糖質制限すると耐糖能が落ちるから危険という耐糖能の正体とは?
糖質制限を批判する先生や患者さんから出てくる言葉に
「糖質制限すると耐糖能が落ちる。」
というのがあります。
彼らの言う「耐糖能が落ちる」というのは、糖をたくさん摂取した時にそれを処理する能力が落ちるということです。
具体的には75gOGTTという試験の成績が落ちるというものです。
75グラムのブドウ糖を一気に飲ませて高血糖状態を生み出し、それを自力でどのぐらい血糖低下させることができるかという検査です。
(重症の糖尿病の人には危険な検査です。)
標準的に健康な人であれば、比較的速やかに血糖値を下げることができます。
血糖値が急上昇したのに膵臓のβ細胞が反応してインスリンをドバドバ放出して、インスリンの作用によりブドウ糖を肝臓、脂肪、筋肉などに吸収させて血糖を下げることができるからです。
(吸収したブドウ糖の多くは脂肪に変えて貯蔵されますけどw)
ところが、インスリン分泌機能の低下している人や、インスリン抵抗性の上がっている人ではこの反応が鈍くなります。
2型糖尿病の人がときどきこのテストをして、自分のインスリンを下げる能力がどの程度残っているかを観察するわけです。
2型糖尿病の患者さんは、なぜかこの危険な検査を定期的に(思い出したように)行います。
これが以前に比べるとすみやかに下がらなくなってきたら、「ああ、耐糖能が落ちている。」と、嘆くわけです。
さて、このインスリン分泌能力やインスリンへの反応性
毎日毎日糖質をカロリー比で60%摂取している人(一般的な現代人)と、
毎日最低限の糖質しか摂取していない人(糖質制限している人)とで、
比較した場合、どちらも同じような反応性だと思いますか?
それとも違うと思いますか?
これ、違うのが当たり前なんですよ。
高血糖の処理能力は、毎日糖質を摂取している人の方が高くなります。
お酒を飲む習慣が身についてきたときのことを考えてみてください。
あなたが初めてお酒を飲んだ時と、習慣的に晩酌をするようになってからとで、お酒への強さって同じですか?
違いますよね。
あきらかに、飲み続けている人の方がお酒に強いでしょ?
これはなぜかというと、肝臓がアルコールやアルデヒドを分解する酵素をたくさん作るようになるからです。
毎日、アルコールという毒物が注ぎ込まれるから、それを処理するために頑張るのです。
糖質と膵臓の関係も同じです。
毎日、高血糖という危険な状況が作り出されるから、一生懸命インスリンを作るようになるのです。
「糖質負荷すると耐糖能が上がる」、ということは、
「毎日酒飲むと酒に強くなる」ということと同じなんです。
肝臓が壊れるまでは楽しく飲めますねww
これを自動車の運転にたとえます。
糖質60%の食事を一日三回食べるというのは、一日三回、数時間のアクセル全開走行を車に強いているようなものなのです。
普通のエンジン(膵臓)なら、毎日毎日3時間の全開走行を続けていると傷んできます。
やがて全開でも早く走れなくなる。
それが、耐糖能が落ちてきたと言われる状態です。
でも、ターボをボルトオンしてやると、またパワーが出ます。
あるいは、電子制御で本当に効率よくガソリンを供給してやります。
それが、SU剤やDPP4阻害剤を使うということです。
パワーがよみがえったような気がしますが、、それはエンジン(膵臓)を傷めるだけです。
糖質制限していると、アクセルはほとんど踏んでいません、オートマチック車がとろとろ転がるような状態です。
この状態だと、エンジン(膵臓)は傷みません。
でも、回転数が低いので、急にアクセル踏んでもスピードは上がりません。
ましてや糖尿病の人が糖質制限した場合、膵臓は疲れ果ててたからゆっくり休んでいる状態、反応は鈍いはずです。
これが、糖質制限すると耐糖能が落ちると言われる状態です。
よ~く考えてみてください。
ボルトオンターボで熱だれしたエンジンに鞭打つのと、エンジンを休ませる低速走行に切り替えるのと。
どちらが望ましい状態でしょうか?
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あなたが、ターボをボルトオンしても高速走行し続けたいというのなら無理に止めません。
どうぞ糖質をたっぷり食べて、食後高血糖は薬で下げてください。
私は、医者としてはお勧めしません。
だけど、選択の自由はあなたにあります。
どうぞ、信じる方に突き進んでください、自己責任で。
先生、いつもとても分かりやすいお話をありがとうございます。とても勉強になります。
さて、私は糖質制限をしながらグラクティブを1日1錠飲んでいるのですが、ぶっちゃけ、グラクティブというのはどうなのでしょうか?
江部先生は「長期服用によってベータ細胞のインスリン分泌能が回復する可能性もある」とおっしゃっていますし、ほかの薬は飲んでいないので低血糖も起きたことはないですが…
飲んでも飲まなくても食後の血糖値の上昇具合が変わらないのであれば、飲まないほうがいいかなとも思ったり。
(バーンスタイン先生は食後の上昇は15以内がいいとお考えのようなので、グラクティブによってこれが達成できるのであれば飲むことに意味もあるのかなと思います)
たまには否セイゲニストな発言も~
実践!臨床栄養(東口高志・編)という本を栄養士業務を8年ぶりに再開するさい、業者の方に推薦させていただいた本です。
この本の内容に「糖質は主なるエネルギー源ですが、燃料として使われるだけではありません。核酸の合成やNADPHの供給を担うほか、複合糖質や糖鎖にも変換されます。」
とか
「…グルコースは50%が酵素や核酸の合成、構造タンパクに姿を変えるため、生体維持に欠かせない。」
などの記述があります。
糖質のみで必須アミノ酸を合成できる・・・と馬鹿な考えはしませんが、「アミノ酸から血糖への糖新生ができるなら、血糖からのアミノ酸合成ができないか?」とあるメーカーの方に伺っても「聞いたことがない」とのこと(そのかたは糖質制限に詳しい:余談ですが、脂肪主体の濃厚流動食の開発もちらほら、臨床データが不足して難航しているらしいですが)。
今、BCAAとかアミノ酸のエネルギー代謝の重要性をまとめているところ、この糖質由来のアミノ酸にてこずっています。構造タンパク(コラーゲンなどが生体維持に欠かせない)の合成に糖質は関与しているとのこと、いかがでしょうか?
