生活を送っていたせいで栄養が不足し、少しずつ体が弱っていたのです。
加えて、ジュース類に含まれる大量の糖分も追い打ちをかけました。砂糖や果物などの糖分も炭水化物ですから、人体にとって重要な栄養素ではありません。
こうしてA子さんは炭水化物に偏った食生活を長年続け、そのために頭痛や倦怠感に悩まされるとともに、風邪をひきやすく長引かせやすい体質になってしまったのでした。
*****
A子さんのこのような状態を見て、渡辺医師は根気よく食事指導をされます。
たんぱく質や脂質を積極的に摂取して、炭水化物を減らすように、と。
しかし、A子さんは反論します。
*****
「私、何年も前に白米をやめて玄米にしました。ウォーキングもしていますし、体にいいサプリメントも毎日飲んでいるから健康には自信があります。これまで大きな病気や入院をした経験もありません。それなのに、どうして食事を見直す必要があるんですか?」
*****
日本人には肥満でもないのに2型糖尿病になってしまう人が少なからずいる理由がこの方の症例に凝縮されているように思います。
ご飯とお味噌汁と季節の野菜を少量、ときたま干し魚、そしてお漬物だけの粗食、それで身を粉にして働くのが美徳であると考えられてきました。
脂の滴るステーキを食べるのは贅沢どころか、悪であると。
粗食こそが美徳であると。
そういう粗食を長く続けていることが、低栄養状態を作り出します。
そこに「砂糖たっぷりの嗜好品(清涼飲料水)」を日常的に追加することが、様々な疾患を作り出すのです。
つまり、日本人で肥満していないのに、食生活に気を使っているはずなのにインスリン抵抗性が上がり、2型糖尿病になってしまう方々はこれに該当する可能性があります。
体質の問題だけでなく、日本人が好む食事内容に大きく影響された結果であると考えられるのです。
さて、このA子さん、その後、どうなったでしょうか?
渡辺医師はどのように彼女を指導したのか?
詳細は本を読んでみてください。
でも、結果の一部だけを抜粋して紹介してみます。
*****
「先生、私の身体がどこか変わっちゃったみたいです!30分ぐらいしかできなかったウォーキングを1時間に増やしても大丈夫だし、ぐっすり眠れるようになって体がぜんぜん疲れません。どうして、もっと早く教えてくれなかったんですか?」
*****
日本人だからこそ「ご飯」を食べるな 肉・卵・チーズが健康長寿をつくる (講談社プラスアルファ新書)
スポンサードリンク 2014年5月17日 12:16 スポンサードリンク
(個人情報につき管理人が削除、以下、〇も管理人による伏字)〇がんを糖質制限で治そうとしていた人が、〇腫瘍になったそうだ。
腫瘍はかなり〇〇〇〇、(個人情報につき管理人が削除)
こんなアホな記事を書いてる場合か?
武田さん
どういう脈絡でここにそういうコメントをお書きになるのか理解に苦しみますが、「糖質制限すると癌になる」とお考えだということでしょうか?
もう少しわかりやすく書いていただけますか??
