糖質制限食の長期的安全性の具体例かも~和田式ダイエット~
「糖質制限食を長く続けた場合の安全性がまだわかっていないから勧められないのだ。」
これは糖質制限に反対する医療関係者の言葉です。
反論として
京都の高雄病院の江部先生がかれこれ10年以上続けている、患者さんの数も数百人続けている、と言っても、
「コントロールを取って大規模で見ていないから、学術的には評価できない。」
そう言われてしまえばそれはそうです。
反論として
イヌイットは何千年も穀物を食べないで生肉中心の食生活をしてきたけれども、問題なく繁栄してきたよ、と言っても、
「遺伝学的に特殊な集団だからそれの厳しい暮らしに適合できた可能性がある。」
そう言われてしまえばそれもまたそうです。
もっとたくさんの「日本に住む人々」が「糖質制限食」を「長い期間」実践したような結果があればいいのにな。
そう思ってよく考えてみれば、あるかもしれません。
先日紹介した和田式ダイエットです。
和田式ダイエットでは食事は9品目から取ることになっています。
それは
肉・魚・貝・海草・豆・卵・乳製品・野菜・油脂
まさしく糖質制限食なのです。
和田式ダイエットに関して、精神科医師Aさんからコメントをいただきました。
和田式ダイエットは1960年代後半から1970年代初めにものすごく流行したダイエット方法であるとか。
団塊の世代の女性たちの多くが、和田式ダイエットに取り組んだ経験があるはずだというのです。
数万人から数十万人は、一度はこれを実践したことがあると思われます。
つまり、50年前にすでに日本では「糖質制限ダイエット」の一大ブームが起こっていたわけですね。
しかも女性の間で。
実践した女性たちのその後の健康状態はどうなのでしょうか?
もちろん、和田式ダイエットを実践した人の大部分は継続できないで普通の食生活に戻っていると思います。
(これを継続していると決めつけて考えることができるのは、BMJのあの論文の執筆者たちぐらいでしょう。)
けれども、数か月は実践した人はかなりたくさんいるでしょう。
(数年間ブームが続いたということは、ダイエット成功者が少なからずいたということですし。)
中には何年も何十年も継続して、健康と美しいプロポーションを保っている人もいるのではないでしょうか。
和田式ダイエットを実践した団塊世代の彼女たちがその後どうなったのかを調査して、健康状態を追跡することができれば、
「日本人における糖質制限食の長期的効果」
も、意外に早く確認できることができるかもしれません。
危険性に関しても、寡聞にして私が知らないだけなのかもしれませんが、
和田式ダイエットを実践したがゆえに、何か健康上の問題が起こったという話、これまでにあるのでしょうか?
少なくとも、和田式ダイエットを実践した人で腎障害者が多いとか、心筋梗塞になったとかいう話、私はまったく聞いたことがありません。
和田式ダイエットは、「50年間も日本人女性に愛され続けている糖質制限食のマニュアル」と考えてよさそうです。
理系丸出しのこのブログや、糖尿病患者向けの糖質制限ダイエットの本がどうも読みづらい、江部先生の本であっても、書店で手に取るのが恥ずかしい、そういうのに興味があることを家族に知られるのも恥ずかしい。
・・・という女性であれば、和田式ダイエットの本、おすすめです。
理論はどうでもいいから実用的で安い実践例をということであれば、この文庫本がベストです。
和田式9品目ダイエット献立 (講談社プラスアルファ文庫)
きれいな画像と食材、簡単な調理の手順が記載されています。
(私は酒飲みオヤジなので荒木式の簡単で完全糖質オフのレシピの方が好みですけど。)
あるいは、実践者のブログとかないかな?と思って探してみたらありました。
⇒☆和田式ダイエット 9品目の食事~実践ブログ~
この方は高校生のお子さんのお弁当もずっと和田式メニューで作ってらっしゃったようです。
低糖質お弁当の参考になりますね。
また、この方は「ごほうびケーキの日」を毎週金曜日に設けていらっしゃいます。
スイーツ好きの女性の場合、このぐらいの遊び心があるのが長期継続の秘訣なのかもしれませんね。
スポンサードリンク 2012年9月28日 14:48 スポンサードリンク
>「糖質制限食を長く続けた場合の安全性がまだわかっていないから勧められないのだ。」
>これは糖質制限に反対する医療関係者の言葉です。
そもそもこの考え方に付き合ってやる事は無いのでは?と思います。
「2年間の安全性はすででいる」
だからとりあえず2年を目途に取り入れればいいだけの話だと思います。
2年たったら?
もともと医療は全てオーダーメイドです。
その時の状態に合わせて食事療法なんて調整すればいいだけです。
それが出来ないのならその医師の胴体の上に乗っている物は役にたたないので無視すればいいだけです。
この手の論議はそもそも相手の話を聞く必要があるとは思えません。
ちなみに2年後には先行している人たちの実証が積みあがるわけだし。
なんだって問題はあるのだから1歩1歩乗り越えるだけだと思うのです。
naoさん
うんうん、実におっしゃる通りです。
「2年間は安全だと思われる」というお墨付きがADAから出ているわけですから、長期安全性をうんぬん言って2年間実践することさえ反対する医療関係者は、宗教を盲信しているか、子供のころから反日教育を・・・じゃなかった、自分の頭で考える能力を放棄しているとしか思えません。
まあでも、そういう人たちでも「一世を風靡した和田式ダイエットが実は糖質制限だったんだけど?」という事実を突きつけられると、子供のころ、あるいは青春の一ページに思いが戻って、その頃の素直な気持ちに戻れるんじゃないかと思ってこの記事、書きました。
いろんな人のいろんなセンサーに引っ掛かってくれたらいいなって(笑)。
聞く耳持たない人でも、説得しなければならない状況は訪れますし、交渉ごとは二枚腰三枚腰で取り組むしかないと思います。
それができないと領土問題には取り組めません。←ヨッパらしい。
国立国会図書館のHPで、「和田静朗」を検索してみてください
https://ndlopac.ndl.go.jp/F/H132IGN4BE3F2AJLX87MM1KTA9ICVHJY2FTCHERAU59UIG5ALB-73623?func=find-b-0
出版のピークが、1960年代後半~70年代前半にあることに気付かれるでしょう。そのルーツはすらりと美しくなる本(光文社1963)で、電子書籍で購入できます
wadaken.net/labo/book.html
精神科医師Aさん
ありがとうございます、国立国会図書館ですかぁ!
1963年の本がルーツだとまさしくほぼ半世紀前なんですね。
和田式九品目のタイトルが1970年、なるほどです。