>糖尿人の息子さん
アミノ酸とグルコースのいったりきたりは、あります。
有名なものに以下の回路があります。
グルコース-アラニン回路
グルコース-アラニン回路(Glucose-alanine cycle)は、肝臓から筋肉にグルコースを供給する代謝回路である。肝臓ではアラニンからピルビン酸に変換され糖新生によってグルコースが作られる。筋肉ではグルコースが解糖系によってピルビン酸に分解され、アラニンが作られる。グルコースとアラニンの両物質は血液を介して循環している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%B3%E5%9B%9E%E8%B7%AF
コメントで説明するのは大変なので、上のページ、および以下のWkipediaの複数のページの説明をよく読んで把握してください。
解糖系
解糖系(かいとうけい、Glycolysis)とは、生体内に存在する生化学反応経路の名称であり、グルコースをピルビン酸などの有機酸に分解(異化)し、グルコースに含まれる高い結合エネルギーを生物が使いやすい形に変換していくための代謝過程である。ほとんど全ての生物が解糖系を持っており、もっとも原始的な代謝系とされている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%A3%E7%B3%96%E7%B3%BB
ピルビン酸
ピルビン酸(ピルビンさん、Pyruvic acid)は有機化合物の一種で、示性式が CH3C(=O)COOH と表されるカルボン酸である。IUPAC命名法では 2-オキソプロパン酸 (2-oxopropanoic acid) と表される。α-ケトプロピオン酸 (α-ketopropionic acid) あるいは焦性ブドウ酸 (pyroracemic acid) とも呼ばれる。水、エタノール、エーテルなど、さまざまな極性溶媒や無極性溶媒と任意な比率で混和する。酢酸に似た酸味臭を示す。2位のカルボニル基を還元すると乳酸となる。
生体内では解糖系による糖の酸化で生成する。
ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の作用により補酵素Aと結合するとアセチルCoAとなり、クエン酸回路や脂肪酸合成系に組み込まれる。
また、グルタミン酸からアミノ基を転移されるとアラニンになる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%B3%E9%85%B8
アラニンアミノ基転移酵素
アラニンアミノ基転移酵素(アラニンアミノきてんいこうそ、Alanine transaminase, ALT, EC 2.6.1.2)は、GPT(Glutamic Pyruvic Transaminase、グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)とも呼ばれ、ピルビン酸とグルタミン酸をアラニンとα-ケトグルタル酸に相互変換する酵素である。
人体のほとんどの組織に含まれているが、なかでも肝細胞への分布が圧倒的に多い。そのため、肝細胞の破壊(あるいは細胞膜の透過性亢進)の際には血中濃度が上昇する(逸脱酵素)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E5%9F%BA%E8%BB%A2%E7%A7%BB%E9%85%B5%E7%B4%A0
以下のページにも詳しく書いてありますが、詳しすぎて読むのが大変ですよね。
絶食時の代謝
http://hobab.fc2web.com/sub4-zesshoku.htm
上に紹介したWikipediaのページを自分で読んでいただいて、わからないところを自分で調べられた方がわかりやすいかと思います。
まあ、私も全部覚えているわけではなくて(学生の時は生化学も再試だったし)、テキストを見ながらのこの返信を書いたのですが。
>みさこさん
個人的には、飲まなくてもいいと考えています。
糖質制限をきっちりされているのであれば食後高血糖はほとんどないはずですから、必要ないことになります。
「長期服用によってベータ細胞のインスリン分泌能が回復する可能性もある」
ということがどの程度期待できるのか、文献がどれを指してのことなのかわからないので、私にはよくわかりません。
この薬に関しては、膵炎や膵臓がんの発生が誘発されるのではないかということが危惧されたりもしました。
これまでの様々な疫学情報は問題ない、としていますが、まだもう少し時間をかけて評価を待ってもいいかなと思います。
2014年から2015年にかけての論文も歯切れは良くないです、まだ発売されてそんなに時間がたちませんからね。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25488788
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25171159
ということを考えると、もう数年待ってみてもいいと思います。
でも、ときどき糖質摂取するの、というのであれば、選択肢の一つかもしれません。
>みさこさん
これですかね?
J Biol Chem. 2011 Jul 22;286(29):25467-76. doi: 10.1074/jbc.M110.217216. Epub 2011 May 25.
Protective effects of dipeptidyl peptidase-4 (DPP-4) inhibitor against increased β cell apoptosis induced by dietary sucrose and linoleic acid in mice with diabetes.
Shirakawa J1, Amo K, Ohminami H, Orime K, Togashi Y, Ito Y, Tajima K, Koganei M, Sasaki H, Takeda E, Terauchi Y.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21613229
無料で読めますので、読んでみてください。
今日はわたしはもう限界(;^ω^)。
カルピンチョ先生、お忙しい中どうもありがとうございます!
じっくり読んでみます。
いま血糖値90前後で安定しているので、とりあえずこのまま様子を見ようかなと思います。
↑
すみません、うっかり名前を入力をするのを忘れてしまいました。みさこです!
詳しい資料の提示をありがとうございます。
頭があまり良くないので時間をかけて、飲み込んで行こうと思います。
とりあえず
・糖質由来のアミノ酸は糖原性アミノ酸のみ
・ALT値の上昇に伴うとき限定で糖質→アミノ酸の代謝が活発化(?)