品川在住改め、ゆかりです。
なんなんでしょうね、女って。
教えろ教えろってうるさいくせに、教えても何もしない。
やらない/できない言い訳を言う。
ああ、めんどくさい。
一番最初のカキコミの人もめんどくさい。
糖質制限=ルルドの泉、だと考えちゃうんですかね。
短絡的な思考。
糖質制限したって、私の性格の悪さは変わらないし、太い脚と足首も変わりません。
プププ
カルピンチョ先生 今晩は
武田さんが言っているのは、〇〇〇〇〇さんのことだと思います。
(はい、そう書いてありましたが、ご本人からこの病状について書いてよいかどうかの意思確認をしたわけではないので伏字にさせていただいています。)
私も、このコメントには、「ムッ」としましたが、一歩二歩距離を置いて考えてみると、武田さんのものの言い方からは、お気の毒ですが、愛情の薄い環境で育った方なのではないかと思われます。
人が、必死でがんと戦っているときに、[ざまを見ろ他の部位でも発生したろう。糖質制限なんか意味ない」と言わんばかりの発言は、普通の感覚を持った人では出来るものではありません。
ご自分が、がん患者の身になれば、到底そういう言葉は出ません。
(そうですね、残念な方です。)
がんは、同時に、さまざまな部署で成長していると言います。
「糖質制限食」「ケトン食」は、がんに対して決定打にはなりませんが、「有効だ」との研究発表もあります。
糖尿病・認知症・生活習慣病・がんに対して、一定程度有効だと、私は考えています。
ゆかりさん
切れてますね(;^ω^)。
ま、あせっても仕方ないですし、「馬を水辺に連れていくことはできても水を飲ませることはできない。」、ってイギリスの諺にもあります。
他山の石ということで、ぼちぼちいきましょうよ。
カッカしたら損ですよん。
わんわん こと長谷川さん
コメントありがとうございます。
私も武田さんのこのコメントを読んだ時にははらわた煮えくり返りました。
人の生き死にに関わるプライバシーをネタに噛みついてくるなんて、社会人として最低な方です。
もしも医療関係者だったりしたら言語道断、人間として、おおいに問題です。
その医療機関を、〇〇〇〇〇〇〇〇・・・○○○してやろうかとさえ思いました(自粛で伏字)。
・・・でも、そこでカッカしては相手の思うつぼですよね。
憎しみは憎しみの連鎖しか生みませんからね。
おかげさまで記事が複数書けましたので、順次、公開させていただきます。
カルピンチョさん
近藤誠氏をはじめとする従来の癌治療について否定的な見方をする情報を読むようになって、癌というのはなりやすい人がなる病気であって、再発や転移するのもその人の習慣が変わってないのだから当然のように考えるようになりました。
近藤氏の癌と癌もどき理論というのも、その人の癌体質(?)の度合いで命を失うかどうかということではないかと。抗癌剤がしばしば激烈な副作用を及ぼすというのも、曲がった骨を無理やりハンマーで叩いて直そうとするようなもので、骨自体が砕けますよね。震災以降、放射線に癌発生の閾値があるかどうかという話もだいぶホットになりましたが、おそらく個人差が相当にあるんではないかと。
まあそれはともかく糖分無添加の梅酒というのを見つけましたのでご紹介を
http://ecofarm.jimdo.com/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%97-%E6%A2%85%E9%85%92-%E3%83%AA%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB/
強烈ですが美味い。
SLEEPさん
そうですね、癌の基本もまた
1.体質(遺伝子配列)
2.食事を含む嗜好や運動(生活習慣)
3.生活環境(環境)
この三つの複合だと思うのです。
唯一、自分でどうにかできるのは2番目の部分。
でも、三つのどれがどの程度の比率でがん発生に寄与するかは全く個人差によるもので、数値的には共通法則はなくて。
なるときはなっちゃう。
でも、私は放置はしない。
可能なら手術しますし、放射線も当てますし、分子標的薬も使うと思います。
自分が癌になったら、今ある最善とされる策の中から、QOLを大きく損なわない治療方法を選んで実行します。
(自分で自分のQOLが大きく損なわれると思うような治療しか選択できないなら放置するかな。)
そして、誰かにがんの治療を相談されたらそう考えてみることを勧めてます。
押し付けないけど。
この梅リキュールすごくおいしそうです!
情報ありがとうございます!
こちらに投稿してる武田さんと同じ人でしょうか?
投稿の主旨も共通してらっしゃる様ですし。
「はせがわクリニック奮闘記」
酒とゴルフとボウリング、そして時々診察。糖質制限で絶好調!
http://blog.goo.ne.jp/hasechyan/e/0eed5c305a0a952113874d75996c9e80
追伸:
以前に私が投稿したカレーの件ですが、その後コメントを見る事ができません。
できればカルピンチョ先生の御返事が読みたいのです。
特に内容に問題が無いようであれば、
御時間のあるときで構いませんので御対処願えれば幸いです。
m(__)m
カイゴロンさん
情報ありがとうございます。
なるほど、やはりそういう思い込みの方なんですね。
武田さんに対する回答的な記事を用意してあるのでアップします。
(この記事自体もその布石なんですけどね)
カレーのコメント、レッドカレーとかイエローカレーですよね?
