食生活習慣病 ・・・生活習慣病という言葉は正確ではない
生活習慣病という概念が成人病にとってかわったのは1996年のことです。
しかし、生活習慣病という言葉、正確ではないように思います。
食生活習慣病なのです。
食さえ正せば、そのほかの要因はそれほど大きな問題ではないのではないか。
糖質制限を続けながら、糖尿病や高血圧の患者さんを診ているとますますそう感じてしまいます。
極端な物言いでしょうか?
いいえ、そうは思えないのです。
2型糖尿病はもちろん、高血圧も、動脈硬化も、それらが基盤となって発生する様々な疾患も、そして癌も
ほとんどすべてが、食生活習慣によって引き起こされる食生活習慣病なのです。
生活習慣病という概念が提唱されたのは1996年のことです。
それまで、ここに含まれる疾患の多くは成人病と呼ばれていました。
子供や、若者、20代前半ぐらいまでにはほとんど見られない疾患、
2型糖尿病、高血圧、動脈硬化などによって引き起こされる様々な疾患、そして癌であり、成人病と呼ばれていました。
もちろん、生まれつきの遺伝子変異(つまり先天的な体質)によってもそれらの疾患は発生し、その場合には小児や若ものでも発生します。
それでも大部分は成人になって、多くは中高年で発症していました。
さて、2015年後半ぐらいから、ここ2年ほどで糖質制限がどんどん普及してきたように感じます。
日本糖尿病学会や日本栄養学会がどれほど声高に糖質摂取が大事だと叫び続けようとも、世の流れは糖質制限を認める方向に向かっています。
そもそも、糖質60%摂取が正しい栄養摂取バランスだというコンセプトには何の科学的根拠もありません。
政策的な思い付きが見て取れるだけです。
→糖質摂取60%がベストバランスだとだれが決めたのか?
一方で、糖質制限という食事方法は今や日本を除く先進国の多くでは多くの学会で認められてきました。
国を挙げて糖質制限にシフトしている国もあります。
→スウェーデンは糖質制限を推進している
私自身も2011年からですが、糖質制限をしてみると多くの問題が解決しました。
1.体重が15㎏ほど減りました(カロリー制限していないのに)。
2.肝機能が正常化し、脂肪肝も消えました。
3.HbA1cが現在の基準で6.1%まで達していたものが、5.1%に減り、正常化しました。
4.血圧が140/90付近まで上昇していたものが、110/60まで低下しました(20代のころの数字と同じです)
5.食後の眠気が消えて、常時元気に働けるようになりました。
で、これ、私の周りの人や、私の受け持った患者さんにも勧めてみたところ、実践した人ではことごとく、同様の改善結果を得ました。
(数字は個人個人で違いますよ、もちろん)
これらの結果を得るためにやったことは食事を変えただけです。
運動はしていません。
カロリー制限もしていません。
糖質摂取量を減らして、その分、脂肪やたんぱく質の摂取量を増やしただけです。
それにより、
高血糖は改善し、肝機能は改善し、血圧は低下するのです。
体調も疲れにくく快調になり、仕事の効率もアップするし、毎日の余暇も楽しくなります。
若返った気持ちになります。
生活習慣病といわれていた多くの疾患が、食生活を変えるだけで消え果ててしまうのです。
生活習慣病だったのではない、
食生活習慣病 だったのだ!
糖質制限してみればそれがよくわかります。
今後、呼び名を変えるべきだと思います、生活習慣病から食生活習慣病に。
「それなら、運動などは必要ないというのか?
食生活さえ正しければ運動は必要ないのか?ふざけるな!」
そういう声が聞こえてきそうですが、それについては次の記事で。
コメントする
(お気軽にコメントして下さい☆丁寧にお答えします。コメントは承認されるまでは表示れませんが今しばらくお待ち下さい。)