・BCAAは肝臓由来ではないアミノ酸のエネルギー代謝経路+α
・BCAA以外のアミノ酸のエネルギー代謝はいったん肝臓内でグルコースに変換してから
・脂肪酸から糖質への変換はなく、β酸化からのアセチルCoAかケトン体からのエネルギー供給がメイン
という大まかな解釈をしました。
>みさこさん
ありがとうございます、ipアドレスと文体でたぶんそうだろうなと。
DKA経験者としては厳しく取り組む。
正解だと思います。
>糖尿人の息子さん
いえ、アミノ酸のバリエーションについては気にしていなかったので勉強になります。
ありがとうございます。
「生体に入った糖質の内、解糖系・TCA回路・呼吸鎖で代謝されるのは、50%以下であり、殆んどの糖質は、脂質や、蛋白質に変換されます。」
「脂質(脂肪酸)は、グルコースやアミノ酸に変換することは、出来ません。」
「蛋白質(アミノ酸)は、主に肝臓で代謝され、糖新生でグルコースに変換出来、また、糖原性アミノ酸は脂肪酸に変換出来ます。」
とあります。
糖質側から見た代謝の流れは、半分は脂質かアミノ酸に変換されるなら、痩せ体型のひとは糖質からアミノ酸代謝(糖原生アミノ酸)が優位になっている、肥満体型になる人は脂質代謝が優位になっていることかも。倹約遺伝子はもしかしてこれの割合の違いが発現している???
糖質制限否定人もこれぐらいの論理の展開をしてもらいたいですねー(自画自賛です)でもアミノ酸が不足したら肉を、脂肪が不足したら脂分を食べれば解決しちゃうでので、「ぜひ糖質を!」にはならんですね、バランスよくアミノ酸を各種、脂肪ももちろん各種摂取しましょうですから。
健常人が血糖を120~80mg/dlでコントロール予定の血糖を、20~30年かけて140以上に食事で無理やり設定せざるを得ない状態をキープされ続けた結果、加齢による膵臓の性能低下のため、インスリンの効きのタイミングや量を徐々にズレさせることになってしまい、(糖質⇒脂質)代謝優位に傾いていく。中年太りやビール腹になるタイミングでインスリン抵抗性が高まり、高血圧や糖尿病を伴わせるのでは。
子供は成長ホルモンとかの分泌が盛んで大人とは摂取した糖質のリアクションが異なっているかも。肥満した子供もいるので一概にはまとめることはできませんが、脂肪分の摂取をある程度増やすと自然と食事量が減少するかもしれません(想像です)。
調子にのって連投しています。「勘違いすんなよ若造が!」な指摘があれば勉強させていただきます、よろしくお願いします。
糖尿人の息子さん
いろいろ楽しまれてますね。
自分の頭で考えることはとても重要ですからぜひその姿勢で頑張ってください。
あえて言えば、仮説を提示するときにはエビデンスが必要です。
研究者は実験でそれを証明します。
われわれインターネットおたくは、それを論文などで代用するわけです。
糖尿人の息子さんの提示される仮説にはエビデンスが提示されていません、このままでは思い付きレベルです。
ぜひ、その仮説の裏付けとなるエビデンスを探してみてください。
またあとからコメントしますね。
ちょっと時間をください。
耐糖能の問題は、
糖質制限して低下した耐糖能は、再び糖質摂取開始したら元に戻るのか?だと思います。
糖尿病の人や健康のために 一生 続ける人はいいのですが、ダイエット等で一時的に糖質制限した人が再び炭水化物摂取開始した時にどうなるのか?
かるぴんちょ先生にはお世話になっているので、
人体実験のデータを差し上げます。被験者はワタシ。
45歳オス 身長:172cm 持病歴:デブを除きなし
体重:30歳までが87キロ 30~43歳はふつうの節食
ダイエットで70キロ前後、43歳~45歳に糖質制限、
45歳の今は62キロ
で、糖質制限時に、糖質制限+365日毎日1時間連続
ウォーキングというのをやっていました。
ところが時おり糖質の誘惑にまけて、
菓子パン(メロンパンとか)を食べてました。
すると意識が無くなるレベルで眠くなります。
1駅乗過ごしとか、水を口に含んでゆっくり
飲んでいて、思わず口からこぼしそうになったり。
「パン食う=睡眠薬を飲む」のと同じでした。
で、シロウトの分析なのですが、糖質制限のおかげで
すい臓の働きがよくなって、インシュリンがドバドバ
出るようになった上、運動のおかげでインシュリンを
受ける体の側でも、インシュリンの利きが非常に良く
なった為ではないか。
その結果、異常な低血糖状態が発生したのでは?
したがいまして「糖質制限スル=耐糖機能低下」
の完全等式は成立しないと思うのです。
耐糖機能が落ちたのではなくて、トランクに
荷物つめまくって、エンジンもゴミだらけだった
ポルシェ911を、トランクのゴミを捨てて、
無駄な内装をとっぱらって、エンジンを完璧に
調整して911R仕様にしたら、カタログ通りの
データが出ましたというだけかと。
で、ついうっかりオクタン価130のガソリンを
入れたら、コースからはみ出て危うくリタイア
しかけてしまった。
さて、同じ911でも、大排気量エンジン+ターボ付き
の935と徹底的にムダを省いてロスを無くしただけの
911Rはどちらが長持ちするでしょうか?
もっとも935は1回のレースごとにエンジンを交換
していると思います。
人間もエンジン交換が出来るなら、毎日うどん
食ってパン食いまくるなんていうのができるのかも。
でもすい臓交換とか内蔵総交換ができるなんて話は
聞いた事ないです。
>dreamさん
その疑問なら簡単です。
きびしい糖質制限から元通りの60%糖質摂取にいきなり戻した場合、
脂質をエネルギーとする体になっているので、しばらくは糖質摂取はものすごくつらく感じます。
(エスキモーの人たちを生肉の自給自足生活から、合衆国政府が配るラードと小麦粉の生活に無理やり変更させたときに、みんな体調崩して大変だったらしいです。)
それは、逆に、糖質60%摂取の人がいきなりスーパー糖質制限した時も同じですよ。
どちらからどちらに移るのでも、体が対応するのに2週間ぐらいかかるのはふつうのことだと思います。
もちろん個人差はあります。
必ず全員が苦しむわけではありません。
2.3日でアジャストする人もいれば、2か月ぐらいかかる人もいるでしょう。
個人個人が、やってみなければわからないです。
記事中にもいろいろ書いていると思いますが、もう一度、たとえ話を書いておきます。
たとえば、毎日ビールを大瓶一本飲んでいた人が、半年間、禁酒したとします。
「半年後、いきなり大瓶一本飲んだら、毎日飲んでた頃に比べてよっぱらいませんか?