おかしいな、公開して、お返事コメントも差し上げたつもりですが、確認してみます。
カルピンチョ先生、御配慮いただきありがとうございます。
昨日のテレビ番組でも肥満のない方の糖尿病が話題になっていました。
5/20放送テレビ朝日
たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学
身体を老けさせない秘密 第5弾!
発見!血糖値を下げる新ホルモンSP
>>食べ過ぎなどで太っている人が危険と思いがちだが、
>>川口巧(たくみ)先生(久留米大学医学部 消化器内科)によれば、
>>太っていない人の中にもうまくホルモンを分泌できずに
>>高血糖になっている人がいるという。
http://asahi.co.jp/hospital/onair/140520.html
http://kakaku.com/tv/channel=10/programID=22298/
http://matome.naver.jp/odai/2140058515122403401
「マイオカイン」というホルモンだそうです。
カイゴロンさん
私の理解ではmyokineというのは単独のサイトカインではなくて複数の分子を指します。
メインはIL-6ですが。
Role of myokines in exercise and metabolism.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17347387
この論文は無料で読めるので読んでみてください。
そのテレビ番組は見ていないので詳細はわかりませんが、myokineをうんぬんするよりも糖質をできるだけ摂取しないようにするのが手っ取り早いと思います。
ただし、糖質代謝に問題がある人の場合はその限りではありませんが・・・
って歯切れも悪くなるしわかりにくくなりますねえ。(^^;)
確かに食文化の違いもあると思いますけど・・・
そもそも、日本人の体って「飢餓状態の到来を想定してないのでは?」
脂肪細胞の脂肪蓄積量の許容量が少ないのではないか?
糖質信者さんたちが言うようにそういう意味では糖質食に適応してるとは思うんですね。
てーか、そもそも、「飢餓に備える」ために「脂肪を蓄える」んですよね?
もちろん、基本的な細胞の性質だから、糖質を取り込めば余った分は脂肪に変換して蓄えるのは当然でしょうが・・・
僕にはどうしても、日本人(に限らず程度の差だけで欧米人も)の脂肪細胞は「あまりにたくさんの脂肪を蓄えることを拒絶してる」んじゃないかなと思えます。
欧米人の場合、「将来の飢餓に対応するために脂肪を可能な限りたくわえようとする」だから体重が200Kgの殆どが皮下脂肪みたいな状況まで追い込まれても糖尿病にならない人もいる。(うらやましい)
むしろ、糖質をコメなどから比較的好きなときに好きなだけジャストインタイムに摂取することの出来た日本人の体は根本的に「飢餓の到来を想定していない」状況に対応してるんじゃないかな?
その代わり、食べた糖質はその分を消費するような労働があったから、収支がプラマイ0で安定していた。
むしろ、節約遺伝子とかの働きがあるのは、糖尿病の因子が少ない人か、「脂肪の上限を決める遺伝子が関与してる」とかじゃないのかな?とか、個人的には感じましたが…どうでしょうか?
>AWC34さん
3年前の記事にコメント、ありがとうございます。
文章が部分的によくわからないので、小分けして回答させていただきます。
>そもそも、日本人の体って「飢餓状態の到来を想定してないのでは?」 脂肪細胞の脂肪蓄積量の許容量が少ないのではないか?
>むしろ、糖質をコメなどから比較的好きなときに好きなだけジャストインタイムに摂取することの出来た日本人の体は根本的に「飢餓の到来を想定していない」状況に対応してるんじゃないかな?