それが心配で禁酒に踏み切れません。
先生が半年後にいきなり飲みだしても大丈夫、今と変わらずにおいしく飲めますよと保証してくれるのならやってみてもいいですけど、保証してくれますか?」
みたいな心配ってことですよね。
普通に考えたらわかる問題で、酔っぱらう人の方が多いと思いますよ。
でも、中には2,3日で元通りに楽しく飲める人もいるだろうし、もうおいしくなくなって飲みたくないって人もいるでしょう。
個人差だから、どうなるかなんてやってみなきゃわからない。
そんなことの保証を求めるなら、禁酒(ダイエット)なんかやめておけば?
あなたには向いてないよ。
と、思うのであります。
>おにくやさん
45歳男性のデータありがとうございますw
> ところが時おり糖質の誘惑にまけて、 菓子パン(メロンパンとか)を食べてました。 すると意識が無くなるレベルで眠くなります。 1駅乗過ごしとか、水を口に含んでゆっくり 飲んでいて、思わず口からこぼしそうになったり。 「パン食う=睡眠薬を飲む」のと同じでした。
・・・すばらしい。
糖質でイチコロですねえ(^◇^)
>すい臓の働きがよくなって、インシュリンがドバドバ 出るようになった上、運動のおかげでインシュリンを 受ける体の側でも、インシュリンの利きが非常に良く なった為ではないか。 その結果、異常な低血糖状態が発生したのでは?
・・・なるほどね、性能がよくなったということですね。
>トランクに 荷物つめまくって、エンジンもゴミだらけだった ポルシェ911を、トランクのゴミを捨てて、 無駄な内装をとっぱらって、エンジンを完璧に 調整して911R仕様にしたら、カタログ通りの データが出ましたというだけかと。 で、ついうっかりオクタン価130のガソリンを 入れたら、コースからはみ出て危うくリタイア しかけてしまった。
・・・素晴らしいたとえだと思います。
耐糖能が落ちたのではなくて、耐糖レスポンスが鋭敏になった。
逆に言えば、糖質大好きな人達の言う耐糖能が高いというのは、糖質不感症になるということかもしれないですねw
>さて、同じ911でも、大排気量エンジン+ターボ付き の935と徹底的にムダを省いてロスを無くしただけの 911Rはどちらが長持ちするでしょうか?
・・・いわずもがなですね、どちらが自然なのか。
でも、いつか、iPS細胞の研究が進んで、自分の細胞からβ細胞を作って自己移植できる日がいつか来るかもしれないですね。
そしたら、1型糖尿病の人には朗報です。
メタボで2型になっても節制しないで膵臓の機能を失った人には適応外でお願いしたいですね。
糖質を摂取した際、すい臓がどのようにインシュリンを分泌するかというお話が、糖質制限否定派のお医者様からあまり出ていないなと思って、ややマニアックなたとえ話をさせて頂きました。
しかし、ご理解頂けたのはDr.かるぴんちょだけかもしれないなと思ったり…。
「耐糖レスポンスが鋭敏になった」という先生の言葉は、Dr.カルピンチョが発明した医学用語として、末永く記録されるべきではないでしょうか。
でも私は耐糖機能が鋭敏になれる次元にすい臓が留まってくれていたおかげで本当に助かりました。
糖質不感症のままで、ポイントオブノーリターンを超えたら、ほんちゃんの糖尿病ですから。
ややマニアックな話ですが、1970年のLeManでは、エンジンは市販車のままで、徹底的に軽量化した2リッターエンジンのポルシェ916が6位入賞したそうです。ちなみに排気量5リッターのレーシングポルシェは軒並みリタイア。
2時間のスプリントレースで、2時間以上持たなくても良いなら、レーシングカーのほうがそりゃ強いです。でもエンデュランスでは、市販車を徹底的にチューニングしたほうが実は強かったりする。
人生80年は、まぁ、耐久レースみたいなものです。
1億円のレーシングカーよりも200万の市販車のほうが最後の最後ではまぁまぁの成績をおさめた。糖質制限で、人体をファインチューニングして、1970年のLeMansのような人生を送りたいものです。
>おにくやさん
ありがとうございます(;^ω^)。
>1970年のLeManでは、エンジンは市販車のままで、徹底的に軽量化した2リッターエンジンのポルシェ916が6位入賞したそうです。ちなみに排気量5リッターのレーシングポルシェは軒並みリタイア。
・・・ああ、これまたわかりやすいたとえですね。
糖質というガソリンをがばがばつぎ込みまくるよりは、適度に燃やしながら賢く走る方がいい。
ウサギとカメですね。
糖質食って薬に頼って生きるのと、糖質食わないで自然に元気で生きるのと。
で、最大の問題は「糖質食って」いる状態があたかもノーマルだと勘違いさせるモロモロの環境なり情報なのでしょう。きっと。
すい臓のポイント・オブ・ノーリターンは思いのほか遠い位置にあるのに、「QOLもたいせつなので、今まで通りご飯食いまくりでも大丈夫なお薬を出しときますよ~」などという悪魔のささやきが聞こえてきそうな週末の夜更けでありました。
>おにくやさん
「QOLもたいせつなので、今まで通りご飯食いまくりでも大丈夫なお薬を出しときますよ~」
・・・患者さんは喜びますよね。
病院の事務長の方がもっと喜びますが。
ぬはは。そらそうだ>経理を見る事務長さんは喜ぶ
このブログや江部先生のブログが「インターネット版糖尿予備軍向け教育入院」として機能していて嬉しいです。しかも読み物としても面白いし。
情報さえあれば、人間の体は思ったよりも自分で何とかできる範囲が広い事を痛感させられます。それも非常にシンプルなプリンシプルで。
楽しく読ませていただいております。
Dr.カルピンチョさんはさることながら、コメントされる皆さんも専門的な人が多くて、とても勉強になっています。
おにくやさんの「シロウトの分析なのですが、糖質制限のおかげで すい臓の働きがよくなって、インシュリンがドバドバ
出るようになった上、運動のおかげでインシュリンを
受ける体の側でも、インシュリンの利きが非常に良く
なった為ではないか。」
このコメントに渡しも思い当る節があります。
以下のように制限しているのですが、時々コーヒー(今は不味く感じます)や炭酸に少しだけブルーベリー黒酢を入れて飲んだ時は、空腹感がすごいです。
さて、初めてで長くなって申し訳ありませんが、相談したいことがあります。
私は医師に悪いと診断を受けた病気は無かったのですが、身体の至る所が痛くて悩んでいました。糖質を摂らなければ、ほぼ全ての病気が治るとして、それに期待して、4月から取組みました。完全糖質制限で、肉卵バターのみで1日3000kcal以上食べていました。これで5Kg痩せ、痛みは3割減になり、手の平や足の裏がみずみずしくなりましたが、5月になったところで、急に食材の全てが受けつけなくなり、7日間ほど水と塩だけの絶食状態でした。その後、生魚やエビイカ等で徐々に食事が復活したのですが、5月半ばから尿が泡立つようになり、試験紙で調べたら、尿蛋白4+までになったので、病院にいきました。その時の血液検査では、尿蛋白1+で他は問題なかったようです。ケトン代謝になるべく糖質制限をしていることを話したので、医師いわく「身体は飢餓状態ですが、あなたがそれでいいなら仕方がないですね」でした。ちなみにその時の血中ケトン体は4458μmol/lです。
ところで質問ですが、未だに尿が泡立ちます。長く続いているので気になっています。澄み切った尿です。蛋白以外になにか泡立つ原因があるでしょうか?
>ケトン代謝のおばさんさん
ほかの方へのコメントを飛び越してのお返事ですが、
気になられているでしょうから尿の泡立ちに対してだけ返信します。
私の想像では、
現在の食事の内容そのもののせいで、あるいはそれにより腸内細菌が変わって、
腸でのウロビリノーゲン産生量が上がることは考えられます。
このため、尿ウロビリノーゲンの量がほんのわずかに増えているのかもしれません。
ウロビリノーゲンには界面活性剤的な作用があるので、中性洗剤を混ぜたような泡がたちやすくなります。
ほかの検査で問題がなさそうなので、基本的には気にしないでいいと思います。
一応、書いておきますと、
尿ウロビリノーゲンが増えている場合、原因として考えられるとされるのは、
「高濃度尿ウロビリノーゲンは、溶血性貧血(過剰な赤血球の破壊)、肝臓の酷使、ウロビリノーゲン産生、再吸収の増加、巨大血腫、肝臓機能の低下、肝炎、肝臓薬剤障害、肝硬変などによって引き起こされる。」 Wikipedia
ですが、上に書いたとおりに、ほかの検査のデータで問題がないので、おそらく心配不要です。
参考までに以下のページなどご覧ください。
■オシッコを泡立たせる要素
尿の勢いが強く、専門用語で尿流が強いといいますが、その場合、尿が勢いよくトイレを満たしている水に注がれると空気が大量に含まれる為に泡立つという現象が起きる可能性もあります。正常な尿であっても「ウロビリノーゲン」といわれる物質が含まれていて、この成分が界面活性作用を持っている為に、泡を作る効果がありますので、正常でもオシッコが泡立つという現象が起こりうるのです。
https://www.gohongi-beauty.jp/blog/?p=7999
尿ウロビリノーゲン - 基準値の擬陽性以外は食事を改善する
http://www.h-nc.com/cat38/post_102.html
Drカルビンチョさん カテゴリー違いの質問にお答えいただきありがとうございました。
実はお答えの中の「血腫が原因」に反応しまして(^^;)昨年末、後腹膜血腫(巨大ではありませんが)が起きて、カテーテルでの原因究明をしたのですが、小細血管のためかはっきりと出血部位が見つかりませんでした。半年も経っていますがこの時の血腫が今頃、処理されてきているのでしょうか?どちらにしても、今後悪い状態にならないとの事ですので、安心いたしました。もうしばらく様子を見ます。
>ケトン代謝のおばさんさん
なんだかけっこう体調変化が激しいですよね?
>4月から取組みました。完全糖質制限で、肉卵バターのみで1日3000kcal以上食べていました。これで5Kg痩せ、痛みは3割減になり、手の平や足の裏がみずみずしくなりましたが、5月になったところで、急に食材の全てが受けつけなくなり、7日間ほど水と塩だけの絶食状態でした。
・・・受け付けなくなったというのはどういうことでしょうか?
食べても戻しちゃうということですか?