・・・そんなことないと思いますよ、日本の本土に人類が到達したのは1万5千年前ぐらいで、それは主に南方あるいは北方からから島伝いに小さな船で来た人々(縄文人)です。
そして5千年から3千年前ぐらいに航海技術が発達したことで朝鮮半島から次の人類集団がやってきて(弥生人)、そのミックスが現代の日本人の基だと考えられます。
基本的に縄文人は狩猟採集生活が中心で、稲作は非効率的な栽培しかできていなかったと推定されています。
集約的な稲作が確認できるのが3000年前ぐらいですが、それでも単位面積当たりの効率は悪いです、今のようにたくさんの米は取れませんでした。米を食べることができるのはごく一部の支配階級の人間だけだったと考えられます。
戦国時代に秀吉が米を通貨の代わりに使い始めて、その制度を引き継いだ徳川幕府が米による年貢を徹底しました。
そうなって初めて、日本全国でたくさんの米が作られるようになりました。
流通量の少ない貨幣の代わりに保存の効く米を使おうというアイデアなので、食料ではあるものの、貨幣的価値が高いために江戸時代前半では庶民の口には入りませんでしたが、次第に生活が安定すると一般庶民にも手に入る食べ物に変わります。
しかし、江戸時代後半にあっても米が十分に行きわたり、余っていたのは江戸か上方の大都市圏、そしてその周囲の豊かな農家だけの話で、それ以外の日本人にとって、米を腹いっぱい食べるのは憧れの食事でした。
それを端的に表すのが明治時代の志願制の兵士の募集のキャンペーンです。
「陸軍に入れば毎日6合の白米を支給します。」
これに憧れて入隊する農家の若者が九州や東北にはたくさんいたといいます。
結局、すべての日本人が今のように米をいつでも食べられるようになったのは第二次世界大戦後のことです。
つまり三世代前くらいからですね、日本人がいつでも好きな時に糖質を摂取できるようになったのは。
実際、私の祖父は明治生まれの田舎の開業医でしたが、祖父母に聴かされた祖父母の幼少時(明治時代後半)の食事内容は決して豊かなものではなかったですよ。
それまで、基本的に日本人は常に飢餓にさらされていたはずです。
というか、モンゴロイド(主なアジア人)自体が負け組の飢餓組だと思うんですよね。
食物が豊かに手に入るヨーロッパから北の大地や果ては北極圏、南のジャングルから東南アジアの島伝い、そういう環境の悪いところに3万年~2万年前に移住していかざるを得なかったグループがアジア人であると考えると、その移住は「食を求めて、でも強い人類のいない新しい劣悪な環境へ」という移住であったはずですから、飢餓との戦いと隣り合わせです。
飢餓に対応するための節約遺伝子(変異)はアメリカインディアンを含むモンゴロイド(アジア人)に広く受け継がれています。
> 僕にはどうしても、日本人(に限らず程度の差だけで欧米人も)の脂肪細胞は「あまりにたくさんの脂肪を蓄えることを拒絶してる」んじゃないかなと思えます。
・・・はい、これは推測なさる通りでよいと考えます。
肥満でインスリン抵抗性が高くなるのは、インスリンが作動して糖質をとりこむ脂肪や筋肉に、すでに体脂肪が十分に蓄積してしまっていて、
「旦那、これ以上は無理ですぜ、取りこめませんや、もう糖質はご勘弁を」
となっていると考えていいかと。
この考え方は肥満が先行して2型糖尿病になる人の糖尿病発症メカニズムの基本コンセプトです。
で、この「脂肪細胞が脂肪を取りこめる量が日本人の場合は欧米人に比べて少ない」という可能性が高そうだということについては私も賛成します。
はたしてそれが”「脂肪の上限を決める遺伝子」というものが存在していてそれによって規定されている”のかどうかは、科学的には答えようがありません。
> むしろ、節約遺伝子とかの働きがあるのは、糖尿病の因子が少ない人か、「脂肪の上限を決める遺伝子が関与してる」とかじゃないのかな?とか、個人的には感じましたが…どうでしょうか?
・・・ここ、文章が漠然としていて意味がわかりません(;^ω^)。
節約遺伝子といわれているものは何種類かあり、機能がわかっています、そのうちのどれがどのように関わるという意味でしょうか?。
むしろ、その働きがあるのが、というのは具体的にどういう意味でしょう?はて?
また、「糖尿病の因子が少ない人」とは具体的にはどのような人、あるいは因子を想定されているのでしょうか?