>私は医師に悪いと診断を受けた病気は無かったのですが、身体の至る所が痛くて悩んでいました。
・・・なんだか線維筋痛症+掌蹠膿疱症みたいに聞こえます。
いただいたコメントだけではあなたの全身状態はよくはわからないのですが、
糖質制限は最初からアクセル全開でぶっ飛ばさないで、ぼちぼちやってみてください。
もしも不調であれば、晩御飯だけ糖質制限、とかいう感じの調整も考えてみてくださいね。
何を治すことを最優先するかで、そこに重点を置いて、
少しずつ、調整していかれたらいいのではないかと思います。
>ケトン代謝のおばさんさん
えええ(; ・`д・´)
>後腹膜血腫(巨大ではありませんが)が起きて、
・・・そういう疾患の既往があった上での話であれば、いろいろまた考えなければならないかも。
と、思いましたが、このままここでやりとりしていてもわからないかもですね。
巨大ではないといわれても、それだけでは、私には判断しようがないです。
少なくとも、尿の泡立ちについては気にしないでいいと思います。
ただし、今後、何も心配ないかどうかは、後腹膜血腫の原因疾患(傷害?)について、見えてくるか来ないか次第というところもありますですね。
ひと様のサーバー上でバカ話オンリーだと
かるぴんちょ先生に失礼なので、本日経験した
「非常事態」を報告させて頂きます。題して
「もち米小さじ5杯で低血糖。
お薬と糖質制限は混ぜるな危険!!」
基礎データ:45歳おっさん61キロ 糖尿病の親戚なし
朝コーヒーのんで、蒸す中1時間歩いてお仕事。
ハラがからっぽで、効きも良いだろうと、
ここでステロイド剤を1つ飲む。
12時ちょうどに糖質制限スープで昼めし。
具は取引先の売残りハンバーグにだいこん。
スープをドロッとさせたいので
もち米を小さじ5杯ほど入れてみました。
ハンバーグからダシが出るから調味料は一切なし。
炭水化物は恐らく30gぐらいか。
で、15時頃。事件発生です。
死ぬほど眠くなり、そのまま机にうつぶせで30分。
起きようとしても、力が入らない。
ヒジで起きようとしても、ふんばれない。
ここで、記憶が飛びます。どうやら買置きの
菓子パンに手が伸びたようで、1つを30秒ぐらいで
一気に食ってようやく落ち着きました。
けど、血糖値が急に上がりすぎたのか、
脈拍がいきなり上がっているのが良く分かります。
じっとり汗をかいてしまいました。疲れた。
体内の現象としては、基礎分のインシュリンは
上手く出たものの、もち米のせいだろうか?
追加分のインシュリンが出すぎたようです。
+悪さをしたのがステロイドの飲み薬かと。
コメをもう2年食っていないところに、
ドロドロになったもち米(吸収が早い)を
体に入れたら、体の中がついていけなかった
という事でしょうな。
にしても「眠くならないよ」って事で処方して
もらったのになー。こっちが悪いんだろうけど。
コメは、ホメオスタアシス?を乱す原因である
という事が良く解りました。
Drカルビンチョさん カテ違いですが、心配してくださってるので、後腹膜血腫の状況と近況について報告しておきます。長いけど聞いてください。
11月初めに胃のあたりに激痛が起きて、レントゲン→CT→造影CT等調べたところ、後腹膜血腫があるということで、造影カテーテル術を施していただきました。
それにより、膵臓の周りにある動脈の内1本が正中靭帯による狭窄が起きていることが判りました。
その影響で他の2本に圧がかかり、その内の1本が動脈瘤になりかけていたので、コイル詰めして終了しました。
血腫はたぶん肝臓と膵臓の間あたりじゃないかと思います。(術が終わった後しばらく痛かった箇所が右肋骨の下位だった)
カテーテルで調べる頃には出血が止まっていたので、造影剤を流しても漏れる箇所が見つからなかったようです。
血管にはプラークもなくきれいな血管だと言われたので、安心しました。
この入院前まで血圧が150前後だったのもうなずける気がします。アムロジンを処方してもらって4月まで服用していましたが今は糖質制限で下がり、120前後/80前後で安定しているので飲んでいません。
>>線維筋痛症+掌蹠膿疱症みたいに聞こえます。
いろいろ病院に行きましたが異常なしなので、自分なりにネットでいろいろ検索して線維筋痛症など膠原病も考えました。
各関節の周りから腕や足に至るまで疼痛がひどく、じっとしていると辛いので、始終身体をさすったり動かしたりしていました。
それが糖害であると知って、だめもとで、やってみることに・・・
>>受け付けなくなったというのはどういうことでしょうか?
食べても戻しちゃうということですか?<<
牛肉・レバー・バター・卵が考えるだけで気持ち悪くなり、食べられなくなったんです。身体が変わって行く過程で追いつけなくなったんだと思います。
身体を治したい一心で、最初から飛ばし過ぎたと思いますが、絶食も経験した結果、ケトン代謝に切り替わりました。
今ではほとんどお腹がすきません。
一日に食べる量は牛肉100~200g卵3個バター100gヨーグルト100mlを基本に魚介類も食べます。
私は殆ど家におりますので、毎日これで充分です。
たまに炭酸やコーヒー紅茶をもちろん糖無で飲んでます。
先日、朝6時に卵3個とヨーグルトを食べただけで昼食食べずに出かけ、午後から歩きづめで夕方まで水だけでも大丈夫でした。水は良く飲みます。
糖質20g以下をできる限り守っています。口寂しい時は、バターやチーズを食べています。
おかげで今は、糖質制限前より心が軽く元気になりました。日に日に身体に溜まった糖を削ぎ落しております。
ちなみに尿蛋白1+の5月15日の血液検査ですが
気にしていただいた
ウロビリノーゲン==NORMAL
赤血球数======473
白血球数======53
血色素(Hb)===13.9
これらはこの時点ではOKのようです。
ただ
r-GTP=====45
LDH=======268
で肝臓がすこし問題ありだったか・・・
それと腎臓はやはり疲れていたのでしょうか・・・
eGFR======78.5 low
尿酸========6.5 hi
現在、この時と違って肉が食べることができるようになり、体調がかなり良くなっていますので、私的にはOKです。
余談ですが、牛肉や羊肉ってとても元気になるんですね(^^)
>ケトン代謝のおばさん、さん
・・・心配というか、あとから「実はこういうことも」って出されると、その前にいろいろ考えていたのが空回りするので、質問してくださるときにできるだけ既往歴についても書いていただけると助かります。
まあ、それが関係しそうかどうかは判断できないかなとは思いますし、全部の出来事を書いたらわけわかんなくなるだろうと配慮してくださったのだろうなとも思いますが(;^ω^)。
>レントゲン→CT→造影CT等調べたところ、後腹膜血腫があるということで、造影カテーテル術を施し 膵臓の周りにある動脈の内1本が正中靭帯による狭窄が起きていることが判りました。 その影響で他の2本に圧がかかり、その内の1本が動脈瘤になりかけていたので、コイル詰めして終了
・・・なるほど、けっこう大変な出来事があったんですね。
それなら、しばらくはいろんな変化を引きずってもおかしくないと思います。
>各関節の周りから腕や足に至るまで疼痛がひどく、じっとしていると辛いので、始終身体をさすったり動かしたりしていました。 それが糖害であると知って、だめもとで、やってみることに・・・
・・・線維筋痛症は、最新の知見でどうだかは知りませんが、除外診断の果てにたどり着く疾患のイメージで、痛みのポイントなどの診断基準はあるものの、それがいわゆる「膠原病」の範疇に入るものなのかどうかはわかっていないのではないかと思います。
複数の疾患の複合かもしれないし。
いずれにしても、痛みが糖質制限で改善したのであれば素晴らしいことですね。
>今ではほとんどお腹がすきません。 一日に食べる量は牛肉100~200g卵3個バター100gヨーグルト100mlを基本に魚介類も食べます。
・・・糖質中心に「バランスのいい」食事をしていると思い込んでいる人たちが聞いたら驚く内容ですよねえ(笑)。
>先日、朝6時に卵3個とヨーグルトを食べただけで昼食食べずに出かけ、午後から歩きづめで夕方まで水だけでも大丈夫でした。
・・・そうなんです、そういう体になれるんですよね、糖質制限。
継続していくと、それほどエンゲル係数上がらなくなるんですよね。
別スレで耐糖能低下に関する議論を始めてしまったもさ@北の住人です。
突然の闖入で申し訳ないのですが、こちらにスレ変えさせて頂きたく、よろしくお願い致します。
元スレは、真面目な本サイトの中では異色の「お酒と糖質制限と」カテゴリーの「糖質制限アスリートが酒に弱い理由 Fat adaptation」というスレッドです。詳細はこちらをご覧ください。
http://低糖質.com/review/cat13/_fat_adaptation.html
元スレは、糖質制限しながら強めの運動してると、酒に弱くなったように感じるっていう人達へのカルピンチョ先生からの情報です。素人もさが僭越ながら要約すると:①糖質制限しながら運動を続けると糖質取り込みチャネルGLUT4発現が減るという説がある → ②そうなると糖質取り込み効率が落ちて筋肉中に貯蔵できるグリコーゲン総量が減る → ③お酒飲んだときの糖新生低下を補うグリコーゲン分解をする元手グリコーゲンが減る → ④アスリートの糖質制限者は酒飲むと糖質制限以前より低血糖になりやすくなるかもしれない というお話でした。
で、50代男性さんが「GLUT4発現減って糖質取り込み効率が落ちるってことは、食後急騰した血糖値が中々下がらないってことですか」とコメントされて(スルドイ!)、カルピンチョ先生が肯定されて(正確にはインスリン分泌の反応性が悪くなる)それを受けてもさと福助さんが「昼食摂ってしばらくして眠くなるのが復活してるんです。それって糖質制限を長く続けると耐糖能が落ちる(もしくは糖質過敏・糖質スレショルドの低下)ってことですか」とコメントしました。
個人差が大きいので中々データは揃わないのですが、糖質制限開始後1年以上経って、体重が安定期に入ったころ。糖質制限始めて昼食後の眠気から解放されて万々歳だったのに、近頃糖質制限前みたいには沢山糖質摂ってないのになぜかまた眠くなってしまう っていう自覚症状です。眠くなる糖質量もいろいろで、20グラムから50グラム位なんですが・・・・
間違っているかもしれないへたな例えですが、底に穴の開いた大きいバケツを想像してください。このバケツが血液総量中の糖質量(=血糖値)です。底の穴はGLUT4チャネルです。
糖質制限前は、大きいバケツに同じ大きさのバケツから水を急速に注いでる状態です。水位は上がるし、水は中々排出されません。食後高血糖が続きます。
糖質制限開始しました。大きいバケツに一回り小さいバケツから同じく急速に水を注ぎ込みます。一旦は水はバケツに溜まり水位が上昇しますが、注いだ水の総量が少ないのでそんなにバケツの水位は上がらないし短時間で水位も下がります。食後高血糖は克服されたのです。
でも、底の穴が段々小さくなってきたら・・・ そうです、糖質制限をしながら運動を続けるとGLUT4チャネルが減るとしたら、小さいバケツから急速に注がれた水は排出されにくくなるので、最高水位も高くなるし、水位が高い状態も続くように思います。
勿論、こちらのスレッドで皆様がお考えのように、膵臓の機能が回復したらインスリンの分泌パターンも変わるでしょうし(インスリンはGLUT4発現を10倍以上促進するって何かで読みました)、血糖値を上げる方向に働く各種ホルモンの分泌も変わるでしょうから、GLUT4発現の低下のみで全ては説明できないとは思っているのですが・・・・
ちなみに、耐糖能の低下に対するもさのスタンスは、体調はここ数十年で最高ですし、人類本来の状態に近いと全身が感じてるので、さほど気にしてないです。現時点では、昼食をシビアに糖質制限すれば眠くならないという方法で食後の眠気は回避しています。でも、メカニズムが判れば、もっと他の回避策がとれるかもと思っているのです。
割り込みしてしまい申し訳無いのですが、似たような自覚症状が糖質制限開始後しばらくしてから起きてる という方おいででしたら、コメントお願いします。さらに、素人もさのメカニズム推理に対する否定的・肯定的コメントどちらも大歓迎です。
「耐糖能の低下問題」を私なりに例えてみると、
日本で数年間生活したアメリカ人が(平和ボケして)帰国した途端にニューヨークの地下鉄で居眠りして事件に巻き込まれる、といったところでしょうか。それでも、だから平和な日本は良くない、とは思いませんよね。
ただ、最近ちょっと疑問に思ってきたのが、アスリートの人がよくやるカーボローディングって、一定の期間糖質制限することによりグリコーゲンを枯渇状態にしておいて、レース直前に糖質をどか食いすることにより筋肉や肝臓をハイオク満タンにするっていうことだと思います。
糖質制限すると耐糖能が落ちるのであれば、このカーボローディングって、実は効果が相殺されて意味がないような気がしますね。
>50代男性さん
そうですね、耐糖能が低下しようが何だろうが糖質食わなきゃ一緒なんですよね。
酒を飲まない人に「毎日飲まないと酒に弱くなるぞ!それは危険だ!」と文句を言うようなもので、ばかばかしい議論ではあります。
>アスリートの人がよくやるカーボローディングって、一定の期間糖質制限することによりグリコーゲンを枯渇状態にしておいて、レース直前に糖質をどか食いすることにより筋肉や肝臓をハイオク満タンにするっていうことだと思います。 糖質制限すると耐糖能が落ちるのであれば、このカーボローディングって、実は効果が相殺されて意味がないような気がしますね。
・・・このロジックがわたし、わかりません。どういうことでしょうか(;^ω^)
>このロジックがわたし、わかりません。どういうことでしょうか
分かりにくかったようで済みません。。
耐糖能の低下って、グリコーゲンを取り込む速度だけじゃなくて、取り込む総量も低下するので糖質制限するとカーボローディングで溜め込めるグリコーゲンの量が減ってしまう、
と思っていたのですが、それは誤解だったでしょうか?