まだ考えが整理されてない段階での話なんで、ちょっと曖昧でしたね。
飢餓というのにイメージがどうもずれてるのかな。
好きに食べられるというのはちと語弊があるかもです。
継続的な「ひもじいけど飢え死にするほどでもない程度」の食生活ですね。
まあ、ヨーロッパといっても地域差が激しいので単一のモデルはつくりにくいでしょうが、飢餓といってもそれこそ羅生門的な、餓鬼で溢れかえるような致命的で深刻な日本なら歴史的飢餓となるようなものがわりと頻繁に間欠的におきていたのではないか?ということですね。
ただ、豊かな時はすごく豊かになったのではないかな?
この状況も産業革命まででしょうけどね。
対して日本(アジア全般)では、飢餓といっても、餓鬼が溢れかえるようなレベルというよりは、継続的に「常時食糧難」という軽いレベルの飢餓が多かったのではないか?(飢餓に備えようにも宵越しの金すら作る余裕がない?)
もし、欧米人と日本人を比較するなら、間欠的な「飢餓」に強いのが欧米人で、継続的な「食糧難」に強いのが日本人なのではないか?という
気がしてきたんですね。
ところで近況ですが、さいきん糖質制限でも、筋トレを含めても、120~230を右往左往状態でした。
で、上記のような考えに至り、思い切って、血糖値が100以下になるまで食べない作戦を決行しました。
間欠飢餓型食生活?
結果はおいおい実測していきます。
が、2日で1食しか食べれませんね(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
食糧難並みにひもじいです(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
測定リボンが切れたので、実測できてませんが。
ここ7年ほど悩んでいた高血糖性近視(乱視)がたった8日目で解消しました。
いままでは1mほどに寄らないとTv画面の番組表の小さい文字が読めませんでしたが、最近は3mほど離れていても読める程度に回復しました。
こうのもアリでしょうかね?
>AWC34さん
コメントありがとうございます。
>もし、欧米人と日本人を比較するなら、間欠的な「飢餓」に強いのが欧米人で、継続的な「食糧難」に強いのが日本人なのではないか?という 気がしてきたんですね。
・・・こう結論付ける根拠となりうる文献的資料をぜひ教えてください。
> ところで近況ですが、さいきん糖質制限でも、筋トレを含めても、120~230を右往左往状態でした。 で、上記のような考えに至り、思い切って、血糖値が100以下になるまで食べない作戦を決行しました。 間欠飢餓型食生活? 結果はおいおい実測していきます。 が、2日で1食しか食べれませんね(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ 食糧難並みにひもじいです(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
・・・う~ん、断食というか絶食療法でしょうかね?
2日に一食の徹底的なカロリー制限、身体壊しそうですね。
私ならまずやりません。
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_145.html
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_147.html
この辺の昔の記事もよろしければもう一度読んでみてください。
The Obesity Codeの週に1回程度の間歇的ファスティングならやってみるかもしれませんが。
>ここ7年ほど悩んでいた高血糖性近視(乱視)がたった8日目で解消しました。 いままでは1mほどに寄らないとTv画面の番組表の小さい文字が読めませんでしたが、最近は3mほど離れていても読める程度に回復しました。 こうのもアリでしょうかね?
・・・「高血糖性近視(乱視)がたった8日目で解消」これはわたし、わかりません。
単に老眼が進んできて一時的に近視の症状が中和されているだけではないかしら?
とも思いますが(;^ω^)、
いや、そういうご年齢ではなかったとすれば、失礼しましたです。
(私は53歳ぐらいから老眼は顕在化しました、現在進行形です。)
どなたか、厳しい摂食制限して視力が改善したという経験をお持ちでしたら教えてください。
ご無沙汰しております。
視力に関してですが、こちらの上田(牧師、医師)先生が1日1食で、黄斑変性が改善されたとブログにいたためておられます。1日1食は糖質制限ではありませんが、ケトジェニックですよね。
http://blog.livedoor.jp/bokushinoto/archives/70945112.html
すみません。自分のことを書いてなかったです。
私自身(緩めの糖質制限)9年目ですが、元からあった飛蚊症は改善せず、寄る年波で、緩やかに悪化している感じです。普通食の同年代の知人では、本が読み辛いとか言いますので、そうならないように現状をキープしたいと思っています。
しかし糖質制限界でも有名な眼科医の深作先生の本では老化に伴う目の症状は非可逆的とありますので、半ば諦めていたのですが、厳しい糖質制限や2日で1食で視力や黄斑変性が良くなるというのは、興味津々なのです。でもまだケトジェニックにトライする気にまではなっていないところです。
>ルバーブさん
情報ありがとうございます!