>50代男性さん
なるほど、でも、だからこそ、
直前の数日間でどのぐらい糖質を負荷すれば一番効率よくグリコーゲンをためられるかの落としどころを探してみんな努力しているのかなと思っていました。
75gOGTTの記事でも書きましたが、耐糖能ってけっこうコロコロと変わるもののようなので
たとえば
ある人では三日間、ガンガンに糖質食べたらインスリン分泌量も増えて、GLUT4の発現もかなり回復するのでグリコーゲン増やせる。
ある人では一週間ぐらいかけないとグリコーゲン貯蔵増加のメリットを感じられない。
ある人では糖質摂取で体調崩してしまうのでカーボローディングは逆効果。
みたいに、それぞれトライアンドエラーで楽しまれているのかなと
なるほど、まぁ一流アスリートは大変なんでしょうね。
今年のツール・ド・フランスはあと3ステージで終了ですが、中継を観ていると選手は水はもちろん、絶えず何か口にしているようです。
一日260kmを50km/h近い速度で駆け抜けるレースでは、消費カロリーが5000kcalを超えることもあるそうで、このレベルの強度のスポーツではさすがに糖質に頼らざるを得ないのかな、と思っています。
私はというと、なんちゃってサイクリングと軽登山なので、脂肪酸だけでやりくりできるのではないかと思います。今年の富士山は無酸素登頂ならず無糖質登頂を目指したいと思います。山小屋で出てくるだろうカレーライスをdeclineするのが難関ですが(笑)
カルピンチョ先生
古いスレッドへのコメントで失礼します。
スーパー糖質制限を初めて間もなく半年。
何を言われてもゆるぎない信念でやってこられました。
おかげさまで、道が開けました。人生が変わりました。
しかし最近、考えさせられることが。。。
時々ブログで意見交換をさせてもらっている同じく糖尿人の方に、こんな人がいます。
彼女は別に常にアクセル全開で走りたいわけじゃない。
焼け付いたエンジンを鞭打って、さらに加速したいわけじゃない。
基本はとろとろ運転だけど、時には50キロくらい出したい。
ちょっとアクセルを踏み込んだだけでエンストするような車体にはなりたくないので、日頃から30キロくらいは時々出すようにして慣らしている。
つまり・・・耐糖能が落ちて、ちょっと糖質を摂っただけで血糖値が上がるような体質になるのは嫌だ。だから食後高血糖には気をつけながら、少量の主食(米80gもしくは6枚切り食パン1枚など)は必ず摂るようにしている。
今は薬なしで、空腹時血糖値もHbA1cも極めて正常。
唯一の弱点(私から見て)は、スーグラという薬でストンと十数キロ落ちた体重が薬をやめたら急激に5キロ以上もどり、再減量にやや苦心していることくらい。
寿司を10カン程食べても、食べる順番などを気をつけながらとはいえ、最高血糖値150程度。
かたや私。
主食にはまったく手を出しません。
先日イカの唐揚げを200g食べましたら、食前血糖値88が2時間後には177。
耐糖能が落ちたというのを感じます。(前は天ぷら・唐揚げは比較的大丈夫だったような??)
日頃から少し糖質を摂っていれば、こんなには上がらなかったのか?
そんなことを考えてしまいました。
イカの唐揚げを、しかも200gも、食べなければいいわけですし、今後は食べませんが、でも、なんかモヤモヤとした疑問が頭を離れませんでした。
数日して、基本的なことを思い出しました。
糖質を摂っていては、ケトン体エンジンが止まってしまう。
またお腹がすくようになってしまう。
減量が止まってしまう、もしくは再び太ってしまう。
そこで我に返ることができました。
しかし、どうなんでしょう。
少量の糖質摂取でも、耐糖能は維持できるのでしょうか?
少量なら、継続的な糖質摂取でも膵臓への悪影響はないのでしょうか?
もちろん、糖質漬けの生活に戻る気は毛頭ありませんが、普通に社会生活を送る上でのつき合いで糖質を摂らざるを得ない場面はどうしても出てきます。
今は会食の席では、食材を箸でつつきながら食べるフリをしたり、これは大丈夫だろうと思って食べたものでも思いのほか血糖値が上がったり。
そんな不自然さ・不自由さから解放されるなら、という思いがちょっと芽生えてしまっています。
今はまだ減量という目標があるので、ストイックでいられますが、維持期に入ったら、果たしてその必要があるのかどうかさえ少し疑問に思い始めてしまったりしているかもしれません。
先生のお考えをお聞かせいただけたら助かります。
何バカなことを言ってるんじゃい~と喝を入れていただくのでもありがたいです。
(実は、聞いていることが根本的に間違ってるよ、と言われたい気持ちが強かったりもします。)