黄斑変性が食事で改善するのってインパクト大きいですね。
つくづく、現代の病気の多くは我々の食生活によって無用に作り出されているのだなと思います。
>ルバーブさん
>糖質制限界でも有名な眼科医の深作先生の本では老化に伴う目の症状は非可逆的とありますので、半ば諦めていたのですが、
・・・そうですね、私も新書を読ませていただきましたが、糖質制限してよくなるのは糖質摂取で悪化する部分だけだなあと考えておりました。
>厳しい糖質制限や2日で1食で視力や黄斑変性が良くなるというのは、興味津々なのです。
・・・やってみるのは個人の自由ですからね。体調が悪くなるようであればファスティングはするべきではないと思いますが、辛くもなくできる程度の「チートファスティング」であればいいのかなと思っております。
なかなかできていませんが(;^ω^)
上田先生ですが、お年は78歳で、ただ今断食2日目に入っておられるのですが、これはアームストロング式、全部の尿を飲みながらの飲尿断食。
上田先生の気付きが凄いのです。
高ケトンになると尿からケトン体が排出されますが、それを捨てずに飲むことで、エネルギー供給になり、断食期間が楽に延長できると!
あんまり凄いので思わずしつこくコメントしてしまいました(笑い)、お許し下さい。
しかしそもそもケトン体はアルコールの次にすみやかに体内で使われ、あまったものは排出される、体に取ってとても有益なものなら何故糖のように体内に溜めない仕組みになっているのか?もちょっと気になります。
>ルバーブさん
尿を飲むでありますかあ。←ここに反応(;^ω^)
でも、
>高ケトンになると尿からケトン体が排出されますが、それを捨てずに飲むことで、エネルギー供給になり、断食期間が楽に延長できると!
・・・確かにすごい発想ですね、なんか、超えています。
>そもそもケトン体はアルコールの次にすみやかに体内で使われ、あまったものは排出される、体に取ってとても有益なものなら何故糖のように体内に溜めない仕組みになっているのか?
・・・ケトン体はすでに「安定な脂溶性の脂肪の形」で貯められていたわけです。それが切り出されてエネルギーとして使われるときには「不安定な水溶性の短い状態」になります。
エネルギーとして使っていく上では不安定な方が代謝されやすく、より使いやすいということなのではないでしょうか?
また、体内に少ししか貯められないグリコーゲンと異なり、脂肪酸はいくらでも体脂肪銀行に貯めこめるので、ケトン体の再利用をするよりは使いっぱなしにした方がエネルギー効率がいいのではないでしょうか?
そもそも、ブドウ糖も過剰な分はすべて体脂肪に置き換わるわけですから、銀行の脂肪酸が安定、現場のケトン体は高性能な消耗品ということでいいんじゃないでしょうかねえ。
非科学的なコメントですみません(;^ω^)。
ご返答ありがとうございました。
なるほど
<・・・ケトン体はすでに「安定な脂溶性の脂肪の形」で貯められていたわけです。>
そういうことなのですね。
質問した後気付いたのですが、アセトンはマニュキュアの除光液と同じと言われるので、利用されない分はさっさと排出されるべきなのかな、と。
全尿飲法の理屈は胎児は羊水の中で自分の尿を飲んでいるからとの説なのですが、検索したら羊水は常に代謝されて3時間ほどで入れ替わっているので、全尿のリサイクルではないですよね。
なので、やはりこれは良い子はしない方が良さそうです、ってあの方以外誰もしませんよね。お付き合いくださってありがとうございました。
>ルバーブさん
自分のとはいえ、尿を飲むのはどうも無理そうです(;^ω^)。
砂漠や海で遭難したら考えます。。。